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人生の再生を果たす内容であり、必ずしもハッピーエンドではない。幸田真音の本としては、緊迫感のない物語ではあるが、物語としては楽しめる。夢破れた中年男と若い娘がそれぞれ違う過去の呪縛から解き放される。他人との関わりでここまで介入できたら良いと思う。
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【人は何度でも蘇生する。「ナナフシ」のように】誇りを無くした男と、夢を失った少女。愛情を注ぎ合う親子のような二人が、傷付きながらも再生していく様を描いた奇跡の人間ドラマ。
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面白くて、どんどん深く入り込むんだけど、残りページ数が少なくなって来たのに話の展開がちょっと遅すぎる。
最後は、まんまと逃げられました。ガックシ。
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自分の娘を亡くしていなかったら、トイレで倒れていた見ず知らずの女性を自宅へ連れ帰ろうなどと考えもしかなっただろうな。
この先に起こる面倒なことを考え、病院へ連れて行って「はい、終わり」になりそうだもん。
結局は重い病気が発覚するも、娘にしてやれなかったことをしてあげることで心の隙間を埋められたに違いない。
彩弓も欲しかった愛情を与えられたので、このふたりは持ちつ持たれつの関係だったんだろうな。
こんないい人がいたらいいのにね。
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ナナフシ 歩く小枝。自切。自分には待っている人がいる。なにかしてやれる相手がいる。どれほどかけがえのないことなのか。一気読み。楽しめた。
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家族も仕事も希望も失った男が出会った女。
「ナナフシ」のように、彼らが再生されていくようで、読後感は良いです。
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#読了。外資系金融会社で高給を得ていた深尾は、金融危機に見舞われ仕事も家族も失い、コンビニの雇われ店長に。ある日ぼろぼろになった行き倒れの女を助ける。彼女はバイオリニストの夢を持っていたが、病気により右腕の神経を失おうとしていた。もう逃げないと深尾は再び立ち上がる。暖かいホームドラマのような仕上がりに対し、「ナナフシ」はないのかなと。
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読了。明るい物語では無い。家族的な人間関係や金融独特の後ろめたい暗さが、読み終わった後に重く尾を引く。それにしても幸田真音は天才だ!
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読み始めは、何と暗い話だと思っていたが、だんだん引き込まれた。
人間って、どんなに不遇に会っても、必ず出口があり、再生出来るんですよね!
駄目だと思ったらそこで終わり!
でもそれは、自分の近くに守ってあげたい人がいる時かな!
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ストーリーの展開に不自然さがあると思う それぞれ人には人に語りたくない傷があり、その傷と向き合いながら生きていることを知らせている ハッピーエンドに救われる 金に事足りていたときは、それを独占したくて、欲が出て、人とのあいだの繋がりなんて二の次、三の次になっていた
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逃げないと決める。
それが、実感できる。
そんな人になら、きっと共感を覚えることができる。
エンターテイメントとしての楽しみは、少し淡い作品かもしれないけど。
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かつてファンドマネジャーとして活躍していた深尾は、ある日行き倒れの女を助ける。彼女に亡き娘の姿を重ねた彼は、病を抱える彼女を救おうと、再び金融市場に身を委ねることを決意する。「名無しでやって来たナナフシに似た娘の七不思議」。無くしてしみじみありがたさがわかる全体的には悲しい話。題名「ナナフシ」が的を得ている。
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カマキリに似ているナナフシという昆虫がいる。
この作品はそのナナフシのように
細身すぎるほど痩せた薄幸の若い女性彩弓と
ファンドマネジャーとして活躍していたのに、
世界的金融危機で破綻し、
家族も職も生きる希望もすべて失った中年男性深尾の物語だった。
実はこの深尾、
会社倒産の責任を感じて自殺した部下を追い詰めたのは自分だと思い
責任を感じていた。
深尾が現在何とかコンビニ店長などしながら生きているのは
部下の家族への決して受け取ってもらえない仕送りのためだった。
そんな希望のない毎日をおくっていたある日、
深尾の働くコンビニのトイレで
浮浪者同然に倒れていたのが、彩弓だった。
実は彩弓はクラブで働くバイオリニトだったが、
右腕に病を抱えて、右手の神経を失おうとしていた。
なにかに魅かれるよう彩弓の世話をするようになった深尾は
彩弓の病を治すため病院巡りをすることになり、
金銭対策のために、昔活躍した金融の世界へ戻ることにした。
詳細なあらすじは、まーちさんが書かれている。
大体なところはこんな感じかなと思う。
お互いに父娘ほど年の離れた二人だけど
孤独な二人はひかれあうものがあり、
実の父娘以上に信頼関係が出来たようだ。
ラストはあっさりしているが、希望を持てる結末でほっとした。
やはり幸田さんの特徴的な「金融世界」も出てきて
ここでそこへ繋げるんだ、と感心した。
少々、出来過ぎ感があるが、幸田さん初の人間ドラマということで
うんうん、と頷ける出来だった。
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2018.07.24
久しぶりにあっという間に読んだわ。こんな事ってあるのだと信じたい。ラストシーンが眼に浮かぶ。
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金融危機で傷を負った無気力の元バンカーと行き倒れの女性の生活がスタート。
女性は、癌に犯される。
元バンカーは、彼女の夢であるザルツブルク音楽祭に連れて行くために奔走する。