紙の本
評価の高い一冊
2024/02/17 15:53
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投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
展開の予想がついてしまい、ラスト一行も「さむけ」とまではいかなかった。十分面白いが、上がりすぎたハードルを越えることはなかった。
紙の本
本当にハードボイルド??
2015/05/19 17:37
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
新婚旅行中に突然失踪した新妻の捜索を依頼された,私立探偵リュウ・アーチャー。
調べていくうちに,彼女が幼い頃に体験した殺人事件に行き当たります。そこへ新たな事件が・・・。事件は二重三重の殺人事件へ広がりを見せます。
個人的感想
悪くはありません。最後は「ああ,なるほど!」と思わせます。
しかし
探偵が順番に各地をめぐって,普通に情報を集めて行き,ハードボイルドってほどカッコよくもなく,ハラハラドキドキもなく,情報集めてみたら犯人わかりました。
「お遣いRPGかよ!!」って突っ込み入れそうになりました。
もう少し緩急付けてくれないと,盛り上がれません。
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確かにラストは衝撃の「さむけ」を感じた。ロスマク初の私にとっては、ちょい疲れました・・多分、暫くして再読したらもっと楽しめる様な気がしてます。
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ミステリー月間続き。
The chill
登場人物が多いのと、カテゴリー的に ハードボイルド
となっていたのでちょっと面食らってよみはじめたけど
これは面白かった!
本当に犯人が全然わからなかったし
もう一度よみたいと思いました。
三つ子の魂百まで。
うん。
Oct 2009
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『わたしは、自分の権利を守っただけです。』
ハードボイルドの大作。こういうタイプの小説では、主人公の人格によっておもしろさが全然変わってくるものだけど、本書の探偵アーチャーは、非常に魅力的。そして、ラストで感じる「さむけ」。まとまった時間をとって、腰を据えて読みたい一冊。
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再読……だったのですが、内容をまったく覚えておらず、新鮮な気持ちで楽しめました。
時間の大きく開いた現代の殺人事件と過去の殺人事件に共通する動機が明らかになった時、一人の人間の持つ業の深さとフロイト的な病理が浮かび上がってくる構成は見事としか言いようがありません。
謎解きとテーマが深く結びついているので、詳しく説明できないのが残念。
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滅多に読まないハードボイルドであります。人間関係が恐ろしいほど複雑なので、これは一気読みしないとキビシい。「傑作だ!」と叫びたくなる程じゃないですけど、必読であることは間違いないです。
ラストは本当に寒気がしますぜ!
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直接登場する殺人は一度きりとストーリーは少々地味。混み入った過去が露わになる過程で次々現われる、ひと癖ある人間たち。
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一人の失踪事件を発端に、次々と明らかにされる驚愕の真相。そして一番の驚愕はなんといっても犯人の正体です。
タイトルの通り「さむけ」のする真相ですが、そのさむけは女の執念になのか、男の永い狂気の生活になのか、幾重にもからまった人々の悲劇になのか。
幾つもの事件が絡まる上に、登場人物たちがあっちでもこっちでもつながっていて混乱しますが、読みやすい文体で一気に読めました。
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チャンドラーの後継となるハードボイルド作家ということで、どうしてもロス・マクドナルドの描く本作の主人公『リュウ・アーチャー』とチャンドラーが生み出した『フィリップ・マーロウ』とを比べてしまう。
本作のアーチャーは、物語を通して実に客観的でノスタルジックであり、それでいて俗っぽさのかけらもない。
マーロウが人情的で皮肉たっぷりに相手に囁いても、どこか憎めなかったのに対して、アーチャーにはそうした人間らしさが感じられないのです。
しかし、そこがまた良い。
本作では、新婚旅行中に失踪した花嫁の行方を追うところから物語は始まります。
わずか1日だけの花婿アレックスは私立探偵アーチャーに、彼女の捜索を依頼します。
彼女を探すうちに起こってしまったある1人の女性の死が、物語を思わぬ方向へと導いていくのです。
本作を端的に言い表すとするなら。
現在目の前で起きていることは、全ての過去の積み重ねであり、未来とは必ずしも全ての人の前に平等に開かれているものではない。
こう言えるのではないでしょうか。
物語をとおして、ある2人の人物が起こしてしまった長い物語の結末。2人を除く全ての登場人物は、彼らの愛憎と嫉妬に巻き込まれた普通の人だったのに…という、やりきれなさが読了後には残りました。
アーチャーが依頼人であるアレックスに『この瞬間、わたしはアレックスを初めて好きになった』と、好感を持つ場面。
本作を通じて、一番好きな場面です。
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リュウ・アーチャー・シリーズ
結婚直後消えたドリー・マギー。夫であるアレックス・キンケイドの頼みで捜査に当たるアーチャー。ドリーの通う大学の補導部長ブラドショーの家で運転手のアルバイトをしているドリー。ドリーと接触していた謎の男チャック・ベグリー。ドリーの父親起こした母親殺人事件。裁判で証言したドリーのトラウマ。殺害された大学教師ヘレン・ハガディ。ドリーの部屋から発見された凶器の拳銃。精神科医ゴッドウィンにかくまわれるドリー。ヘレンの故郷で起きたデロニー殺人事件。デロニーの恋人だったレティシャ。レティシャと恋をして結婚していたブラッドジョー。戦争中にフランスで死んでいたレティシャ。ブラッドジョーと不倫をしていたドリーの母親。3つの殺人事件に関わるブラッドジョーの恋。
2011年10月1日読了
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生涯、読んだミステリーの中でベスト5に入るだろう傑作。複雑な人間関係、男女の情念、地位への執着、過去と現在を行き来するプロットを見事に料理し、納得のゆく結末。すべての登場人物に個性があり、作品に緊張感がある。題名の「さむけ」は、読後数時間たってから感じた。翻訳は若干古臭い気もするが、50年代末を舞台とする作品の雰囲気には合っているかもしれない。ミステリーファンは必読。ただし、作品が複雑なので一気に読んだようが良い。
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ラストで真相が分かった時、思わず声が出るほどに驚いた。(ホントに出た。)犯人の執着心があまりにもこわい。。
この犯人の病的な考え方が、周りに伝染していたかのようにも思える。そう考えるとまた恐ろしい。
町には常に霧が立ちこめているし、ストーリー自体、ちょっと湿っぽい。なので、ごく稀にアーチャーが友人と交わす冗談にほっとした。
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最後の一行が驚きだと言われてたが、最後の一ページだな。大体真相がわかる。
捜査過程が最強すぎる。
十推仙にはぎり届かない。無冠くらい。
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新婚旅行のさなか失踪した花嫁を探すように依頼された探偵――。
と、ハードボイルド小説ならばよくあるような「失踪人捜索」からはじまる物語ですが、あれよあれよといううちに読み進め、そのラストの一ページにはぐうの音も出ませんでした。
ほんとうにタイトル通り「さむけ」を感じずにはいられない作品です。
この本のおもしろさとネタバレが密接につながっているので、曖昧な表現でしか感想を伝えられないのが歯がゆいです!本当に「読んでください」としか言いようがありません。
レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウもいいですけど、私はロス・マクドナルドの描く私立探偵リュウ・アーチャーのほうが好きだったりします。どちらもタフで優しい男ですが、アーチャーの厳しい「真実」を直視して、決して目をそらさないところが最高にいい男だと思います。