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日本を代表する写真家のひとり、森山大道によるエッセイ集。
2008年刊行の『もうひとつの国へ』所収のものと、1990年以降の著作集未収録のものから構成されており、これまで歩いてきた新宿、大阪、ニューヨーク、横須賀、沖縄、上海などの街、これまでに出会い、別れてきた先達と仲間、ストリート・スナップについての思いなどが綴られている。
著者は、ストリート・スナップとは、「必然」という投網を打って、「偶然」という獲物をからめとる行為であり、その必然とは、一定の思惑や意図に基づくアプローチのことではなく、個々のスナップ・カメラマンにある、写したいという願望、写すという意志であると言う。そして、そうしたストリート・スナッパーの視線が、対象に過多な心情を入れたり、情緒的な深入りをしない、「通過者の視線」なのだと言う。
私はノンフィクション物の書籍が好きで、これまで戦場カメラマンと呼ばれる人々を含め、多数のフォト・ジャーナリスト(ロバート・キャパ、沢田教一、長倉洋海、川畑嘉文、山本美香等)の著作を読んできたが、著者の語るストリート・スナッパーの感性と思考は新鮮なものであった。
写真という表現の捉え方、感じ方が広がったように思う。
(2014年11月了)
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写真論には興味がないんだけど、旅行記とかエッセイには気が向いて、他の写真家の本なども楽しんでいる。
店頭で見開いた箇所が、「面影記」の冒頭で、即購入となった。もちろんこの本の最大の読ませ場なのだが、仕方ねぇ人だなぁと思う。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1732739011318583509?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw