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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 130件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2015/06/20
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • サイズ:15cm/421p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-04-103008-0

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文庫

紙の本

聖の青春 (角川文庫)

著者 大崎 善生 (著)

【新潮学芸賞(第13回)】【将棋ペンクラブ大賞(第12回)】【広島本大賞(第2回)】幼くしてネフローゼを患いその宿命ともいえる疾患とともに成長し、熾烈で純粋な人生を全うし...

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聖の青春 (角川文庫)

税込 858 7pt

聖の青春

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聖の青春

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商品説明

【新潮学芸賞(第13回)】【将棋ペンクラブ大賞(第12回)】【広島本大賞(第2回)】幼くしてネフローゼを患いその宿命ともいえる疾患とともに成長し、熾烈で純粋な人生を全うした将棋指し・村山聖。家族の絆、友情、師弟愛と結ばれながら難病と闘い、名人の夢ひとすじに生き抜いた、その29年間の生涯を綴る。【「TRC MARC」の商品解説】

重い腎臓病を抱えつつ将棋界に入門、名人を目指し最高峰リーグ「A級」で奮闘のさなか生涯を終えた天才棋士、村山聖。名人への夢に手をかけ、果たせず倒れた“怪童”の生涯を描く。第13回新潮学芸賞受賞。【商品解説】

重い腎臓病を抱えつつ将棋界に入門、名人を目指し最高峰リーグ「A級」で奮闘のさなか生涯を終えた天才棋士、村山聖。名人への夢に手をかけ、果たせず倒れた“怪童”の生涯を描く。第13回新潮学芸賞受賞。【本の内容】

著者紹介

大崎 善生

略歴
1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

掲載中の特集

高校生  小説をテーマに10作品以上をラインナップしています。
ほかにもhontoでは無料の本を集めた無料漫画特集無料男性コミックを展開しています。

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みんなのレビュー130件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

29年という短く壮絶な人生に胸が震えた。

2015/09/09 17:22

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:英世 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「東の羽生、西の村山」と言われるほどの棋士だった村山聖のノンフィクション。
幼くして難病を患うも、将棋に出会い、それを生きがいとし命を懸けた村山の壮絶な生きざまに胸が震えた。彼がトップ棋士になり亡くなるまでに多くの人に手助けしてもらうのだが、それは彼の愛嬌のある人柄が周りの人にそうさせていたように思えた。「冴えんなぁ」が口癖の森師匠との風変わりな同居生活からその後の関係までがい愛おしく思った。

私のお気に入りの一冊になりました。

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紙の本

感動しました

2015/12/28 08:45

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kuru - この投稿者のレビュー一覧を見る

将棋棋士の村山聖さんの話ですが、とても感動しました。強烈な個性の持ち主で周りの人は大変だったのかもしれませんが、ひきつけられずにはいられない人だったんだろうなと思います。一つのことに打ち込むことの強さ、素晴らしさに心を打たれました。

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紙の本

考えさせられる本

2016/11/30 08:59

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:miina - この投稿者のレビュー一覧を見る

3月のライオンからこの本に辿り着きました。
棋士としての生き方や考え方も想像を遥かに超えていた。
病との向き合い方。死に対しての考え方。
この本に出会って、生きることについて真剣に考えるきっかけになった。

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紙の本

生きるということ

2016/12/09 14:47

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る

平成10年8月8日 午後0時11分
ある1人の棋士が死んだ。
村山聖 享年29歳。
将棋界最高峰のA級に在籍したままの死であった。

広島に生をうけた村山聖(さとし)は、5歳にしてネフローゼという腎臓病を発症する。
以降入退院を繰り返し、聖は難病を自らの一部として受け入れ、その短い生涯を送ることとなる。

将棋との出会いは病室の固いベッドの上であった。聖の父・伸一は愛する我が子を喜ばせようと様々なゲームを教えていた。その中の一つに将棋があったのだ。
初心者同士のめちゃくちゃな一局はあっという間に終わったが、聖はすっかり将棋の虜になってしまう。その出会いは長くベッドに縫い付けられた少年に新たな翼を授けたのであった。

ある日、聖は将棋本を買ってくるよう母に頼む。困り果てた母が古書店で探して来たのが『将棋は歩から』という本あった。
碌に漢字も読めないはずの小学生である。しかし聖は驚くべき集中力でその本を読破した。病床の少年はひたすら本を読んで勉強し、相手を見つけては将棋を指すことを繰り返した。やがて相手はいなくなり、聖は療養所で生活をしながら将棋教室に通うことを決意する。本格的に将棋の世界に足を踏み入れたのであった。

その後聖は持ち前のセンスと命を削る努力を重ねて将棋界最高峰のA級まで上り詰める。同世代の天才・羽生善治を何度となく打ち破り、彼に畏敬の念すら抱かせた。
東の天才・羽生に対して西の怪童・村山と呼ばれた聖は、その純粋さと駆け引きのない真っ直ぐな生き方で実に多くの人々から愛される。
しかし、病は常に聖と共にあった。

名人への執念を持ち続け、自らの力で病と闘い続けていた村山聖は、平成10年8月8日、29歳という若さでこの世を去った。
29歳という年齢は今の私と同じ歳である。
何かを成し遂げるにはあまりに短すぎる年月ではないのかと、それが知りたくてこの本を手にとった。
しかし、彼の生き方はその考えを覆した。人はこんなにひたむきに生きることができるのかと、その人生に感服した。自分の考えを恥ずかしく思った。

将棋仲間、将棋ファン、師匠、そして家族、多くの人に愛された村山が亡くなった、その年の将棋年鑑のアンケートに彼はある回答を寄せている。短い生涯をひたむきに生きた村山聖の回答に、涙が堪えられなかった。

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紙の本

将棋知らずとも惹き込まれた作品

2016/11/29 14:20

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画公開に向けて予習のために読みました。
将棋は全く知らないですが惹き込ませる文体です。
村山聖さんのまっすぐ過ぎる生き方に胸が熱くさせられます。
笑っちゃうエピソードもたくさんあり愛される人柄も伺えます。文字通り命を削り名人への道にかける聖にいつのまにか周りの大人達も惹き込まれていくのがわかります。

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電子書籍

一生懸命の意味

2016/11/28 19:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:伊庭修太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2016年11月に公開された映画で村山さんのことを知りました。
本を読んでいくうちに、村山さんの強さ弱さそしてユーモアに胸が熱くなりました。
「一生懸命」ってこれか、と感情が揺さぶられました。
この本に出会えてよかったです。

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電子書籍

生きるということ

2016/11/26 18:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る

平成10年8月8日 午後0時11分
ある1人の棋士が死んだ。
村山聖 享年29歳。
将棋界最高峰のA級に在籍したままの死であった。

広島に生をうけた村山聖(さとし)は、5歳にしてネフローゼという腎臓病を発症する。
以降入退院を繰り返し、聖は難病を自らの一部として受け入れ、その短い生涯を送ることとなる。
将棋との出会いは病室の固いベッドの上であった。聖の父・伸一は愛する我が子を喜ばせようと様々なゲームを教えていた。その中の一つに将棋があったのだ。
初心者同士のめちゃくちゃな一局はあっという間に終わったが、聖はすっかり将棋の虜になってしまう。その出会いは長くベッドに縫い付けられた少年に新たな翼を授けたのであった。
ある日、聖は将棋本を買ってくるよう母に頼む。困り果てた母が古書店で探して来たのが『将棋は歩から』という本あった。
碌に漢字も読めないはずの小学生である。しかし聖は驚くべき集中力でその本を読破した。病床の少年はひたすら本を読んで勉強し、相手を見つけては将棋を指すことを繰り返した。やがて相手はいなくなり、聖は療養所で生活をしながら将棋教室に通うことを決意する。本格的に将棋の世界に足を踏み入れたのであった。
その後聖は持ち前のセンスと命を削る努力を重ねて将棋界最高峰のA級まで上り詰める。同世代の天才・羽生善治を何度となく打ち破り、彼に畏敬の念すら抱かせた。
東の天才・羽生に対して西の怪童・村山と呼ばれた聖は、その純粋さと駆け引きのない真っ直ぐな生き方で実に多くの人々から愛される。
しかし、病は常に聖と共にあった。
名人への執念を持ち続け、自らの力で病と闘い続けていた村山聖は、平成10年8月8日、29歳という若さでこの世を去った。
29歳という年齢は今の私と同じ歳である。
何かを成し遂げるにはあまりに短すぎる年月ではないのかと、それが知りたくてこの本を手にとった。
しかし、彼の生き方はその考えを覆した。人はこんなにひたむきに生きることができるのかと、その人生に感服した。自分の考えを恥ずかしく思った。
将棋仲間、将棋ファン、師匠、そして家族、多くの人に愛された村山が亡くなった、その年の将棋年鑑のアンケートに彼はある回答を寄せている。短い生涯をひたむきに生きた村山聖の回答に、涙が堪えられなかった。

