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本書によれば、スナック菓子というのはティッシュペーパーを揚げて人工の「うま味」を振りかけたようなものだそうだ。いくら素材へのこだわりをパッケージでうたえど、私たちはじゃがいもやコーンなどの素材を食べているのではなく、実は人工的に作り出された「うま味」を食べているにすぎないのである。そこで栄養士の著者はメーカーのバカげた実験や若い女性をターゲットにした、洒落たキャッチフレーズなどの誤った情報が氾濫していることをまず指摘する。素材の姿形も分からない薄っぺらなスナック菓子を食べるのであれば、素材がかろうじて残っているファーストフードを食べるほうがまだ安心できると著者は言っている。(もちろんファーストフードを奨励しているわけではない)
著者は本書でスナック菓子をアルコールや煙草、コーヒーやチョコレートと同等の快楽をもたらすソフトドラッグに位置づけている。ドラッグという言い方ははじめは少々大袈裟なような気もしたが、スナック菓子が大好きな私には本書に登場する「スナック菓子を異常に食べる人たち」を人事と思えぬところがあり、差し迫った問題と考えるにはじゅうぶんであった。そして世間ではスナック菓子=ドラッグという認識はほとんど皆無なため、自覚症状のないうちにスナック菓子に依存してしまう危険性を説いている。特に若い女性と子供には最大の注意を促している。
本書に好感がもてたのは、著者が頭ごなしにスナック菓子を否定し、健康のためにスナック菓子撲滅を掲げているのではなく、人間誰しも快楽は必要なのだから、ほどほどに付き合っていくのがよろしいというようなことを繰り返し読者に言いきかせている点だ。分かってはいるのにスナック菓子がやめられない人、私と同様にダイエットのために食事の量を減らしてはいるが、空腹を満たすために栄養補助食品(もちろんこれも著者が言うには歴としたお菓子である)をついつい間食してしまう人は、流行のダイエット本に手を伸ばす前にまずはこの本を読んで欲しい。スナック菓子が体に与える影響だけでなく、女性が好む食材(パン、パスタなど)や、健康に良いという意識から女性が積極的に摂取しがちな食材(乳製品、サラダなど)に潜む危険性、日本人の食事には切っても切れない白いご飯の大切さも再認識できるだろう。当たり前のような話だが、お菓子で空腹を満たすのではなく積極的に白いご飯を食べよう!
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市販のスナック菓子には、もちろんヤバイ薬品は入っていないのだけど、何故かその手の薬品を摂取したときと同じ作用を身体が起こしてしまうことが分かってきたので、子どもに与えるのは止めよう。大人もそれと知って付き合っていこう。で、あってるかな?
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目からウロコ。ポテチ依存なんて初めて聞きました。自分がポテチ好きだから読みましたが、期待以上の収穫。スナック菓子に警鐘を鳴らす作者の気持ちが伝わる1冊です。
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なぜ、スナック菓子おはいしいのか?知らず知らず、とりこになっている人をはじめ、食べたくてどうしようもない人もいれば、やめられなくて罪悪感に苦しむ人も……人を「やみつき」にさせる危険な力をもつ食品と、われわれはどう付き合っていけばいいのか。
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図書館で借りた。
ポテチを大量に食べることをやめたくてもやめられなくなっている人の話を紹介し、なぜそのような状態になるのか、を解説している。
依存と依存症に分けて話を進めていた。ある行為に幸せを感じるのが依存、やめたくてもやめられなくなるのが依存症だと理解した。
人は多かれ少なかれ何かしらには依存している、という考えはいいものだと思った。まんじゅうや喫煙をやめることはできなくても、うまく付き合っていくようにした方が人も無理をしないから結果的にいい方向に進むらしい。無理にやめさせても違う対象に依存したり、体調が逆に悪くなったりすることもあるらしい。
甘み、塩味、うまみ、脂を人は本能的に好むもので、菓子パンやポテチなどにはこれらが複合されている。薬物が入っているから病み付きになるのではなく、本能的に好むものが入っているから食べて幸せになるようだった。
このような菓子類が正常な味覚を狂わせるという認識もなく、ただの食べ物だと認識していると、子どもに与えてしまい、人工的に合成された甘み、塩味、うまみ、脂の濃厚さを小さいうちから覚えさせてしまうとのことだった。
一度覚えてしまうと継続した習慣になりやすいため、きちんとした食事が摂りづらくなる。
だからせめて大人から子どもへは与えず、できるだけ食べ始める年齢を遅くさせましょう、という話だった。
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ポテチはドラッグ。
でも毒とも適度につきあってけば。
ということで適度につきあおう、という甘えがー。
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ドラッグではなく、ライトドラッグだから認識されにくい食の社会問題。深いです・・・そして依存症。心当たりあるかも、とちょっとどきどきします。
