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やっぱり面白い。内容もそうだが、内田さんも
白井聡さんの文書(文書ではなく発言だと思いますが)
がとてもひかれる言葉の組み合わせというか綴り方です。
内容的には、以前からの主張や書いてあった内容と
ほぼ一緒ですが。
自己破滅を望んでいるのではないかと思われる風潮。
もしかしたら本当に破滅を望む民意があるような気も
します。『敗戦の否認』の考え方に至るロジック。
フランスでの状況など。これらは内容的にも面白い
と思います。
ひとつだけ追加しておくと。現政権安部首相のこき
下ろし方がどんどんひどくなっていること。
内容や著者たちが主張していることについては
同意することが多いのですが。
そういう政権だからこそ、あまりにこき下ろすと
大丈夫なのかなと心配してしまいます。
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ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/415356981.html
本書の白眉は、内田による「敗戦の否認」についての醒めた視線、発言だ。
「敗戦の否認」は、なにも日本の専売特許ではない。
たとえばフランスは、戦後まるで「戦勝国側」の国であるかのように扱われたり、ふるまったりしているが、歴然たる敗戦国だった。第2次世界大戦終結時のフランスは、ヴィシー政権という対独協力政権、親ナチズム政権であった。イギリスに亡命していたドゴールのたくみな政治技術で、あたかも連合国側の一員であるかのような戦後をつくった。
いまでも、フランスでヴィシー政権の対独協力・親ナチズムを暴く研究をすることは「自虐史観」として徹底的に忌避されるのだという。
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どうやったら次に勝てるかという問いがタブーになるほど、てってきて気にまけた。
外国軍に基地が半永久的に存在することを変に思わない
佐藤健志 震災ゴジラ
アメリカの51番目の州である方が、属国である今のよりも世界政治にコミットできる
ブラジル 戦後で勝ち組負け組を分けたもの 玉音放送のラジオを聞けた 貧乏でラジオをもっていないと聞けなかった
国内も玉音放送でなく、新聞号外だったら、納得出来ない人がでて内戦になったのでは
デマ はそのひとの無意識の欲望
ブラジルの勝ち組 敗戦の否認
歴史修正主義は、現場でそれを見た人が死んで、生身の証人がいなくなったころを見計らって出てくる
フランスの移民問題極右 敗戦の否認
ナチスに加担してさまざまな戦争犯罪を犯し、本当は敗戦国としてうなだれて敗戦を迎えるべきだった。
ド・ゴールの力技で手の白い戦勝国として戦後国際社会に登場しようとした その過程でさまざまな隠蔽工作をした
ビシー政府の官僚がそのまま横滑りで第四共和政の官僚となった
福田和也 奇妙な廃墟
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現在の日本が事実上アメリカの属国であることは客観的な事実としてある。沖縄をはじめとする米軍基地や、領空内の空域支配、内政干渉とも言える年次改革要望書の存在など、他の同盟諸国と比べても圧倒的に服属させられている。本来、それこそが戦後レジームであり、安倍政権が真にそこからの脱却を望むのであれば、まず対米関係を見直す事が先決のはずである。しかし実際には中韓との敵愾心を煽ることで、ますます対米従属の必要性を強めている。こうした政治によって国民はなにか虚無感にとらわれて政治的無関心に陥るわけだ。
平和で豊かな時代が続くと、やはり政治は堕落するのだろうか。そうでない世界を切り拓いていきたいものだ。
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対談形式なので読みやすい。また、お二人の言葉が大変おもしろかったです。まだ知らないことばかりだったので、ちょっと勉強してから再読します。
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二人の対談を読んでいると、とてもじゃないがアメリカから自立するなんてそれこそ幻想に過ぎないように思えてくる。ひょっとすると日本人自身(私を含め)は、自立などしたくないのでは。自立をすると何事も自分で決めて、結果責任を負わないといけないので、そんなことはしんどいと思っているのかも。詳しいことはよく分からないけれど、福島原発事故後の経過を知ると政府も東電もだれも責任を取るようには思えない。これが日本の実態なのかと思えてしまう。
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わかりやすい言葉で今の日本の抱えている基本的な問題を提示している。なるほどと思い危機感もすごくあるのだけれど何もできないし、また良くないと思う方向へ少しずつ進んでいく気がしている。内田氏、白井氏、頑張ってください。
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対談形式のためか「永続敗戦論」は読みやすく、ほぼ一気に読了。ただ、内容は濃く、骨がある。
極論かと思える部分もあるが、敗戦を否認する論には頷ける。日本の進むべき道について真剣に考察。
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日本人の多くがそうだよねと心の中では思いながら、普段あまり公に語られる事のない話を言葉を尽くして話していて共感した。全てに納得してる訳じゃないけれど。永続敗戦論も読んでみようかな。
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エリートたちに眠る内的破壊衝動の章に気付きが多かったです。メディアの論調を含め「変化」を求めている。「落ち着け、冷静になれ」といわない。無意識のうちに共同体の内的な破壊行動とつながっている。「こんな国、一度壊れてしまえばいいんだ」という自棄的な気分が多くの日本人に共有されている、という指摘。それは病的な症状であり、それを認めることから治療をはじめましょうという終わり方でした。
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戦後70年談話を聴きながら読了。敗戦の否認に費やした70年、言ってることとやっていることの違和感。ニコニコ動画は自民党の身内?
