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主人公は、元直木賞作家・津田伸一。「2回直木賞を獲った」という、非常に胡散臭い人物(笑)
今は廃業して風俗店のドライバーをしている津田が、奇妙な事件に巻き込まれていき、その過程を小説にしていきます。
どこからが津田の小説の中で、どこまでが現実に起こった出来事を記しているのかわからず、さらに時系列も行ったり来たりするので、ずっと混乱。
会話にも無駄が多いですが、本来人の会話って筋が通っていることなんてほとんどないので、リアルな会話ってこういうことなのかなぁと思いながら読みました。ちょっとおバカな感じのやりとりが面白いです。津田のダメ人間ぶりもいい感じです。
話の展開は複雑ですが、オチは単純明快。
金は天下の回りものとは、よく言ったものです。
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かつての売れっ子作家・津田伸一は、いまは地方都市で暮らしている。街で古書店を営んでいた老人の訃報が届き形見の鞄を受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千万円を超える現金が詰め込まれていた。「あんたが使ったのは偽の一万円札だったんだよ」転がりこんだ大金に歓喜したのも束の間、思いもよらぬ事実が判明する。偽札の動向には、一年前に家族三人が失踪した事件など、街で起きる騒ぎに必ず関わっている裏社会の“あのひと”も目を光らせていた。
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上巻を読む限り、まだタイトルの意味は判らない。そして物語自体も、売れない作家・津田伸一の困った日常に突如として紛れ込んだ夢物語が一転して疑心暗鬼の世界に追いやられるかと思えば、家族三人失踪事件に至る物語が延々と挿入されていたり、しかもどこかで見た憶えがある話だったりするので、どこに重きを置いて読めばいいのか戸惑いもある。下巻では、このとりとめのなさが、ある人物をキーにして、一点に収束していきそうな予感はあるが、どんな収束の仕方をするのかは全く読めず、下巻が愉しみな一冊である。
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以前この本を読んで星を3つ付けたことは覚えている、覚えているというか上巻は星3つで後半は確か星2つにした事を覚えている。
それなのにどうして今、初版から7年も経った今、2021年になって積読しようと思ったのか、その理由について語る前にこの本が映画化されたという事実を語らないわけにはいかないだろう。
こう書けば、僕がこの本を積読しようと思った理由は明らかに思えるが、それならまず先に僕の好きな俳優の藤原竜也が出演するとわかった昨年の段階で、以前購入した靴の箱の中に閉まってあったこの本をどうして取り出さなかったのか、そもそもどうして僕が本棚を買わずに靴の箱に本を入れているのか、その説明をする必要がある。
それに、もしかするとそもそも理由は映画化などではなく、僕の親友がこの本を読んで星を5つ付けていた事を思い出したからかもしれないし、思い出したのはその友人と先日鳩に付いて話したからなのかもしれない。
だが、もちろん僕は親友と鳩の話なんかはしないし、話をしたとしても恐らくこの本の主人公の職業についてだと思う。
まあ理由は実際のところどちらでもいいのだが、積読後の感想は以前と同じでは無かった。
青天の霹靂である。
MKO めちゃめちゃかなり面白かった。いや、まさかこんなに面白いとは!か。どちらでもいいが。
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かつての売れっ子作家・津田は、古書店を営んでいた老人の形見の鞄を受け取った。中には、数冊の絵本と古本のピーターパン、そして3千万円を超える現金が。しかし思いもよらぬ事実が判明し…。
高度な小説技法という高い評価に誘われて読んだが、この作者の作品は旧ブログで06年にE評価だった。今回も半分で挫折、どうにも相性が悪いらしい…。
(E)
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なぜ三羽だけ鳩を飛ばしたんでしょう…??
