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- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/02/24
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ミステリ文庫
- サイズ:16cm/654p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-181601-7
読割 50
紙の本
マプチェの女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
著者 カリル・フェレ (著),加藤 かおり (訳),川口 明百美 (訳)
【ランデルノー賞(ミステリ部門)(2012年)】【〈リール〉誌が選ぶフランス最優秀ミステリ賞(2012年)】過酷な過去をもつマプチェ族の血を受け継ぐジャナ。親友であるパウ...
マプチェの女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
マプチェの女
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商品説明
【ランデルノー賞(ミステリ部門)(2012年)】【〈リール〉誌が選ぶフランス最優秀ミステリ賞(2012年)】過酷な過去をもつマプチェ族の血を受け継ぐジャナ。親友であるパウラの友人が死体となって発見されるが、警察はマイノリティの事件に力をいれない。パウラにも魔手がのびる中、ジャナは部族の熱い血を燃やし、悪に立ち向かう。【「TRC MARC」の商品解説】
村を離れ都会で生きる、部族の女性ジャナ。だが彼女は殺人事件に巻き込まれていき……【商品解説】
村を離れ都会で生きる、部族の女性ジャナ。だが彼女は殺人事件に巻き込まれていき……【本の内容】
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紙の本
骨太ドラマに魅せられた
2016/03/31 12:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よしおくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに骨太なミステリーを読ませてもらった。現代アルゼンチンの闇は深く、苛烈だった。社会、政治的な背景や時代性を背景にしたり、内容に取り込むと、ミステリーは普遍性を獲得し、重厚で良質な緊迫感をはらむ、優れた作品となる。
思えば、ハリー・ボッシュ・シリーズも初期の作品は、米国社会に大きな傷跡を残したベトナム戦争を背負っていた。だからこそ、あれだけのものになったのだ。
「マプチェの女」で唯一、気にあるところがあるとすれば、ジャナを主人公に据えた作者の選択だ。ジャナは実に魅力的な登場人物だが、ジャナとその友人のLGBTたちを描くことで、作品からきりきりと苛むような緊迫感を少し削ぐ結果となったのではないか。あるいは、それが作者の意図したことなのかもしれないが。個人的にはジャナを登場させず、ルベンのみを主人公として書いたなら、どんな作品になったのか、とても気になる。
いずれにしろ、近年では出色の作品であった。