投稿元:
レビューを見る
「病人だらけ」
国芳の家は病人だらけ。女房は労咳で伏せっている。姑は人に言えない病だという。国芳自身も体の不調を感じる。猫まで元気がない。蘭方をよくする女医がいると聞き,一家で(猫も!)かかることにする。猫は完治,国芳も大分よくなった気がする。しかし,女房はもう長くない,本人もわかっているといわれる。そして。。。姑は「どこも悪くない」。国芳はこの診断に衝撃を受ける。それは。。。
軽妙な語り口に,生きることや老いることの哀しさが潜む。
投稿元:
レビューを見る
歌川国芳とその風景という感じの小説です。絵の話は当然でてきますが、主題にはあまりなってません。会話主体の小説なので、さくさく読めます。
なんというか、江戸の「粋」が表現された小説ですね。あっという間に読みきってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
2.5。下積み長い兄貴肌でちゃきちゃきの猫馬鹿江戸っ子オヤジな国芳が好きなのに、応為さん(お栄さん)といい、何でこう辛気臭く書くのか…(黒船来航以後な時代背景故だろうが、何でこの時期書くかなあ…)国芳好きとしてはしょんぼり
あと……鶴寿出て欲しかった……
投稿元:
レビューを見る
初めて読む作家さん。決して猫が主役ではないのだけれど、7話全部に猫を効果的に小気味良く配置したり、国芳という浮世絵師をさまざまな角度から伺えるようなストーリー展開だったり、話の落としどころが絶妙だったりと、僭越ながら『この作家さん上手いなぁ』と、猫好きの贔屓目なしに思いました。別の作品も読んでみよう。
投稿元:
レビューを見る
【反骨の浮世絵師、国芳が猫にまつわる謎に挑む】猫をこよなく愛した異色の浮世絵師・歌川国芳と、彼を慕うひと癖もふた癖もある弟子たちによる、愉快でほろりとくる謎解き時代小説。
投稿元:
レビューを見る
おもしろかったー
幽霊がらみのお話が好き。
国芳の日常、いつまでも読んでいられる感じで心地よかった。
猫も好きなので、すり寄ってくるとか可愛すぎる!
読み終わった日に、団十郎の襲名ニュースがあったので、特に関係ないけど、お!っと思ってしまった。
投稿元:
レビューを見る
猫好きの絵師、歌川国芳を主人公にした短編集。北斎、北斎の娘応為、広重などが登場する。国芳の絵には、猫だけではなく、動物や金魚、鯨までも登場するので、彼が動物好きだったことはなんとなくわかる。軽い読み物としては、まあまあの作品かなと思う。特に北斎の娘応為を描いた作品は、味わい深い作品に仕上がっている。
投稿元:
レビューを見る
面白かったです。
江戸っ子気質の国芳とその弟子たち…飼っている猫たち…テンポも良く、読破できました。
時代モノはチョット…と言う人にもオススメしたい作品ではあります。
投稿元:
レビューを見る
2015.12.26 読了
猫が出るなら。。。と読み始めたんですが、
歌川国芳って 読んでる途中で
調べたら、実際にいた 町絵師なんですね!
しかも、めっちゃ有名な絵!
見たことある、ある!
この国芳さん 実際も かなりな猫好きだったみたいですね。
短編集ですが、各話に 奇妙な事件なんかが
起こるんですが、
さすがにこの辺は 作者のフィクション??
なんか 現実とフィクションの境が
わからなかった。
でも とても 面白かった!
続きそうな感じだけど、続編ないのかな~
投稿元:
レビューを見る
江戸の時代小説はやっぱり面白い。くらい話も多いんだけど、どこか自分事じゃない様な、あっけらかんとしてる感じがいい。主人公の国芳も江戸っ子気質で、読んでで気持ちがよかった。
投稿元:
レビューを見る
猫づくしという表題で手に取り、装丁が気に入って購入。
もの知らずで国芳という名前にはピンとこなかったが、絵は見たことがあった。
各章最後に「にやっ」とするオチがあり、くせもありでけっこう好み。
久しぶりに大当たり引いた気分。
投稿元:
レビューを見る
大阪出身の父母を持ち、大阪で生まれ育ったわたしにとって、江戸文化は馴染みが薄い。江戸文化を創ったその人、「徳川家康」は憎き人物であり、「豊臣秀吉」こそ初めて天下を統一した尊敬すべき人物、という認識がある。これは、読売ジャイアンツくたばりやがれ、阪神タイガースこそ優勝にふさわしいんじゃボケ、という、DNAレベルに刻み込まれている精神に通ずる。
歌川国芳というのは、実在する今から150年ほど前に江戸で活躍した浮世絵師である。前述のとおり江戸文化に対する興味がなく、日本史の勉強も怠っていたわたしにとって、初耳の名前だ。
当時、天保の改革による質素倹約、風紀粛正の号令で、役者絵や美人画が禁止になるなど、浮世絵師も大打撃を受けた。そんな中、彼は理不尽な弾圧に対する皮肉を、ひたすら絵にしたという(Wikipedia先生によると)。
ふむ。なかなか興味深い人物だ。国家権力に対し、ユーモアを交えて楯突くような姿勢は嫌いじゃない。
さらに、彼に対する好感がさらに増した情報はこれだ。
「歌川国芳、猫めっちゃ好きやねん」
握手。
そんな時代に猫をきちんと埋葬する姿なんかは、尊敬の念すら覚える。江戸に国芳がいてよかった。絵にもよく猫を登場させるなど、相当な愛猫家であったことは周知の事実だったそう。
本書には、老いさらばえて死を意識し始めた国芳の、恐怖・葛藤が描かれている。まだまだ西洋医学が隆盛していない時代の話である。病や死は、科学的なものではなかったに違いない。だからこそ、日本古来の怪談ってあんなに怖いのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
歌川国芳をよくは知らなかったけど、この作品を読んで興味がわいた。
絵を見に行きたい。
『猫づくし』と言うわりには猫がそれほど活躍しないけど、国芳が本当に猫が好きなんだなってことは、よぉくわかるw
猫の描写がうまいので、著者もきっと猫を飼っているんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
くにくにをみる前にと思い。
少しでもこういった基礎知識いれてからだと一層おもしろいだろう。猫、鯉、死神あたりが楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
連作短編7編
中年の終わりから老年にさしかかった国芳。猫が顔出すミステリー。江戸っ子の国芳の姿を生き生き描いて楽しく、ちょっぴり哀しい。