それなりに面白いと思うところもあるんだけど、話についていくのに脳が疲れる。「たは」「ほえ」とか3文字英語とか、しつこく名前を間違えるところに腹立ってくる。
再読したら面白いかもしれないけど、この作家さん好きになれず。解説の糸井重里さん、本当にちゃんと読んだんでしょうか。
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新聞などで評判が良かったので読んでみた。
個性的なタッチかなと最初は思ったけど、クドくてどうでも良いようなことをツラツラ書いているので面白くない。どこを評価してるのだろう、、、、
下巻も図書館で予約してるけど、、、、
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長い小説は嫌いではないのだが、ここまで長くする必要はあったのか。長ければ長いほど、ラストの快感が大きくなるはず。確かにそうなのだが、ちょっと私自身ダレた感じでラストを迎えた。
どのシーンもどのシーンも登場人物、その会話がおもしろく、途中で投げ出そうとは思わなかった。でも、ある程度まとめて読まなきゃ話がわからなくなりそうな内容なので、集中的に読むのだけれど、「今、私忙しいのに、こんなことしてていいのか。意外と進まない・・・長い・・・」
小説の問題というより、私自身の問題か・・・
もうちょっとゆったりした時期に読めば良かった。
図書館で半年以上待って、やっと順番が来て、あとにもまだ予約している人がいるのだから、このタイミングで読むより仕方がない。
ではまたゆっくりと読み返したいかというとそうでもない。
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どうなるのか先がわからないじれったい展開。分野がわからない。ミステリーになるのかと思ったら、違うみたいだし。なんか、くねくねしてます。
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さすがのもと直木賞作家?による文章だけあって,上巻まるまる使って僕が関わった事件をぐるっと説明した手際は見事だ.この物語の着地点,見えるようで,皆目わからない.下巻が楽しみである.
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たまたま手にした一冊、読み始めたら止まらない。
「下」まだ手元に無いのに一気読み、「あっ、あ~早く早く読みたい!」つい声に出てしまう。
どことどこがつながる?!
そんな所も読みどころ。
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鳩がいない。
タイトルの鳩目的で図書館で手に取った私も私だけれど、ちろっと出てきて消えた鳩。
読んでいて時系列が掴みにくいと感じたこともあったけれど、読んでいくうちに繋がっていった。が、どの話が本質に繋がるかが分からない。結局は全部繋がって一つになるとは分かっていながらもどう落ち着くのかそわそわしてしまう一冊。
そわそわしながら下巻を借りに行く。どうなることやら。
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2016.7.17読了
うーん、私には合わないと言うしかない
確かに、文章は上手いし、独特の雰囲気もあるし、構成も面白いし、展開されたものの回収もそれなりにきちんとされている。
でも、私は好きではないようだ。
無駄に長いし、その文体が気に入らないし、話自体は面白くない。文章が上手いので、どんどん読みたくなるんだけど、読んでいることが無駄というか、ただのお喋りを聞いているような感じになる
こういう意味の無い、でもちょっと気になるお喋りが好きな人は沢山居ると思います。
でも、私はちょっとしたお喋りっていうのが苦手なんです。
そして、ちょっとした暇つぶしに読むには、長すぎる。
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「別の場所でふたりが出会っていれば、幸せになれたはずだった」
「だったら、小説家は別の場所でふたりを出会わせるべきだろうな」
