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紙の本

平安・藤原全盛の時代をさまよう帝の姿を描く

2014/09/08 22:16

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

平安時代といえば、藤原氏がおもうがままに政を操った時代である。形の上では帝の親政ということになっているが、実際は大納言、中納言、参議などの朝議に任せられていたのであろう。

 主人公はときの花山天皇である。花山天皇の父親はかの冷泉天皇である。萩耿介はあまり知られていない花山天皇に何を見出したのであろうか。登場人物は藤原兼家、その息子たち、すなわち道隆、道長など後の関白となる藤原氏の同族の貴族である。

 こういう登場人物を背景にして、花山帝の生涯を描く小説も珍しい。第一、花山帝など聞いたことがないという人が大半であろうから。実際は、花山帝を支える貴族が、藤原氏の栄華の最盛期である藤原道長を登場させるためであったかもしれない。その父親の兼家もよく登場してくる。

 しかし、本書を読んでいるとまさに花山帝の生涯を描いているのである。父親の冷泉帝もよく登場する。花山帝は若くして冷泉帝のあとを継ぎ、即位したのである。冷泉帝の狂気に満ちた御代に貴族たちが愛想を尽かせたのであろうか。

 花山帝の人生には、影響を与えた数人の人物がいた。僧侶、貴族、付き人、女御など様々であるが、これらの人々の影響を受けて花山帝は自ら死を選んでしまう。また、僧侶の陰謀によって退位する破目にもなる。法皇になってからの花山帝の言動にも依然として目が離せない。

 萩耿介はこういう波乱万丈の人生を描き、同時に人の死について読者に考えさせたかったのかもしれない。政に執着する帝も面白いかもしれないが、貴族の思惑に流されていく帝、さらに僧侶によって宗教にのめり込んでいく帝の姿も興味深い。

 本書は小説なので、これが史実か否かは分からないが、藤原氏全盛の時代の帝の姿がこうであったというのも、なかなか読み応えがあった。

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