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投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
見ていてとても痛くやりきれなかったです 受けたトラウマはなかなかにしつこく簡単には消えてはくれません 罪を償うこともたやすく出来ることではないと思います 一生引きずることもあるし理解されることもまれだと自分でもわかっています
得心のいくラストでよかったと思います
光があってよかった
ほんとうにそう思えるラストでした
電子書籍
引き込まれます
2015/10/18 12:39
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投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作家さんの作品、好きです!!
痛い話なんだけど、そんな中にも、温かくなるエピソードがあって、ウルっとくる感じが、何とも言えません。
この話でも、島倉が一人で居るのを見つけて、他の女生徒に声をかけてあげるところとか、寺岡が須田に言った”昔みたいに笑う顔が見たい。”といったセリフが、泣かせてくれます。
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記憶喪失もの!と思ってワクテカしながら読んでたんだけど、読んでいくうちにどんどん雲行きが怪しくなって、最終的にどうしてこうなった/(^0^)\と頭を抱えるくらいの酷さに... 序盤は普通だったのに、本当にどうして... 編集部仕事しろよどう考えてもおかしいだろ!!!
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昏くて重くて、でもやめられないって感じで読んでました。佐田作品は3作目ですが、どれも受けがなかなか攻めを好きにならないパターンですねwこの作品では攻めの寺岡が罪の意識を持ちながらも須田を求めてしまうという彼の強い想いの裏づけになるような魅力が須田からあまり感じられなかったのが少し残念。ダークさを追い過ぎてエンドへの回収が覚束なくなってる印象もありました。カプとしてはまだこれからといった結末なので2枚の甘めなペーパーで救われました。他にもツッコミどころはありますが佐田さんの世界観は好きなので今後に期待です。
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須田くんの魅力が伝わりにくく、寺岡くんが何故彼に執着するのか、それ程までに好きだと思えるのかが理由付けが薄い気がした。
作品の雰囲気は好きでした。
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タイトル通り、暗い泣ける話ですが意外に読後感は良かった。
あまりに辛い過去のせいか、その記憶だけがすっぽり抜け落ちている大学生の須田の前に、幼馴染みという寺岡が現れます。須田にとっては見知らぬ男である寺岡は、なぜか彼に親切で何かと世話を焼いてくるのですが。
痛いし、重いし、読んでいてどうしようかと思う須田の過去と、家族関係です。須田が頑ななのと深い関わりがあるので素通りできないし、寺岡とも密接なつながりがある話であるのが、次第に解き明かされていきます。
寺岡が須田に向ける気持ちは揺るぎないものがあって、ひたすら「好き好き」光線発してるように見えるんだけど、須田には届いてないみたい。
須田の意識下には、記憶は無くとも人を信じられない恐怖心が常につきまとっているので、複雑です。
好きじゃないと言いながらも、徐々に寺岡の好意に甘え、心を開いていったと思ったら、いきなり過去の全てが明らかになって、互いの過去の関係もわかってしまい、二人の立場が逆転していくところは辛かった。どちらの立場であっても辛いです。泣けます。
ここでの救いは、やはり寺岡のブレがないところ、包み込む愛情です。骨身を削ってでも、と言う言葉がぴったり。
過去には辛酸を舐めるような思いがあったとしても、今の二人にはそれ以上の絆がしっかりできたような気がします。温かい寺岡の愛情に、凍り付いてた須田の心も融かされていったかんじ。
須田は、酷いこと言ってますが、それがだんだん甘えになっていたり、相手を気遣っても素直になれなくなっているのがわかります。
須田の強力なツンデレすぎるセリフにいちいち感動しました。
「夜が明けたそのあとに」では、寺岡視線で甘いいちゃいちゃぶりが楽しめます。寺岡から見たら、アバエクで須田の全てが可愛いみたいです。「許すわけない」とSでツンな発言をする須田にめろめろで、でっかい尻尾をぶんぶん振ってるわんこみたい。
おまけのペーパーも、須田視線のツンデレな話で甘々でごちそうさまです。
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過去の出来事から、あまり友人も作らず、一人でいることを好む須田は、バイトと大学に追われる毎日を過ごしていた。
ところが、そんなある日、「俺のこと、覚えてない?」と見ず知らずの学生から教室で声をかけられる。
まったく記憶にないその男・寺岡に須田はすげなく「人違いだ」と答えたけれど、実は須田は子供の頃の記憶が一部かけてしまっている。
