紙の本
大ボリューム!
2016/02/29 23:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校生編のラストがすごく印象に残りました。
全体を通しては、凪良さんのあとがきでも書いていた諏訪が、私も大好物でした。
最後まで、幸せになれず、それなのに、別れ際では、ちゃんとキューピット役をしてあげる優しさも持ち合わせている。
彼のストーリーが読みたいですが、彼のような人が性格を変えるのは、難しい気もします。
紙の本
淡々と、穏やかに・・・
2013/03/04 15:01
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
二部構成になってます。
表題作の「きみがすきだった」
高校2年生の高良(攻め)が恋に堕ちたのは、3年の先輩、真山(受け)。
けれど彼は大切な幼なじみで親友の恋人で、いくら想っても叶いはしない・・・。
密かな想いを胸に盗み見た、綺麗な横顔。
昼休みの屋上で一緒に食べたお弁当。
夏休み、一度だけ奪った海辺のキス。
三人の時間が心地よくて、微妙な均衡を崩せずに、 大切に想うあまり封印し、押し殺したはずの17歳の激情。
高良視点のお話です。
高校生らしく、せつなさや、もどかしさ、「好き」の一言が言えない、
なんとも胸がきゅっとなる爽やかな印象で終わります。
この高校時代の宝井さんのイラストは線の細さがとてもよく合っていました。
後半の「ずっと、きみが好きだった」
十年後の再会が、白衣の似合う大人の男を一途な少年に還らせる。
忘れられない記憶も、好きと言えなかった後悔も、この愛が成就するために必要だった・・・。
こちらは真山視点のお話です。
高校時代はとてもじれったくて、せつなくお話が進んでいたのに
出会ってからはなんともあっさりとくっついちゃいます。あれれ・・・
お互い30すぎちゃったし、そこそこ人生の経験も積んじゃったし、ま、
ドライに体くらいつなげちゃいましょう、みたいな感じでちょっとうーん。
諏訪もあいかわらず高校時代と変わらず、さびしがり屋でお調子者で、節操なし。
そんな諏訪と別れたりくっついたりしてた真山。
そして、やっぱりずっと真山のことを想っていた高良。
なんというかこのお話、ダメな男ばかりに引っかかる、そんなダメ男に母性本能をくすぐられてしまう
女性が出てくるような普通の男女間の恋愛小説となんら変わりない読後感。
BLなので女性を男性に置き換えただけでしたねぇ。
さらさらっと、凪良さんの今回は普段のクセのない文章で読みやすかったのですが
ただそれだけだったという印象。
あまりにも起伏がなさすぎて、この装丁で、この価格で読ませる内容だったのか、と、少々疑問が。
普通に文庫にしてもよかったのになぁ、なんて。
あと、この後半のイラストは高校時代と全く変わらないのですごく違和感がありました。
とても穏やかに、淡々と綴られている作品なので万人受けはするのかもしれません。
そういったお話をお探しの方にはおススメできると思います。
紙の本
全体的にイライラ
2018/08/31 23:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
だめんずホイホイの真山に横恋慕してしまったまっとうな高良がかわいそうに思えてしょうがなく、そしてだめんずの筆頭の諏訪と、真山のふがいなさにイライラ。
特に真山。
高校時代にははっきり高良を振ったんだから、彼氏がいない再会後も振ってあげてほしかったです。
投稿元:
レビューを見る
高良(攻)は親友ではとこの諏訪の恋人、真山(受)に恋をしてしまう。
前半は、諏訪に振り回される真山を見ていられない、自分なら真山を大切にするのにと真山への恋心を募らせながら、でも真山の諏訪への好きという気持ちを知っているから自分は何もできないと、心の中で自己嫌悪したり、真山を好きだと思ったり、諏訪と真山に対する憧れ、劣等感を抱いたりと苦悶する気持ちが高良目線で描かれていて、彼は本当に等身大の高校生いうか、真っ直ぐな人物で心から頑張れ!と応援したくなりました。
結局、高良は諏訪に対しても真山に対しても何もできないまま、二人を別れてしまいました。
