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- カテゴリ:一般
- 発売日:2010/10/25
- 出版社: アスキー・メディアワークス
- サイズ:20cm/237p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-04-870097-9
紙の本
終わる世界のアルバム
著者 杉井 光 (著)
なんの前触れもなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう現象が頻発している世界。そこでは、いつの間にかクラスメイトが減っていき、葬式や遺書は存在...
終わる世界のアルバム
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商品説明
なんの前触れもなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう現象が頻発している世界。そこでは、いつの間にかクラスメイトが減っていき、葬式や遺書は存在せず、ビートルズが二人しかいないのが当たり前だった。そんな世界でぼくは例外的に消えた人間の記憶を保持することができた。そしてぼくは気がつく。人が消えていくばかりの世界の中、いなかったはずの女の子がいつのまにかクラスの一員として溶け込んでいることに—。【「BOOK」データベースの商品解説】
なんの前触れもなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう世界。なぜか例外的に記憶を保持できるぼくは、いなかったはずの女の子がいつのまにかクラスの一員として溶け込んでいることに気づき…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
杉井 光
- 略歴
- 〈杉井光〉1978年東京都生まれ。高校卒業後、雀荘勤務のかたわら音楽活動を続けていたがバンド解散をきっかけに小説を執筆。「火目の巫女」で電撃小説大賞銀賞受賞。他の著書に「神様のメモ帳」など。
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紙の本
失われていく世界で、それでも失いたくない想い
2010/10/31 00:45
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつの頃からか世界に黒点病と名付けられた症状が現れて、人が死ぬと消えてしまい、生きている人の記憶からも失われてしまう様になった。そして時々、生きている人も突然消えてしまい、誰も覚えていない。マコトと呼ばれるぼくを除いては。ぼくが銀塩フィルムで撮った写真に写っている人の記憶は、ぼくからは消えてなくならない。でも別に悲しくはない。世界はそういうものなのだから。
父母も消えてしまい、隣家のクラスメイト莉子とその母の恭子さんに養ってもらいながら、時々教室から減っていく机を見に中学に通い、夕方の記念公園で海賊放送のラジオを聞く。周辺が立ち入り禁止区域だらけになり、人も減った東京だから誰にも邪魔されないはずだった。
そんなある日、ぼくは教室に机がひとつ増えているのに気づく。その席にいたのは、水島奈月という少女。ぼくも名前だけしか覚えていない少女は、特に知り合いでもないはずなのに、なぜか気になってしまう。
人は何を持って世界にその爪あとを残すのだろう。名前?作品?姿かたち?思い出?でもそれは、誰かが覚えていてくれなければ、何もないのと同じだ。残った爪あとも、いつか風化して消え去ってしまう。
そんな世界で消えてしまったものを忘れられない少年。そしてその少年にすら忘れられてしまった少女。穏やかに失われていく世界で、それでも失いたくないものがそこにはあるだろう。
終末モノは、誰が書いても大体同じ感じになるのかな?
紙の本
切ない系悲しくなりたい物語
2010/11/04 18:57
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
切ない系の物語
どこかのアニメで見たような話ですが
よく言えば行間を読むタイプ
悪く言えば雰囲気だけ
設定がうまく生きてくるというワケでもなし、驚くような展開でもなし
綺麗で読みやすいですが、心の中に何かが残る感じでもなかったです