おまけに、その後遺症のように毎晩、悪夢を見続けている。
母親に聞いても何があったのかは教えてくれず、病院に行くことさえも止められることから、須田はその過去を取り戻せないままだった。
そんな須田に冷たくあしらわれても、寺岡は人懐こい笑顔でやたらに構ってくる。
そして、その寺岡に押し切られるように二人の距離は徐々に縮まっていくが、寺岡が時折見せる好意に、須田の気持ちも大きく揺れる。
そのたびに、いつもは覚えていない過去の記憶が、次第に鮮明になってきて、遂に須田は自分の過去を知る決意をする。
そして、その須田の決意が、須田の過去が二人の関係を歪ませてしまう。
という話でした。
なんというか、ちょっと「後味すっきり」とはいかない話。
実は寺岡は昔から須田のことが好きだったのだが、まだまだ未熟な子供だったために「男が好きだ」ということがバレたくないあまりに、寺岡は須田のことをいじめる形になってしまう。
そして、そのことが原因で、須田の身に重大な取り返しのつかない事件が起こってしまう。
記憶を取り戻し、寺岡さえも知らなかった重大な事実が明らかになると、今度は寺岡が須田に対し「償い」をするという理由で、お金を渡すようになる。
須田に呼び出されればいつでもどこでも、お金を持って現れるようになった寺岡。
人好きのする笑顔だったのに、次第にやつれ始める。
けれど、そんな寺岡に「もういい」となかなか言えない須田は――
とそんな感じで二人の立場が逆転した状態がしばらく続いて、最後は須田が不器用に「もういい」と言ったところで終わるんですが、終わったところで、仲良くなり始めたばかりの二人の関係には戻れるはずもなくて、なんとなく引き連れた傷が残るような感じの状況で終わってしまいます。
確かにこんなこじれた関係になってしまえば、キラキラのハッピーエンド! というわけにはいかないのも理解できますが、どうせ「物語」なんだから「ありえねえええええええ」ってくらいのハッピーエンドにこの話はしてほしかったなー……と思います。
じゃないと、どっちもかわいそうすぎる!
取り返しのつかない過去を持ってしまった須田もだし、そのことからやつれるくらいまで貢いだ寺岡もだし――ここまでしんどい設定なんだったら、終わりくらいはもうちょっと明るいラストでもよかったかなー……と思いました。
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◎「俺のこと、覚えてない?」―大学の教室で須田にそう聞いてきたのは、見たこともない男だった。幼なじみだと言いはるその男・寺岡を人違いだと突っぱねたものの、実は須田には子供の頃の記憶がなく、その後遺症のように悪夢を見続けている。その後も人懐こい笑顔でやたらと構ってくる寺岡に押し切られるように親しくなるが、寺岡の好意がただの友情ではなかったこと、そして須田の「過去」が二人の関係を歪ませていく―。
出版社: 心交社
発売日: 2011/5/10
*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*
とにかくイイ!です。
BL本にハマるきっかけになった本かも。
受けの辛い過去が、記憶がないが故に少しミステリー仕立てぽくて暴かれてく過程にドキドキハラハラしました。
何回繰り返して読んだことかw
最初電子書籍で買いましたが、イラスト見たさに文庫版も購入しました(´゚ω゚`)
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【観点別評価】文章表現☆4、展開☆2、作品としての質☆3~4、個人的嗜好☆4
【総合評価】中盤までは完全に引き込まれる。しかし終盤、駆け足で物語を収めようとしたためやや消化不良に。☆3
読んでいてここまで怖くなったBL小説は初めてかも。
中盤までは「謎」パート。時折挿入される断片的な過去の不穏さや、攻の言動の不気味さもさることながら、何よりいちばんぞっとしたのは、受がホームレスに対して理由なき殺意を吐露する場面。とにかくおぞましいものを書くのが上手な方なので、この辺りは本当に素晴らしいと思う。
終盤は「恋愛」パート(あまり適切な表現ではないけれど)。事件の真相は悲惨ではあるものの、わかりやすい暗示が続くのと、謎が少しずつ明らかになっていくこと、そして受がこの事実を割と冷静に受け止めていることで、読み手にとっては恐ろしいものとしては機能せず(もちろん被害者たる受は凄まじい恐怖を感じたのだが)、衝撃的な内容である割に衝撃は少ない。そして中盤以降は、謎が明らかになったため、不穏さ・不気味さ・恐ろしさは薄れ、受と攻の関係へと物語の中心は移動する。
問題はこの終盤の「恋愛」パートで、「謎」パートが孕んでいた、不穏さ・不気味さに由来する圧倒的な引力のようなものに準ずる力が、こちらでは非常に稀薄だといわざるをえない。ここで扱われているのは普通の小説であればメインを張るようなテーマなのに(あるいは実際にこれがこの作品のメインテーマなのかもしれない……)、「謎」パートに比べると明らかにページ数が足りていないのだ。