ここまでが前半だったのですが、終盤の高良が真山に電話をして『寂しい』というシーンはうるっときました。
後半は、真山視点で、高校生から13年後、大人になった彼らのお話。それにしても、真山は本当にダメ女、いやダメ男の典型です笑。よくない恋愛をしてきすぎたが故に、高良と再会して、高良の真っ直ぐで真摯な愛情を素直に受け入れられなくて、悩んで苦しむ姿は確かにかわいいです。
無事に高良と幸せになってくれてよかったです。
それにしても気になるのは諏訪です。諏訪は高校生の時から寂しがり屋でふらふらしていて、大人になってもそのまま。
真山が幸せになったのだから、諏訪にも幸せになってもらいたいと読み終わって本当に思いました。
諏訪視点から、この三人のお話を見てみたいです。
私はこういう高校生のもどかしい恋から大人になって結ばれるお話が大好きなので、星5にしました。
投稿元:
レビューを見る
二部に分かれています。前半はつらい
、いろんな事がつらい。後半それが幸せになるために必要だったのだと読み終えてわかりますが、読後感はいつも以上にしんどいものでした。さすがというべきなのでしょう。
投稿元:
レビューを見る
Chara17周年記念&Chara文庫15周年記念企画の第5弾は凪良センセのこちらの作品。
すっごく好きだった先輩は、親友の恋人だった…という青春の苦い恋に、10年余り経ての再会がプラスされた正統派ストーリー。
三角関係でも、攻が悩み苦しむこのようなパターンは好みです。
真正面から、オーソドックスな三角関係に取り組んだ作品としてなかなか読み応えがありました。
意外に地味で、泣けるっていうほどじゃないけど、じっく味わいながらり読むのにふさわしいお話です。
高2の高良が心を奪われたのは、きれいだけどちょっと不良ぽい「マヤちゃん先輩」。でも、彼はワルで浮気性でどうしようもない従兄の諏訪のことが大好きで。
アルバイトもしたことがなかったお坊ちゃまの高良が、真山と諏訪に誘われて海のバイトをする場面はとても印象的。真山や、そして自分の将来に夢見る事ばかりだった高良が、はっきりとシビアな現実を直視、認識しなければならない実に痛いシーンです。せつない!
高良はまじめでごく普通の男の子なんですよね。家業の医者を目指しているいい子。なので、自由な真山のような存在が眩しかったのかも。
正反対のものに惹かれてしまうって、青春の病気みたいなものかと思ったら、これが引きずるんです。年月を経てもずっと。
3人の関係性も、立場的にいくら距離を置いても断ち切り難いものがあるのです。
大人になって再会する「ずっと、きみが好きだった」はそれまでの高良視点から、真山視点に交代します。
真山の複雑な想い、そして彼から見てもいまだにゆるぎない高良の想いが胸に迫ってきます。
真山って口が悪くてぶっきらぼうだけど、繊細でちゃんと親兄弟の事や高良のこともきちんと思いやれる優しさがあります。そこが、妨げになってしまって、過去も現在もなかなか自分のホンネをさらけ出せないでいる性分にじれったくさせられてしまいました。
その分、高良が大人の男として、見事に成長していたところがツボでした。
高校生のころと比べて、ものすごく魅力的になっているんです。
ただし、鈍なところは相変わらずでしたね~
誤解した真山がかわいそうでした。ネガティブなんです。だから、高良を遠ざけようとしちゃうんです。それで高良までもが誤解してしまうあたりは、焦れ焦れさせられました。そこで諏訪が別の行動に出てたらどうなったんでしょうか。
大人としての分別もわきまえつつ、かけがえのない愛も手放さない。そういうことができるようになった二人に、ほっとさせられるラストでした。
投稿元:
レビューを見る
三角関係って好きなんですけど、これはちょっと……。
高校生編と社会人編の二部構成で、非常にうまく纏まってます。
凪良クオリティで安定してますが、無難に纏まりすぎてて、期待
した分、肩すかし感が……。
受のマヤちゃん先輩は、従兄弟であり親友の諏訪と付き合ってて、
それを知りつつ攻の高良はマヤちゃん先輩を好きになるのを
やめられなかった、ってな内容なんですが、まずもって、この諏訪と
高良、親友か……?