「あなたって、まるでピーターパンみたいなひとね。同居人がそう決めつけるから、じゃあピーターパンて具体的にどんなやつだって話になって、また揉めて、あいまいにしたままだと今後も喧嘩の火種になるから、確認のためいま読んでる。先週むこうが読んで、今週こっちに回ってきた」
「さっきの、ピーターパンの話。ピーターパンは具体的にどんなやつなのかと思って」
「いま読んでるとこまでで言うと ー まずものを考えない。それから忘れっぽい。うぬぼれが強くて、なまいき。あと大事な点は、機嫌をそこねた女の子を上手におだてる。」
『「ウェンディ。」ピーターは、女なら、どんな女の人も、けっして知らん顔できない声でつづけます。「ウェンディ、女の子ひとりは、男の子二十人よりやくにたつよ。」』
「あたし絶対がんばる、いっしょうけんめい勉強して、しっかり遊んで、良いひとを見つけて結婚して、ばりばり子供産んで、素晴らしい家庭を作ってみせる!」
「うん。あたし絶対がんばる、いっしょうけんめい勉強して、しっかり遊んで。でもその髪は伸びすぎじゃない? 切ったほうがいい、切ったらもっとすっきりする。良いひと見つけて結婚して」
「その台詞、暗記してどうするんだよ」
「女優の内藤洋子を知らないリピーターに聞かせてやれって、社長が。ばりばり子供を産んで」
「じゃあもっと抑揚つけたほうがよくないか?」
「ヨクヨウ? ああそうだ津田さん、帰りに赤坂まわるんでしょ? アイロン台はジャパネットたかたで売ってるかもって、伝えといてくれる?」
「アイロン台はジャパネットたかたで売ってるかも?」
「うん」
「それはなにかの暗号か?」
「言えばわかるから。素晴らしい家庭を作ってみせる!」
「最後の最後、ひとの目と手に触れたとたん正体はばれてしまう。それがいわゆる偽札の限界だろう。ひとは機械よりひとを信じる。ときどき調子の悪いときがあったりするのよ、機械だもの。ところがこれは逆だ。最後の砦であるべきひとが、その正体をつかめない。目の前で、どれだけ観察しても、新札との違いが見えない。でも駅の券売機には見える。パチンコ屋の両替機にも見える。この偽札に関しては、ひとの感覚のほうがあてにならない。ひとの目は、人間だもの」
「つまりこの日、恩のある夫に、隠し事がひとつうまれた事実に違いはなかった。ピーターパンの作者が言うところの、お母さんの心の一ばん内がわの箱、その上蓋がひらいたのはもうどうしようもなかった。」
『「疲れてるの、運動会で」
ト書きに「突っ慳貪な声で」と書かれているような言い方を彼女はした。』
『妻に隠し事があるなら、夫にだって隠し事はあるし、ひとは大なり小なり隠し事の箱を抱えて生きていると。ここで箱といえば、あれのことだな、とあなたも思い出すはずだ。それも忘れたのなら話にならないが、そうだ、ピーターパンの作者が心の「一ばん内がわの箱」と書いている、���れのことだ。』
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先日、佐藤正午さんの「鳩の撃退法」を読みました。
夏頃に、豊田道倫さんが、この小説を読んだことをツイッターでつぶやいてて気になったのと、佐藤正午さんの「ジャンプ」を昔読んだことがあって、おもしろかった記憶があるので、今回読んでみました。
う〜ん、なんか、変な小説でした。
小説の中で起きた事件と、その事件をもとに、主人公が書いた小説と、主人公が過ごした日々とが、行ったり来たりする小説で、ミステリーっぽい要素もあるんだけど、はっきり解決するわけでもなく、なんだろう、小説を書くための設計図を見せられてるような、変な小説でした。
で、上下巻あって、すごい長い小説で、読んでて、「そこ、そんなに細かく詳細に長く書かなくていいんじゃないの?」と思う箇所がいくつもあって、カットすろところはカットして、短くできるところは短くすれば、1冊にまとめられた気がするし、そのほうがスピード感が出てよかったんじゃないかなあと思ったりしました。
個人的には、「ジャンプ」のほうがおもしろかったです。
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感想は下巻で。
あらすじ
「僕」こと津田伸一はかつて直木賞を受賞した作家。女性にだらしなく、嘘つきで、新作も書かず、女性宅の居候として転々としている。今はドライバー。たまたま知合った、幸地秀吉は一家消失する。古本屋店主房州老人から託されたスーツケースには札束、しかも偽札も入っており、おかげで「本通り裏」の倉田に目を付けられてしまう…。