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ウェアラブルを使ったソーシャルグラフの企業内展開と思って読み出したら、冒頭から人間の動きには普遍的な法則があり、ボルツマン分布と同じとのこと、すなわち私たちは自分の意思で行動している思っているが、法則に則って動かされているとのことだ。驚きと興奮で一気に読み進めた。ソーシャルグラフ理論でお馴染みの内容もあるが、他の研究者からの引用である幸福理論なども含め、人間行動とIoT,人工知能などとても興味深く読めた。
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ウェアラブルセンサーを使った先端研究の話。ウェアラブルセンサーを個人の行動を測るだけでなく、他者との関わりを測るために使ったあたりがミソか。仮説、実験、検証のプロセスはもちろん変わらないが。
未来予測、人間がやるべきこと、やらないほうがいいことなどの話も興味深い。
機械に仕事が奪われる系の本とてらしあわせながら読むとより面白いのでは。
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ランダムに見える人の行動も、数式でモデル化されうる。その道筋がウエアラブルセンサにより将来少しずつ明らかにされていくのだろう。
近い未来が記述されている。
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幸福度や幸運度は数値で計測可能だし、それぞれ高める方法も存在する、といきなり言われても普通は眉つばだが、日立の技術者による本書は実データに裏打ちされていて、納得するしかない。
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ウェアラブルセンサをつけて生活して得られたデータを解析することで見えてきたことが紹介されています。例えば、人の1日の時間の使い方には法則があり、その法則を外れて自分の意思で行動を変えることはできないといった刺激的な内容になっています。著者は日立中央研究所の方で、8年以上ウェアラブルセンサをつけて生活しているそうです。
これまで人の行動を研究する場合には、人の行動をアンケートなどを使って大まかに測定していました。それに対し著者の研究では人にウェアラブルセンサをつけてもらうことで24時間すべての行動を記録することで、これまでは測定できなかった詳細な人の行動データを測定しています。このデータを解析することで見えてきた人の行動の法則が紹介されています。1日の時間の使い方の法則、運を向上させる方法、お店の売上を増やす方法など、これまでは自己啓発本が扱っていそうな内容をこの本ではウェアラブルセンサのデータによって説明されているところが新しいです。
今後も人の行動をデータに基づいて調べる研究が進めば、人はもっと幸せになれるのではないかとワクワクします。
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「万物を支配するエネルギー保存則は人間にも効く」
文化系トークラジオで絶賛されていたので購入。
これは科学本では久々に痺れた本でした。スモールワールド現象を紹介した本以来の痺れ具合でした。
日立の研究所が開発したウェアラブルセンサーを人間が身につけて生活し、そこから得られた膨大なデータをもとに本当に様々なことがわかりますよ。って内容で、現在はそのセンサーを用いたコンサルティングで収益を上げているそう。民間研究所はとてもアグレッシブ。
このセンサーは加速度を測ることができるらしく、人間の活動量をトラッキングできるらしい。で、すごいのがこの活動量から「幸せ」を定量化できるらしい、というか本書ではきちっと数値的根拠をだしてます。この本のおかげで、「できる人がやっている20の習慣」的な非科学的はハウツー本が全部行き場を失ってしまうんじゃないかと心配さえしてしまいます。
人間を取り巻いている議論や意見を単純化すると人間を構造的に捉えるか、実存的に捉えるかの対立として整理できますけど、それでもって夢は実現する系は人間を実存的に捉えてますけど、本書は構造的に捉えるスタンスです。
「私は幸せである」ではなく、「私は私によって幸せにさせられている」のです。
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色んなところで絶賛されているけれど、その前評判に違わず、超一級の知的興奮と新たなパースペクティブを提示してくれる一冊。ビッグデータ界隈に興味がない人も、十分に読む価値がある。
著者は日立製作所で2006年ごろの早期から自作ウェアラブルデバイスに基づき、ビッグデータ解析を行い、
・人間の行動傾向
・業務の生産性向上に繋がる因子の発見とそれに基づく改善
・組織間の人間関係の可視化による組織コミュニケーション活性化
などの数々のプロジェクトで成果を上げており、その概要やビッグデータ解析を行う上での要点がまとめられている。
ビッグデータ解析の面白さは、「因果関係はよくわからないけれど、確実に相関関係はある」という因子を導き出し、それにより高い成果を上げることが可能な点にあると思う。その点、何らかのロジックで因果関係を仮説構築して検証しようとする人間の思考プロセスでは、絶対にこうしたマネはできない。
その点を踏まえた上で著者がビッグデータ解析で成果を出すための3条件は、