親友じゃないと思います。けど帯でもあおってる通り、親友らしい。
そして諏訪のあまりのクズっぷりになんだかもう……散々な家庭環境
を差し引いても十分すぎるくらいにおつりが来るダメっぷり。
知人にもっとすさまじい家庭環境で育った子がいますが、まともに
社会人やって家庭作ってますから、諏訪には同情の余地無し。
そしてそんな諏訪に惹かれてならないマヤちゃん先輩にも全然
全く感情移入できず、最後までイライラしながら読みました。
一番まともで常識人な高良が、なんともいえず不憫です。
単行本で発行されたので期待値高かった分、モヤモヤします。
高校生編→社会人編という流れでしたが、私個人としましては、
社会人編→高校生編という構成にしてもらったら、もう少し
評価上がったかもしれません。
投稿元:
レビューを見る
★3.5かな。恋愛よりも、複雑な家庭環境で歪んでしまった主人公たちの生き方が何より印象に残った。そして、家庭も円満で医者として正しい道を歩んでいる優等生の攻めが、恵まれた環境に罪悪感を覚えるのが切ない。
攻めが、片想い中の相手である受けとその恋人とsexを目撃している所は萎え展開でしたが(笑)お互い三十路超えて再会してやっと繋がりあえることになるけど…遅いよ!と突っ込みたい衝動が。
投稿元:
レビューを見る
未読のまま積んでいたのを消化しました。
年下攻めはあまり得意じゃなかったりするんだけど、攻のキャラが素敵だったので非常に面白く読めました!
なんだろう・・凄い色々あったけど、最後の最後で救われたって言うか、「あぁー・・そうなんだ、そっかぁ・・・。」って思うところがあって、ぐちゃぐちゃな関係そうに見えて凄く落ち着いたラストになっていたと思います。
お前はずっとあいつの事が好きだったもんな、みたいなセリフ。
あの一言に救われた気がします。
受の性格も本当に可愛らしくって、所謂だめんず・・?wとか思いつつ、あーなるほどわかるわかる・・って思いながら読みました(笑)
とはいえ、ちょっとクセのある作品である事は変わらないのかも?
一途・年下攻めが好きならいいかもしれませんが、受が初々しいのがいい人は駄目かもしれませんねぇ・・・。あと横恋慕?とか。
投稿元:
レビューを見る
凪良先生の作品は大好きですがこれはそこまで・・・という感じでした。
設定は好きなのですが作中に出てくる諏訪がクズすぎて作品に入り込めなかった感じ。
家庭環境を考慮に入れても彼のクズっぷりは同情できません。
それはただの甘えだ、と言いたくなる。
高良やマヤちゃんの代わりに何回も私が彼を殴ってたな。笑
ラストは収まるべきところに収まって平和に。でも平和な未来がすぐに想像できないあたりがらしいな、と。
マヤちゃんが変わらない限りだめなんだろう。
あと宝井先生のイラストも正直微妙だった・・・。
嫌いではないんだけれど。
酷評してますが勝手に期待値を高めていたので残念と思う部分が目立ってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
高校時代の自己中心的な諏訪にイラついたし、マヤちゃん先輩しあわせになってよかったね!と心から思うのに、私が読みたいのは諏訪と真山の物語なのです。作中で語られていない5年間の物語がすごくすごくすごく読みたい。
投稿元:
レビューを見る
前半の攻視点は非常に好み。複雑な家庭環境を抱える従兄の恋人である受への片想い。受に不誠実な態度をとる従兄に対する怒りや、従兄と同じく家庭環境に恵まれずそれゆえに我慢してしまう受への想い。そこに、円満な家庭に身を置いている自分へのコンプレックスが重なり、切なさと若さの苦みがしっかり描かれているところは、さすが凪良さん。切なさを堪能しました。その後半、受視点に移ってからは、よくある再会ものの枠を外れない展開になり、前半の切なさが上手く作用しなかったような。あとがきでの従兄を評した『笑いながら高いところから飛び降りる…』にぜひ従兄の話を書いて欲しいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
前半が高校生の頃のお話、後半が大人になって再会してからのお話。
高校生の頃のお話は青春のキラキラしたところも、この年代ならではの切なさや苦悩にも満ちています。
視点は攻の高良視点です。
最終的に3人はバラバラになるのですが、10年後に再会する頃から後半が始まります。
こっちは視点が受のマヤちゃん先輩に変わります。
それぞれに経験を積んで大人になったふたりがやっと恋人同士になります。
どちらも内容が濃くて素敵で、上下巻でもおかしくないような内容です。
子供の頃って自由だったのかなって台詞がものすごく切なくて、当時大人に翻弄された諏訪やマヤちゃん先輩のままならなさを感じました。
その隣で二人をずっと見ているしかなかった高良も苦しかったはず。
ふたりの今後も読みたいし、重要な人物で最後までマヤちゃんの心を離さなかった、諏訪も幸せにしてあげてほしいです。
投稿元:
レビューを見る
諏訪のことがどーしても好きになれず最後まで彼の言動や行動にイライラした。。
高良とマヤちゃん先輩お幸せに。