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投稿者:やまだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙で二つの国が戦争をしてる世界で戦略拠点32098にヴァロアが調査に行くという物語です。戦争の物語というよりも体を機械にしたガダルバとヴァロアの苦悩の物語でした。ヴァロアの奴はかっこよかったですね。
電子書籍
読みやすい
2015/08/29 10:48
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投稿者:sky - この投稿者のレビュー一覧を見る
長谷敏司のBEATLESSを以前読み、
著者のデビュー作でもある、この作品を読みました。
登場人物は3人と少なめだとは思いますが、
非常に切なく、おすすめできる小説です。
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ロボットと人間。戦争。心を「誤差」と言い切りながら、その誤差故に苦悩する。普遍的なテーマであり、それゆえに読ませるのは難しいのですが。登場人物を三人に留め、その描写を深めることで、うまく成功しているのではないでしょうか。
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当時はchocoさんに惹かれて購入しました。
これは読んで衝撃的でした。
イラストの透明感もあってか、世界もかなり透明な印象。
本当に無駄のない、結晶のような1冊です。
あとがきも含めて、泣ける小説です。
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借本。著者の本はこれが初めて。
いい感じだけど、なんか物足りないと思ったら、デビュー作と知り納得。
尻がイイ…(笑)
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鮮やかに冴え渡った青空は、懐古のうちにおいてもっとも輝く。いつか夢見たあの世界は、今に投影して生きることを阻む。青臭い感情ともに今を正直に生きるとき、爽やかな春風のように時は過ぎるのかもしれない。
夢見ていながら過ごすことのできなかった青春を、今を生きる少年に仮託して、追体験する物語は数多くあれど、それは今をむなしくすることでもある。それでもかまわない、それ独特の甘美な時間もあるけれど、今に取り込んで涼やかな風を感じる豊かさが、この小説にはある気がする。
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日本SF短編の中で読後感に印象が深かった「地には豊穣」の作家のデビュー作を探して読む。デビューはライトノベルであるが近年は普通のSFを志向しているとのこと。たしかにその素養があるしデビュー作でも見受けられる。
スニーカー大賞の金賞をとっている。ライトノベル。200pもない。
登場人物は、三人のみのシンプルな話。楽園と言われる星の生活と秘密
。機械に限りなく近い二人の思いはちょっとピュアすぎるかなと感じるがまあ、ご愛嬌。
とてつもなく甘い話なのだが、人間認識についてのテーマがのぞけている。このテーマは「地には豊穣」にも通じているSF足りうる重要なテーマだ。
そこらへんの意図が平凡なライトノベルとは異なる。ちょっと頭に描きづらい箇所があるがこれはデビュー作だからしかたないか。
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楽園に落ちた二人の機械化兵士と少女の物語。
SF要素はあくまでバックボーン的な扱いに回しつつ、遠未来の高度システムに取り込まれた兵士達の、漂白された人間性の再獲得に語りの焦点が合わされる。
限りなくピュアに設えられた楽園世界の中、三人の登場人物達の逡巡する内面が感傷たっぷりに描かれている。
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主語がコロコロ変わったりと若干読みづらさを感じたものの、出会いと別れまでの話の展開もよく、まさにライトノベルと呼べる作品でした。
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ライトノベルである。それ故に読み口は軽いがテーマは面白い。
かなりの遠未来、銀河同盟と人類連合がいつ終わるとも判らない消耗戦を続けている(スターウォーズが銀貨英雄伝説かという舞台立てですな(^^ゞ
人類連合の戦略拠点上にある「楽園」と呼ばれる惑星が舞台。四季折々にいろんな花が咲き実を付ける惑星だが、動物は住人であるマリアと人類連合軍の制御官ガダルバしかいない。人類連合が必死で防御するこの星の秘密を探るべく星に降りてきた銀河連盟の降下兵のヴァロワ。登場人物はこの3人のみ。
いったいこの惑星にどのような秘密が隠されているのか。
3人の日々が淡々と進み、最後は切なくなる物語。
デビュー作ということもあり、文章も甘いし設定も如何なものかと言うところもあるものの、バックグランドとなるディテールにもしっかりこだわった作品になっています。
お勧めの一冊。
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時間は流れている。「いつでもできるように思えること」をする機会は、本当は今しかないのだ。
(P.174)
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長谷敏司のデビュー作。
彼の作品は『ビートレス』を以前読んだことがあるのだが、2段組600ページという長さと、硬くて回りくどい文章が合わなくて途中で挫折してしまった。
本作はデビュー作ではあるが、『ビートレス』よりもレベルが落ちることもなく、むしろ硬さがなくて私にはこちらの方が読みやすい。
また、ライトノベルレーベルではあるが、今の感覚からすると「これがラノベ?」と疑いたくなってしまうような作りこみの世界観と登場人物の動きを見せてくれる。
やはり一昔前の「ライトノベル」と、最近の萌えや奇抜さに走った「ラノベ」は全く別物だと感じる。
物語の前半部分は、敵軍が守る謎の惑星に降下した兵士ヴァロワと、その星に住む少女マリアと敵軍兵士のガダルバとともに暮らす日々が描かれる。
食料を探しに出かけたり、みんなで大きなお風呂を作って入ったり。
マリアがとにかく感情豊かでかわいい。
しかし、その生活の中でいくつかの疑問が出てくる。
この星は何のためにあるのか?
マリアはどうしてここにいるのか?
後半では優しくて残酷な真実が明らかになる。
その一方で、ヴァロワは自軍に戻るか惑星に残るかの選択を迫られる。
兵士としての自分と人間としての自分、それにマリアへの愛情だとか、感情が複雑に入り混じってヴァロワの行動を鈍らせる。
ラストは少し寂しさが残るものの、きっと多くの人が納得できる結末だと思う。