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商品説明
バレー部、軟式テニス部、陸上部、柔道部、釣り部…。部活に打ち込み、チームメイトとぶつかり、恋に揺れ動く高校生たちのまぶしい青春の日々を描く連作短編集。『小説すばる』掲載に書き下ろしを加え単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
バレー部、軟式テニス部、陸上部、柔道部、釣り部……。それぞれの悩みを抱えながら部活に打ち込み、時にチームメイトとぶつかり、時に恋に揺れ動く高校生たちのまぶしい青春の日々を描く連作短編集。
【商品解説】
福蜂工業高校バレー部のエースを狙う高杉と、尋慶女子高校テニス部エースで美人かつ勝気な赤緒。小柄で地味だが躍動感あるスポーツ写真を撮るはっち。中学時代から互いを認め合ってきた三人の友情と淡い恋を描く「強者の同盟」。
明日岡高校陸上部を引退したばかりの涼佳に、突然告白してきた頼りない後輩の柳町。東京の大学に通う元陸上部の先輩へ届かない恋心を抱いてきた涼佳だったが、走り高跳びに打ち込む柳町の成長を見つめるうちに少しずつ心が揺れ動いていく「空への助走」。
新人戦を控えたある日、顧問と衝突。生まれて初めて稽古をサボり海へ向かった福蜂工業高校柔道部主将の長谷はクラスメイトの平政と出会い、半ば強制的に釣り部へ入部させられる。長年続けてきた柔道への複雑な思いを胸に、海へ通う日々が始まる「途中下車の海」。
四月。高校生活最後の試合に向け、部活の垣根を越えてエールを送りあう福蜂工業高校の面々を描き出す単行本書き下ろし「桜のエール」。
バレー、テニス、陸上、柔道、釣り、写真、映画……それぞれの部活に懸ける姿がまぶしく愛おしい青春小説集。
【本の内容】
収録作品一覧
強者の同盟 | 5−78 | |
---|---|---|
空への助走 | 79−168 | |
途中下車の海 | 169−263 |
著者紹介
壁井ユカコ
- 略歴
- 〈壁井ユカコ〉学習院大学経済学部経営学科卒業。第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、「キーリ」でデビュー。ほかの著書に「五龍世界」シリーズ、「サマーサイダー」など。
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紙の本
高校三年間にかける、それぞれの青春
2021/06/03 11:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぷちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『2.43』シリーズを読んでから、読みました。『2.43』シリーズのスピンオフということですが、こちらの作品単体でも十分楽しめます。
「強者の同盟」
福蜂工業高校バレー部のエースを狙う高杉、尋慶女子高校テニス部エースの美人で勝気な赤緒。小柄で地味だが躍動感あるスポーツ写真を撮るはっち。中学時代に強者の同盟を結んだ高杉と赤緒、その二人の写真を撮ってきたはっちの友情以上恋愛未満の話。
「空への助走」
明日岡高校陸上部を引退した涼佳。小学生の頃より太っており、ブブ佳とからかわれていた。そんな涼佳を助けてくれた元陸上部の拓海先輩に淡い恋心を抱いていたが、突然後輩の柳町に告白される。東京の大学に通う拓海先輩を想う涼佳であったが、走り高跳びに打ち込む柳町の成長を見つめるうちに、心が惹かれていく。
「途中下車の海」
新人戦を控えたある日、顧問のシャークと衝突した、福蜂工業高校柔道部主将の長谷。生まれて初めて稽古をサボり向かった海で、クラスメイトの平政と出会い、半ば強制的に釣り部へ入部させられる。平政と並んで釣りをしているうちに、長谷は長年続けてきた柔道への思い、ライバル校である鷺南高校で柔道部顧問をする父親への葛藤を吐露していく。
「桜のエール」
春になり、高校生活最後の試合に向け、部活の垣根を越えてエールを送りあう福蜂工業高校の面々。そして、そんな彼らにカメラを向ける福蜂工業高校の映画研究会。高校三年間の思いを胸に、各部の主将に率いられ、彼らは最後の試合に挑む・・・。
個人的に一番面白かったのは、「強者の同盟」でした。部のエースであり、クラスでもカースト上位にいる赤緒が、同じ強者である高杉に向けて放った「梓の仲間は強い子ぉらだけでいい。負け組は梓に釣りあわん」というセリフに強者のプライドと、部活へかける思いの強さが垣間見え、痺れました。
また、「2.43」シリーズを読んだ後に読んだため、「桜のエール」での福蜂バレー部のやり取りには、うるっとくるものがありました。
「2.43」シリーズでは、高杉以外にも個性豊かな福蜂バレー部のメンバーが出ているので、他のスピンオフも読んでみたいです。
紙の本
運動部群像。
2017/01/03 12:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズであることも知らずに手に取ってみたがおもしろい。
特にタイトルにもなった「空への助走」は運動部内での恋愛だけでなく、きちきちと専門種目の駆け引きポイントをうちだしているのがいい。
恋愛のしまらなさもいい。若さ/バカさって感じがすごくする。