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数多くの作家さんが旅についてのエッセイを書かれているが、中でもわたしは角田さんの書く旅の記憶たちが一番と言っても過言ではないほどに好き。
過去の角田さんのバックパッカー的な一ヶ月ほどの期間をドミトリーに宿泊した記憶や、今の、長い休みが取れず短い期間を自分の行きたい地で思いっきり旅する角田さんの記憶が詰まった一冊、面白くないわけがない。
最後の章のルポルタージュ、世界の貧困とか、情勢、そして女性の立場。
深く心に残る一冊。おすすめ。
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角田さんはエッセイより断然小説だ、と思ったり書いたりした記憶があるけど、やっぱりそうだと再認識。旅好きな著者の旅に関するエッセイを集めたものなのに、どうにも印象が薄い。読んでいて楽しいと思わない。それがなぜかと考えて、感情の表出がないからだと思い当たる。「ない」ではなくて故意にそのように書いているはずだけど、著者の小説を知っている者からするとなんだかとても物足りない。でも、さらに考えて、そうか角田さんは"自分のこと"を小説と同じようには書かない、書けない、書きたくない、のいずれかなんだろうな、と勝手に納得した。(とはいえ、終盤の国際NGOのBecause I am a Girlキャンペーンの一環で行った旅について書かれたものは、知識を得るという意味で読み応えがあった。)
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“ただの”旅のエッセイを集めた本だよね~、と読み始めたが、それだけじゃなかった。というより、それだけでは済まされなかった、という感が強い。
まず、序章で打ちのめされた。そして、知ってはいるんだけど、やはり凄すぎる角田さんの感性に、打ちのめされつつ読み進める。
で、第四章である。
私が、知らなければならない、知るためには何か読まなくてはならない、でもしんどいから、と後回しにしてきたものたちが密集していた。
まったく、こんな形で、向き合うように示唆されるとは思ってもいなかった。とんだ油断である・・・。
神様はやっぱり見てて、道を指し示すのね、ちぇっ、と思った次第である。。。
さて、私も、私にできることをしなければ、ですね。
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ただの旅行にまつわるエッセイかと思いきや、最後は世界の女性のためのボランティアやに同行した話や、東日本大震災の話も。
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昨年『Because I am a Girl』を読んで、とても印象的だった。
第四章は、そのキャンペーンの経緯、取材についての文章も掲載されていたので改めて読むことができて良かった。
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この本は、角田さんの旅のエッセイをまとめた本。内容が濃すぎて、この一冊はかなりお得なんじゃないかな、と思う。特に4章では、自分の将来についてすごく考えさせられた。。
角田さんは、旅って、面倒だし辛いし嫌だな〜と思うことの方が多いけれど、それでも旅はやめられない、ということを書いていたけれど、私もそう思う。
本当に旅って、自分でルートを考えたり、宿を決めたりするのも面倒だ。「その国治安悪いからやめとき」と言われ、心配のしすぎで疲れてしまったりもする。(結局行くんだけど。)南米を旅行していた時は、「もう安宿に泊まりたくない…バストイレ兼用のところには泊まりたくない…最低限清潔感のあるところに泊まりたい…お湯のシャワーを浴びたい…」とも心底思った。
でも、その国の景色、文化、そこに住んでいる人などを自分の目で見たいから、面倒でも辛くても嫌でも旅行をやめられないし、学生で普通のところに泊まる余裕もないから、仕方なく安宿になる(本当は綺麗なところに泊まりたいが)。しかし、その国の文化や景色、人などを見てしまったら、それらに魅了され、安宿でもあまり気にしなくなり、(というか安宿がどんなところだったかを完全に忘れているだけだが)また違うどこかへ旅をしたくなる。
私にとって、良いところに泊まるより、その国がどんな国であるかを知ることの方が優先事項なんだろう。今のところは。老後は普通に良いところに泊まって旅をしたいけど。笑 というか、老後ならではの旅の仕方があるはず。
私の、この「自分の目でそこに住んでいる人がどんな暮らしをしているのか、どんな文化があるのか、どんな景色が広がっているのか確かめたいからそこに行く」という旅の感覚は、一生変わらないのかもしれないなあ。
だって、この感覚は、海外だけでなく、国内、国内の中の近所でもそうだから。見知らぬ場所も、近所も、よく散歩をしていて、へ〜ここにこんな景色があるんだ、とかこんなお店あるんだ〜とか見るのが好きなのである。延々とそうしていられる。ずいぶんと安上がりな女である。
それにしても、角田さんと言い浅田次郎と言い、私の好きな作家さんは旅好きな作家さんが多いなあ。私も彼らの様に、旅と共に年を重ねてゆきたい。
いろんなところに行きたい〜!