この「足りなさ」は、程度は違うものの、同作者の『あの日、校舎の階段で』や『彼は死者の声を聞く』においても感じられた。受にどれほど嫌われてもみっともなく追い縋る執着攻、という設定である以上、「物語の収束」=「受が攻を受け入れる(愛の自覚)」というパターンが不可避的にこの手の作品の定型になるのは事実で、その枠に収まること自体は悪くない。ただ、その受の心理が変化する過程の描き方が、他の部分(攻のおぞましさの描写や受の感じる恐怖・嫌悪などの描写)に比べ薄い。読めば確かに納得できる流れになってはいるし、恋愛の不条理性という言葉で解釈することも可能ではあるのだが、それでもやはり中盤までの濃密さや、読み手を否応なく引きつける力が欠けていることもまた事実。中盤までは作品に入り込んで夢中になって読んでいたのに、終盤は読みながら「あ、回収に走ってるな」と冷静に感じてしまった。
このテーマを持ってくるのなら、攻と受のドロドロごたごたぐるぐるをもっともっと突っ込んで書いていただきたかった……!と思わずにはいられないのですが、しかし同作者の最新作『彼は死者の声を聞く』において大変素晴らしいドロドロ愛憎劇が展開されているので、あれが☆5ならこっちは☆3かな……という同一作者内相対評価をしてしまいました。でも嫌いじゃないです、好きです。
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「俺のこと、覚えてない?」
大学の教室で須田にそう聞いてきたのは、見たこともない男だった。幼なじみだと言い張るその男、寺岡を人違いだと突っぱねたものの、実は須田には子供の頃の記憶がない。その後も人懐こい笑顔でやたらと構ってくる寺岡の優しさに、須田を少しずつ心を許していくが・・・。
(出版社より)
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記憶喪失、過去のトラウマ、全体に陰鬱な雰囲気の漂うBL要素のあるサスペンスという感じ。凄く引き込まれました。ところどころに散りばめられた記憶の断片やホームレスの存在が後半でじわじわ効いてくる。かなり受の過去が悲惨で辛く、それが原因で二人の関係は歪んでいくのだが、攻の愛情が揺るぎないのでそれほど痛さは無く感情移入出来ます。ラストが少し駆け足だったけれど、最後までラブラブな雰囲気でないところがよかった。佐田さん実は初めて読みましたが、タイトルが語るような仄暗さが凄く好きです。他の作品も読んでみたいです!
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佐田さん2作目です。
前回がとっても良かったので期待値高すぎたのかも……。
とはいえ、とっても楽しく読むことができました。
トラウマに記憶喪失と、BLでも使い古されたこの設定を
どう消化するのかと読み始めたものの、序盤から受の
過去について何となく分かってしまう……。
そしてその過去に絡んでくる攻の執着っぷりが怖い。
執着攻とほだされ受を書かせたら、本当に凄い作家さん
だと思います。
受が過去にどんな眼にあったか知っておきながら、
強引に迫るという攻のアホっぷりが、何だか腹が立つ
といいますが、受じゃないけどぶん殴りたい衝動に
駆られます。
中盤までそんな感じで攻にイライラしてたんですが、
後半戦に突入すると立場が逆転。
全てを知って記憶を取り戻した受が、攻に対して
強請って集って、攻の身ぐるみ剥がしちゃいます笑。
攻ざまぁw
と思いながら最初は読んでたんですが、何だか途中
から攻のボロボロっぷりが哀れに……。
な、なにこの感情。
前作でも感じましたが、受の方が被害者であるはず
なのに、気がつけばほだされてます。
読んでる私もなんかほだされてしまって、畳みかける
ようなラストにあれれれれ?と……。
何だか奇妙に惹きつける魅力のある作家さんです。
次に期待して★3つ。
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じーんわりいいお話だった。記憶がないところは気になったし、寺岡の世話焼き具合もだし、須田の葛藤具合も良かった!最後はウルっとしたなぁ。
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なんか微妙な感じで終わったけど、タイトル通りcry暗い昏い終わらない夜に終わりを告げる、小さくても優しい蛍の光でした。
受けが記憶喪失になるくらいの事件なので、かなりの覚悟をしないと読めない。しかし一回でよくないか(T-T)二日も…。攻めもあの事件がなかったら果たしてそこまで受けに執着しなかったんじゃないかなと思うけど、これもまた運命なのか。でも真相を知ってから改めて読むと攻めもよく手を出せたもんだなぁ怒。攻めザマァ展開は生ぬるかった…あえて自分がボロボロになってしまったほうが、こういう場合は精神的に救われるものと思うんだ。
そしていじめた側が何事もなかったかのように接してくるのが…ね。現実もこんな感じなんだろうけど。
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何故か色々なことが上手くいかない須田と、そんな須田のことを何故か放っておけない寺岡。自分が覚えていない過去の友達って、どう考えればいいんだろう。と思ってしまった。しかも、何故記憶がないのか分からないのなら余計に怖いし。須田に思い出して欲しいのか、思い出して欲しくないのか、自分でも分かっていなさそうな寺岡を見るのが悲しかった。「普通の関係」じゃないかもしれないけれど、2人で一緒にいた方がいい方向に進みそうな気がした。