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商品説明
歩いているうちに 歩いていることだけが僕のすべてになる 小さなユリと手をつないで(「小さなあまりにも小さな」より) 父と娘のささやかな日々を詠んだ、半世紀以上前に刊行された歴史的な詩集を完全復刻。〔初版:昭森社 1960年刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
黒田 三郎
- 略歴
- 〈黒田三郎〉1919年呉市生まれ。東大経済学部卒業。荒地、歴程同人。詩集に「失はれた墓碑銘」「ひとりの女に」など。
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紙の本
復刻されました!黒田三郎さんの詩集!
2016/03/14 11:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏葉社から復刻された黒田三郎さんの詩集「小さなユリと」。
小さなユリとは、幼子のお子さんのこと。
奥さまが入院して、残された親子が不器用ながらの日を過ごす。
この日常が切り取られる。
お互いご機嫌さんの時は良いけれど、そんな時はあるわけもなく
癇癪もちの親父が怒鳴る
「自分でしなさい 自分でェ」
癇癪もちの娘がやりかえす
「ヨッパライ グズ ジジイ」
でも、このやりとりの後の描写に、心底ほっとします。
こんな感じです。
それから
やがて
しずかで美しい時間が
やってくる
親爺は素直にやさしくなる
小さなユリも素直にやさしくなる
食卓に向かい合ってふたり座る
ここ、心鷲掴みです。
どうしようもない状況下にあろうとも、その隙間にあったかい瞬間がある。
どんな事実を突きつけられても、笑い話にするしかないと。
弱さと強さと、
底知れぬ魅力です。