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「粗食のすすめ」の著者の本だとはつゆしらず図書館で借りてみた著者は スナック菓子や清涼飲料水を超ソフトドラッグだといい依存のつらさなどをとくけど 「健康だけでは快楽は得られない 快楽がなくては人間生きられない」といい依存対象のなかではまだマシだという多少の依存は必要悪として折り合いをつけて付き合っていったほうがいいのかもそれにしても 「やみつき」になる秘密(?)やしくみの巧みさといったらおそるべきものだ以前テレビでカー○の製作過程をやっていたのを見たけど途中までは何の味もしないカ○ルが霧状の液体をかけられただけで○ールの味になっててなんともいえない気持ちになったなんだかえらく最近の話題も載ってるな・・・(酒○法子 タイガー・○ッズなど)と思っていたら 今年の5月に発行されたものだったんですね
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食べ始めたら止まらなくできてるのね。そう設計しておきながら「適量は…」という菓子メーカーはもちろん営利企業だからアリ。ティッシュペーパーのてんぷら、油・砂糖・アミノ酸・食塩からなる「うまみカルテット」。できるだけ遠ざける、という現実的な選択肢。
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> 夜のブックナビ、いろいろな話が聞けてよかったです。自分も病気を抱えてて、健康そうなみなさんもいろいろ病気を抱えてるとわかり、たいへん勉強になりました。
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スナック菓子は「超ソフトドラッグ」である…らしい。
ポテチ依存症の人の話は全くの他人事として読み進めていたけれど、だんだん依存症全体や食習慣の変容、味覚破壊の話に進むにつれて関係ないじゃ済まされなくなってきた。
いやぁ…怖い。
スナック菓子よりも清涼飲料水の問題が私には身近。
あと、牛乳と乳ガンの話に驚愕した。牛乳ダメなの?
依存症を引き起こす「ソフトドラッグ」、「超ソフトドラッグ」について、「食べる害より、責める害の方が大きい」という指摘には大きく頷いた。
何かに依存してしまうことへの恐怖は確実にあって、自分を縛る諸々から逃れようと意識してきたけれど、ある程度の依存はあって当たり前なのかもしれない。
それを肯定するわけではないけれど、自分を責めて新たなストレスを抱え込むことの方がリスキーなのだというのは納得出来る話だった。
私は何に依存しているのか、目を逸らさず認めて上手なつきあい方を見つけた方がいいのだろう。
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図書館から借りた本。久々に本が読めるように戻れて感動した。
内容としては、過食症になった自分としては興味深かった。とても面白い本だと思う。もっと普及してもいいのに。
・スナック菓子=純度100%のうまみカルテットによる超ソフトドラッグという考え方はとても説得力の持つものだった。
・自分の思考の仕方がとても男性的だということもわかった。
・引用した部分のほかに、パスタとかパン食とかとても女性的な食事のスタイルがとても高脂質でそれにより婦人科系疾患(つまり乳がんとか)を増やしやすいというのが印象に残った。
食事スタイルが変わったから、陣痛・生理痛がひどくなっているのだという論は聞いたことがあったが、具体的にご飯食にするだけで生理痛が軽くなるなら試してみる価値はあるよね。
・『乳がんと牛乳』が引用されているが面白そうだ。牛乳=ホルモンカクテルなんだと(栄養を含むというより、細胞の分裂と増殖を刺激する物質を豊富に含む生化学的な液体)。哺乳類が成語の短期間だけ食用とするように設計された食品である。←引用みたいだが二重引用になるのでメモ程度に。
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図書館でタイトルが気になったので、借りて読んでみました。
ソフトドラッグ化するスナック菓子という話は、仕事の関係でいろいろ関連書を読んでいたアメリカの肥満問題にも通じるところがあって、とても興味深かったです。
「カタカナ食品」がダメとか、乳製品がダメとか、後半はちょっと感情的な表現も混ざってきて、そこはよくないと思いました。
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たしかに、ドラッグ中毒やアルコール中毒にくらべたら、ポテチ依存症なんかかわいいものです。
上を見ずに下を見て生きる、という人生観はここでも有効なのだなと思いました。
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ポテチはソフトドラッグ 脳が気持ち良いと感じ、やめられなくなる。
ポテチが心の栄養であるうちは、まだ良い。食べることに罪悪感を感じ、やめたくてもやめられない負のスパイラルに陥ってしまったら、それは依存症である。
誰にでも癒しは必要。スナック菓子はお楽しみ、くらいにしておきましょう。それを主食にしてはいけません。
スナック菓子を全否定していないところに救われました。私の場合、今のままで良いのだ、と思い、安心しました。