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改暦への道は険しい
2018/11/19 12:49
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投稿者:aya - この投稿者のレビュー一覧を見る
800年ぶりの改暦を幕府主導で行おうとするも、朝廷の抵抗にあいなかなか進まない。「暦」は権力をつかさどる要素の1つであり、抵抗勢力には魑魅魍魎がうじゃうじゃしている。
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書評溜めすぎて読了日はもう適当です。
カラー口絵の存在感(笑)。
は、さておき。改暦作業もいよいよはじまったかと思いきや、そうそう上手くゆくはずも無く。障害に阻まれながらも、まずは「天球儀」に建部の思いを形にすると共に、碁打ちとしての環境も変化してゆく。
道策・脱おかっぱ!暦側のメンバーも憎めないけれど、碁打ちメンバーの雰囲気とか関係性がとても好き。
そして表紙裏は相変わらずわけわからないけど好き(笑)。
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やはり画があると、お話の背景とかが分かりやすいな。
ちょこちょこ、こんなエピソード原作にあったっけ?と思ってたら、槇さんの補完だそうで。
これ、このままアニメにしないかなー。
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建部さんの念願だった、「渾天儀」(こんてんぎ)が出来ました。おことに抱いてもらったシーンに、じんわり来ます。
光圀も抱いて唸ります。(笑)
そして、道作との対決も。
この対決も、原作ではここまで書き込んでませんでした。
槇さん、やるなぁ。面白いですよ。
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為せば成る!! 一人じゃないよ春海さん! 「頼まれました」と言う春海さんの笑顔はいつも優しい。道策くんとの真剣勝負は切なくて泣きました。
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本因坊道策。
彼もまた、己の生き様をカタチに残そうと悩み苦しむ一人です。
碁の世界で道策。算術で関孝和。
春海という人間を構成する一つ一つの要素で、自分と同じように悩み苦しむ人物と出会い、そして彼らの覚悟に打ちのめされながら、前へ前へ進みます。
改暦の儀へと。
戦う相手は暦から、朝廷へ。
丁寧に根気よく向き合っていくことのできた暦という理論。それとちがって、のらりくらりと伏魔殿の様相の朝廷。
理想だけを追い求め、熱意があれば正道と、突き進んできた春海たちに立ちはだかった、過去・前例遵守の公家衆。
徒労と挫折に捕らわれた時に、道策との初手天元を賭けた真剣勝負は、これ以上ないカンフル剤となったはずです。
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改暦事業の開始。
あとがきにも書かれているが、原作の行間を描いており、とっても楽しい。
原作の行間を描いているにもかかわらず、原作通りと思えてしまうところが、この作品のすごさであり、楽しさだと思う。
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誰かのオススメで読んだ本。出てくる人物が天文学に没頭したり、囲碁に道を見出したりする真摯な姿に心動かされる時もあれば、オタクすぎて笑えたり。するするっと読める楽しい小説でした!
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算哲は何ヶ月?何年?ぶりに家に戻ったのかな?お母さんは亡くなってたのね。 道策が剃髪してて驚いたわ。いや、そのうちそうなるだろうとは思ってたんだけど、あの小さくて生意気だった子が!と親戚の叔母気分でした(笑)天球儀の完成、おめでとー!
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"「おこと どうかおことの手で これを抱いてやってくれないか」
「私が…ですか?」
「うん お前にそうして欲しいんだ 紙製の試作だから左程重くないよ」
「………はい…… こう…でございますか?」
「ありがとう…おこと ありがとうな
これでようやく…建部様の供養が出来たよ…ありがとう」"[p.121]