①ビッグデータ解析から得たい成果を明確に定義する
②必要・不必要を事前に判断することなく、可能が限りのデータを収集する
③人間の頭で仮説を構築するのではなく、仮説構築自体をコンピュータに任せてしまう
というものである。
実際に業務でビッグデータ解析をこの条件に基づいてやろうとすれば、大量のデータを関連部署から収集する際や、解析に必要な投資決裁を社内調整する際に、「どういう仮説を検証しようとしているのか?」という説明を求められ、結果的に成果が出ないことになりやすいと著者は指摘する。そうではなく、「コンピュータが仮説自体を作って検証するのがビッグデータ解析というもの」という点を、世間がどれだけ認知するかが、今後のビッグデータ解析の重要な課題であるという著者の意見提起は、その長年の経験に基づく点もあり、非常に重要なものだと感じる。
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「技術が発展していろんなものが出ている昨今ですが、それらを含めてここ最近で一番衝撃を受け、未来を感じた内容でした。
前半部では人間は意志力ではなく、ある法則に従って生きていると書かれていましたが、この部分に関しては「意志力の残高」という別の言葉で他の人も述べていたことでもあり私にとっては強い衝撃ではありませんでした。
問題は後半部分。これはすごいと思い始めたのはある店舗の売上向上対決で人間(マーケティングのプロ)に機械が勝ったこと。しかもこの勝ち得た方法が従業員が特定の場所に立ってもらうだけという方法でです。
ここから感じたことは2つ
1.人間は割と簡単に制御されるということ
2.アメリカで犯罪が発生しそうなところを重点的に見回ることで犯罪を抑えることができたという事案と今回のこの本の内容を合わせると
サイコパスに出ていたシビュラシステムがついに現実のものになりそうだということ。
近く無意識の行動を制御され
まだなにもしていないのに犯罪係数が300を超え執行対象者となりえる未来がやってくるかもしれない。あー怖い。」
と言いたかったでけです。
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・腕の動きの激しさと発現確率は、U分布(指数関数)に従う。すなわち、60回/1分の運動は1日の1/2なら、120回/1分の運動は1日の1/4である。
・活発な会話をする人(会話中の身体運動量が多い人)は問題解決に優れた人の特徴である。コールセンターでの受注は、休憩中の会話の活発度に相関していた。
・続けば続くほどやめられなくなる。(ひとたびメールの返信をしないとその状態が続きがち/集中・熱中・没頭という状態が続く)
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面白いなぁ。人間行動におけるエネルギー保存則なんかは、「もうエネルギー残ってないからっ、ムリムリっ」って感じで思い出すようにしよう。
後半に行くほど大言壮語感がある。特に自分の情報を管理されるのは絶対に御免だよね。
妄想1:未来の世界では、「俺達はデータに頼らないよ」っていうアーミッシュみたいな集落ができる。
妄想2:向上すべきアウトカムに環境問題の改善を設定したら、「人類死すべき」的な回答が出てくる。
妄想3:向上すべきアウトカムに、政権の交代とかを設定するテロリスト的な輩が出てくる。
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休憩時間の充実がチーム全体のパフォーマンス向上につながる、到達度が高いほど運の良さが上がる=チーム全体をつなげるほどチームの運営が良くなる、など参考になるとこもたくさん。
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面白いし,納得感のある言説が多い。
人の行動はU分布で決まるのか!
エントロピーは「乱雑さ」「でたらめさ」の尺度ではなく,「自由さ」の尺度だったのだ。
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ウェアラブルデバイスを身につけることで、人の思わぬ習性が分かると同時に、どうやると自分(および周りの人)を上手く動かすことが出来るのか、が書いてある本。Apple Watch等にこの本に書いてあるノウハウに即したアプリがあれば、ずいぶん自分の行動が変わるのになぁ、と思ったりした。ともあれ、2.3年以内に、自分を気持ちよく動かしてくれるウェアラブルデバイスが発売されるんだろうなぁ、と思う。これからの時代を生きるためには必読の本だなぁ、と思ったりした。
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人間の行動には法則性があることをデータで示した衝撃的な本。時間の使い方は法則によって制限されてしまい、活動予算(エネルギー)を使い果たすことを気が進まなくなると説明づけたことに納得感を感じた。
また、幸福感や運を人間の行動によって変わるというデータも興味深い。
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「ハピネス測定」とか「運を数値化」とか、定量化の概念を完全に覆された。それだけにウェアラブルセンサーの可能性には衝撃を受けた。モアザンムーアの位置づけの話には納得。というより目が釘付けになった。