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電子書籍

或る棋士の記録。彼を天才と呼ぶのは軽すぎる。

2016/11/23 18:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アルファ - この投稿者のレビュー一覧を見る

村山聖という棋士を表すのにどのような言葉が適切であろうか。それを天才と才能に紐付けしたり、病を引き合いに出すのは、彼を軽んじることにはなるまいか。怪童と呼ばれた稀代の棋士を、彼に間近で接してきた著者がありったけの想いを込めて書いた素晴らしい作品。

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電子書籍

いい意味で泣きました

2016/03/28 10:13

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る

将棋のことは何も知らず、ただ、映画化されるらしいぞ、というミーハーな気持ちで読んだのですが、後半は思わず号泣してしまい、いい意味でノックアウトされました。筆者が主人公を個人的に知らなければ、ここまで読者を感動させる一冊は書けなかったはず。事実をわかりやすく整理しつつ、プライバシーに配慮しつつ、執筆はさぞかし大変だったと思います。この本に書かれたことによって、村山氏が生きた証は、将棋ファン以外の人々の記憶にも残ることになると思います。分野を問わず勝負の世界に生きておられる方、そうでなくても自分の限界に挑戦していらっしゃる方に、特におすすめします!

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紙の本

将棋小説などと呼ぶのも烏滸がましい

2022/03/24 04:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る

線香花火がはかない火花を
散らしながら燃え尽きるように、
一つの才能が、短い人生を
余すところなく生き切る様を、
直接に関わりのあった者ならでは
書き得ない逸話をまじえつつ、
一つの読み物に仕立てた本です。

将棋に興味のない方でも、一読すれば、
何か感じるところがあるのではないかと。

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紙の本

魂の棋譜

2020/10/25 14:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

夭折の棋士、村山聖の生きざまが鮮烈です。ライバル・羽生善治との名勝負の数々と、知られざる友情にも感動しました。

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紙の本

文字通り”命がけ”で将棋にかけた棋士の生き様

2020/05/28 15:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る

平成10年8月8日、29歳の若さで将来を嘱望された若き棋士村山聖氏が無くなられました。棋士の最高峰A級に在籍したままの訃報でした。村山氏は5歳で腎臓の病気ネフローゼを発症。以来、そのハンデを抱えながら棋士としての生涯を生き抜いていきます。
わずかな疲労でも体が全く動かなくなり、高熱を発する状況にもどかしさを感じながら、視線の先には当時名人として活躍していた谷川浩司氏を常に意識し、プロ棋士の登竜門となる奨励会入門、棋士デビューを果たし、B級、A級と昇段して行きます。1局の時間が10時間を優に超えることも珍しくないプロの世界で、体力にハンデを抱えつつも将棋にかける情熱で、羽生善治氏、佐藤康光氏といった当時の最強棋士と互角以上の戦いを繰り広げます。そして、ようやく名人挑戦が現実味を帯びた時、膀胱がんを発症。最後は癌との闘病と対局を並行するという凄まじい生き様が本書で紹介されています。
普通の人なら自らの生死が係る状況となれば、それ以外の事はまず諦めて生きる事を最優先に考えるのが当たり前です。しかし、村山氏は将棋こそが自らの生きる証と考え「頭と将棋に悪影響を及ぼすことは一切しないでほしい。抗がん剤にしろ放射線にしろ延命的な治療は必要ない」という姿勢を最後まで貫きました。まさに、自らの命を削りつつ将棋に打ち込んでいた村山氏の生き様を描いています。もしも村山氏が生きていたら、将棋界の歴史が変わっていたかもしれません。それ程の才能を持った棋士の生涯を追うノンフィクションです。
村山氏が入門した師匠、激しい戦いを繰り広げた棋士たちの村山氏との様々な交流やエピソードが村山氏の人間像を浮き上がらせ、私自身、本書を読むまでは全くその存在さえ知らなかった村山氏の姿が生き生きとイメージされました。将棋の知識が無くても全く問題なく読み通せます。

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2015/07/22 17:41

投稿元:ブクログ

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2015/07/29 14:07

投稿元:ブクログ

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2015/08/13 14:44

投稿元:ブクログ

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