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著者のいたって普通の感覚がすごく好き。
だから小説もエッセイも好き。
旅は基本手的に疲れるし、めんどくさい。
でも、光の粒がそこここに小さく残って輝きをはなっっているんだよね。だから旅はやめられない。
旅先で困ったことになったも、助けてくれる現地の人に姿をかえて神さまが救ってくれてるというのもわかる。
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旅好きだけど、旅慣れない。そんなスタイルだからこそ出会えた、ひと、もの、風景。二度は出会えない貴重な旅のレポート。
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第一章 「旅先で何か食べるのが、私はよほど好きなのだ」
第二章 「旅には親役と子役がいる。年齢や関係じゃなく、質だ」
第三章 「旅と本に関しては、私には一点の曇りもなく幸福な記憶しかない」
第四章 「彼女たちは、母親の世代からずっと、ひどい仕打ちを受けているという意識はあった」
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一章と二章では、旅の途中のあれこれ、が綴られ、三章では旅に関する書物が紹介されている。そして四章では、自由な旅ではなく、女性の人権の心許なさを取材する旅が描かれ、そこで見たもの感じたことごと、観光地化された首都との落差、女性がひとりの人間として自立することの困難さが悲痛な気持ちとともに描かれている。だが、当の彼女たちに希望がないわけではなく、このままではいけないと考える人も多くいて、不断の努力を続けていることに希望を見出すことができるのである。著者と旅人の切り離せない関係を、あれこれ思わされる一冊である。
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【二度は出会えない、貴重な旅の記録】旅好きだけど、旅慣れない――そんなスタイルだからこそ出会えた人や出来事。日本国内から海外まで、旅の記憶を集めたエッセイ集。
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どの章も心に染みていくような文章です。自分はきっと一生行かないだろう場所をたくさん訪れている角田さんの、旅に対する思い、出会った人や土地や風習との触れ合いが情景が目に浮かんでくるように生き生きと書かれています。
誰よりも旅上手なんだろうなと私は読んでいて思うのですが、角田さんご本人がおっしゃるようにこんなに旅しているのに一向に旅慣れない、という感じもきっとまた事実なんでしょうね。旅慣れない感がまた旅させるのかもしれませんね。
旅先で出合ったカップルとの交流の話が後半の方で出てきますが、思わずぐっと来てしまいました。
もらったものが暖かいと思う程にそこまではとても返せない、と感じることってありますよね。
そういう話を読んだり聞いたりすると、袖振り合うも他生の縁、ではありませんが知らない人との関わりも大切だな、と感じます。
そして泣きたいほど困った時に現れるという「神様」のことも、人っていいなと思わせてくれます。
他の方も書かれていますが、最後のマリ・パキスタン・インドそして三陸について書かれた文が重いです。
最初、現状を知らずに行った角田さんは、この文章を読み始める私たちと同じような立ち位置です。そして読み進むうちに問題の大きさに同じように立ちすくむことになります。
もちろん、実際現状を目の当たりにした角田さんと、読んでいるだけの私たちとは受ける衝撃の大きさは違いますが、同じ立ち位置に立たされてしまったと感じるほど文章がリアルです。
マララさんのことも、私たちが想像するよりはるかに深刻でどうにもし難い現状があるのだなということが、読む前よりは知ることが出来たように思います。
何もできなくてもまずは知ろうとする、ということが大事なのですね、きっと。
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図書館の企画の棚に置いてあった。
そうか、旅に関する内容だからね♪
どうやら秋の行楽シーズンをイメージする企画だったようです。
そういえば、角田光代さんってアジア、バックパッカーのイメージが(小説から)。好きで一人旅に出られていたんだね。
いい季節だし、旅に出たくなる。その旅の途中で読むのもいいかも。
それにしても、ちょっと近所も含めてどこへも行ってないや。たまには出かけないと息がつまりそう。
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旅好きの角田さんの旅エッセイ。いつまでも旅慣れないでおどおどビクビクしている角田さんが自分と重なり、読みながら自分の旅のことを思い出しました。いい時間でした。
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「これこれ!私の言いたかったことはこれ!」と思いながら読み進めた。
それを表現できる人が作家になれるのでしょう…。
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旅でしか得られない素晴らしいもの。それは民家の塀からこぼれるように咲いたブーゲンビリアだったり、迷った自分を正しい道に案内してくれる誰かの大きな背中だったり、すれ違っただけの人の笑顔や小さな親切であったり。旅の只中では見過ごしてしまっている取るに足らないものが、旅を終えた時、その存在にはたと気づく。それらがキラキラと光を発しながら自身の内に降り積もっていることを。見知らぬ地で蓄えた小さな光の粒は時間の経過とともにますます輝きを強くする。美しい小さな光の粒がたくさんちりばめられている珠玉のエッセイである。素敵な旅感を楽しませてもらった。
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旅について著者が語ること。
なんだかきっかけは驚くほどみみっちいけど。
でも、旅の形は人それぞれ。
大切なのは旅に出ること。とつくづく思う。