紙の本
幅広い分野で活躍されている、いとうせいこう氏の四季折々の植物歳時記です!
2020/05/31 10:26
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、タレント、小説家、作詞家、ラッパー、俳優、ベランダーなどとして幅広く活動されているクリエイター、いとうせいこう氏の作品です。実は、同書は新聞掲載されたコラムを一冊にまとめたもので、四季折々の植物歳時記となっています。藤や桜など人気のある花をスター植物と見立てられており、他の植物のパートも、この見立てが興味深くて、的を射ている思いがします。植物好きな人にはなかなか魅力的な内容ですし、また、そんなに花に詳しくない人にも植物の雰囲気がよくわかる内容です。同書の内容構成は、「始まりのご挨拶―福音の春が来た」、「匂い桜―桜は下を向いて咲く」、「沈丁花―特売品は翌年用」、「ピンクネコヤナギ―俺を励ました光」、「ゴールデンモンキー―珍名さんの到来」、「ブロッコリー―不運な収穫」、「ベランダはパンク状態」、「ミント―正真正銘の介護態勢」、「ヘデラ―最高の小さな贈り物」などとなっており、植物の話が続きます!
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「試しては枯らし、枯らしては試す」。都会の小さなベランダで営まれる植物の奇跡に一喜一憂、右往左往。生命のサイクルに感謝して今日も水をやる。名著『ボタニカル・ライフ』に続く植物エッセイ。
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同じベランダ派として、そんなに枯らさないで~とも思うし、それくらい枯れちゃうよね~とも思う。
写真がない分、自分の育てている植物のイメージを重ね合わせやすく、とても親しみやすい内容でした。
こういう人は、パートナーができてその人が植物の世話をしちゃったりしたら、ほんの少し傷ついてしまうんだろうな、と推測します。だからこの本は、一人ベランダ派の観察日記ですよね。
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タイトル通り“自己流”のベランダ園芸の世界が広がってます。植物って本に書いてある通りに育てなくてはいけないものだと思っていたけれど、自己流で育てて花を咲かせたり、実を収穫したり、枯らしたり、そんな楽しみ方もあるんだなぁとこの本に教えてもらいました。俄然、植物をベランダで鉢植えで育てたくなります!
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ベランダ園芸あるある満載!笑いあり、哲学あり。鉢植えの小さなあれこれを描写し、考察する才能はさすが。あれもこれも買って試しに育てて見たくなる。
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著者独特の切り口で、園芸をしていない私でも十分に楽しめた。
植物に対する愛情に溢れていて、単なる歳時記に留まらず広い意味で園芸入門書と言えるかもしれない。
園芸の初心者もベテランも楽しめる本だと思う。
私自身、なにか育ててみたいと思った。
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自分を見られているみたいで、大いに笑えた。
ベランダーは、自然と同じような行動になるのだろうか。
不思議だ。
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前作の「ボタニカル・ライフ」に衝撃をうけ購入。
衝撃度という点では、前作の方が強かった。新聞連載をまとめたものみたいなので、一つの話題に対しての、文章量が少ないのが残念だった。
話題には事欠かないはずなので、続編を出して欲しい。育て方のハウツー本は読む気がしないが、この手のものなら、いくらでも読みたい。案外無いんです。
チャペックくらいしか思いつかない。が、読んでも、広大な庭が羨ましくなるだけ。
私も小さな庭でチマチマ植物を育ててているが、
右往左往しながら、虫の食うのに任せ、日々、一喜一憂しながら、園芸を楽しんでいる。
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いとうさん流「ベランダ園芸」の
面白さがぎゅぎゅぎゅっと詰まった作品。
朝日新聞に掲載されていたものをまとめた物だということで
各項目がかなり短めに、季節ごとに纏められていて
少しの物足りなさを感じつつも、サクッと読み進められる。
いとうさんの作品は、初拝読だったのだけれども
豊かな文章力、語彙力、観察・考察力、表現力に支えられた
(さすが、早稲田法学部出身のインテリ!)
ベランダで繰り広げられる、愛すべき植物達との
ユーモア溢れる対話の中には
笑いあり、涙あり(?)、哲学ありで
植物への興味・知識が少ない私も、ぐぐぐっと引き込まれた。
いとうさんご自身のことは、テレビで拝見するくらいで
あまり詳しくは存じ上げないのだけれど
いとうさんの描く一筋縄ではいかないが、どこかユーモラスで優しい植物達と
著者ご自身のイメージは、ふんわりと重なっていて面白い。
欲を言えば、ところどころに配された
新聞掲載時に添えられていたと思われるイラストが
とても可愛かったので、そちらも全部掲載して欲しかったかな。
アメリカに住んでいた頃。
街のマーケットにて友人の勧めで、小さなミントの鉢植えを購入。
私なりに大切に育てていたのだけれど、
欧州旅行の際に万全な対策を施すも、枯らしてしまったことがあって
未だにこころの片隅に、その小さな懺悔の念はこびりついていた。
そんな私に、いとう流ベランダ―の基本概念
「試しては枯らし、枯らしては試す」の心強さたるや!
臆病な私にも、今度の休みにでも何か鉢を買いに行こうかな…と思わせてくれる。
鉢植えと共に、この作品の前作である「ボタニカルライフ」も近々購入予定です。
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以前参加した読書会で紹介されていた本です。
自称「ベランダー」である著者のベランダライフが描かれていて、本書は新聞紙上に連載された植物についてのエッセイをまとめたものだそうです。
1話2頁程度という決められた文字数の中で植物とのかかわり方が簡潔に描かれ、そこから生まれた植物への親しみや感動が伝わり、とても面白かったです。
短編だし一見簡素な印象の文体なのですが、観察眼に優れ、そこから考察される発想が面白く、起承転結もしっかりあって更にオチまで用意され、その筆力は圧巻!
以前読んだ著者の小説がイマイチ好みではなかったので、読書会に参加していなければ絶対に手に取ることのなかった一冊。
新しい出会いに感謝!
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のびのびとおおらかでリラックスできる本でした。
植物をベランダで育てながら、植物と共に右往左往する様子が面白い。
時には失敗して枯らしてしまうこともあるけど、植物への愛情がいっぱいでほのぼのしました。
植物の『上手な育て方』を書いたハウツー本ではなく、『うわ、しおれてる!』『枯れた!』『虫が!』『身がなった』など、植物と共に一喜一憂しながら植物を育てる楽しさが伝わってきました。
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「ボタニカル・ライフ」の続編。枯らすことが悲しいと思うのは一緒に右往左往した楽しい思い出があるから、と語った柳生真吾のあとがきも良かった。
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ボタニカルライフに次ぐ「ガーデナー」のエッセイ第二弾。
ガーデナー初心者として、色々と学ぶことが多い。失敗をしても、枯らしてもいいから、植物と一緒にやっていけばいいんだ、ということがもっとも勇気づけられる。
ステイホームの日々、散歩、ヨガに続く趣味に。
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ボタニカルライフと比べてしまうと物足りないが、短いエッセイなので好きな植物から読めるし、筆者の視点も面白い。
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この本を読みはじめてから、今まで街を歩いても全然気づかなかったところに実はたくさん植物があるのが目に入るようになった。桜が下をむいて咲くというのもこの本を読んだのがちょうど桜の時期だったので、同じように外に出て確かめてみたら本当にそうだった。花と目があうというのはこういうことか!と気づいて植物との向き合い方が大きく変わった。今では私もベランダーの仲間入りです。