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家族や旧友や親戚。
といった距離感の人間関係では、政治と宗教や思想の議論は避けるべきですね。
「政治と宗教の話題を避けろ」というつもりはありません。
ただ「議論」は避けるべきですね。
「あ、好みと言うか信条というか、違うな…」
と思ったときに。
迎合する必要も無いし、嘘をつくのも不要でしょうが。
「僕の方が正しいのではないか」
という言葉のぶつけ合いは、止めた方がいいですよね。
なんとなく話題をずらしてしまうのがいちばんです。
どうしてかというと、色んな理由がありますが、
●政治や宗教や思想は、ある種の酒のようなもので、酔ってくると自制心が無くなる。
●結局相容れなかった場合に、食べ物の好みや芸能人の好みと違って、お互いにすごく居心地が悪くなる。
●何故だか、批判されると余計にムキになる。結局理屈じゃない。議論上の溝がそのまま人間関係の溝になる。
というようなことでしょうかね。
無論、議論という会話をできる、慣れている、そういう大人の人が相手なら違うんでしょうが。
(ま、もっと言うと、どんな話題であれ、「議論」という言葉がふさわしいような話し合いは、避けたほうが安全なんですけどね。
でも一方で、議論をできる、議論を愉しめる、そういう会話能力っていうのも大事なんですけどね…。大事っていうか、その方が愉しいことが多いんですけどね)
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と言う訳で。
以下は、僕の読書の中でもそんなに多くはない、
「明確に2015年現在の政治的なことに関しての、ある見方や意見がはっきりしている本」
についてのお話、備忘メモです。
そういうことは興味のない人は。
あと、自分と好みが違ったら不愉快だな、と思ったら。
決して読まないで下さい。長いですし(笑)。
ま、そもそもここまで読む人がほとんどいないでしょうから、杞憂ですが(笑)。
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読み終えて数日経つので、急いで備忘メモを書かないと。
どんどん忘れていきます。
2015年、今年に出たばかりの本です。
内田樹さんと、白井さんという人の対談本。多くの人がそうだと思いますが、僕も内田さんしか知りませんでした。
「日本戦後史」ということで言うと、僕もかなり不勉強です。特に、1950年代以降とか。大昔に吉田学校の本とか読んだんですけどね。何も覚えていません。
そんな興味で買いました。
まあ、内田さんの本は、「だいたい芸風はわかった」と思っているので、全部は買いませんが(いっぱい出てるし)、時折、話題によっては買おうかな、と。
やっぱり読み易いし、好みが合いますから。面白いですしね。
年代的に戦後史を追っているような本ではありません。
お話は縦横無尽に広がります。
ですが、基調は、
●安倍政権への批判。同時に、どうしてこういうことをするんだろう、という考察。
●具体的には、憲法を変えようとしたり、安保のことを含めて、「アメリカの言いなりに、��メリカの戦争に参加できる国にする」という動きへの批判。考察。
●同時に、韓国や中国への歴史的意見表明の場で、「十五年戦争=第二次世界大戦=日中戦争=韓国植民支配、などへの日本のかかわりを正当化しようとする」
「中国や韓国を批判する」=いわゆる反知性主義や右傾化、への批判。考察。
●原発やTPP含めて、その他全体的な安倍政権への批判。考察。
等を、「日本戦後史」という切り口、敗戦以降の精神史、という流れで話し合った。
と、いうところでしょうか。
大まかに全般的には。
僕は、ほぼ同様の不満と憂鬱を持っています。
なので、この本のほとんどは、ふむふむと思ったり、そうだよなあ、と思ったり。
そうだったのか!と思ったりで。面白かったです。
同様の趣味の人は、良かったら。
以下、箇条書き的に、自分の備忘録。
とりとめもありません。
それから、色んな雑学が語られるんですが、
「ONE PIECE の作者の尾田さんは 昭和残侠伝 や 東海遊侠伝 の大ファン」
※つまり、高倉健系の60~70年代の、勧善懲悪無頼漢映画ですね。
というのが面白かったです。
あのマンガ、僕も大好きです。娯楽王道物語。
そうだよなあ、あの面白さって、そういう映画とつながっているよなあ、と再認識。
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どんどん記憶にあることを箇条書きで書いていきますが、
●「愛国心」という言葉は、英語で言うとパトリオティズムとナショナリズムの二つの意味がある。前者は「郷土愛」に近いもので、後者は「政治的独善性」とでも言うべき性質がある。前者は当然あるべきものだが、後者と抱き合わせで押し付けてはいけない。
●「愛国心は、ならず者の最期の避難場所である」
●愛国心をかさに着たならずものが、政府に従順でない人々を非国民・売国奴よばわりして、やりたい放題をする、というのは、過去も現在も、世界中で数多く起こっていること。
●多国籍企業、グローバル化というのは、要するにローカリティーを超えて利益を追求することになる。最終的に特定の空間や土地を、次世代の為に保全したり改善したりする、言い換えれば無限責任を負わねばならない背景を持たない、ひたすら利潤追求と消費の主体になる。
例えば、日本と言う場所にすら究極で言うと「使い捨て」ができる。グローバルビジネス形式と同じような効率性で考えてはいけないことがいっぱいある。
グローバルビジネスは、色んな変化に迅速に対応できなくてはいけない。そのための意思決定や行政装置がある。
だが、国の政治は違う。
最終的に、「破産した」「倒産した」では済まない。その風土、次世代まで果てしない責任と影響がある。
だから、ビジネスモデルと同じような独裁的強権的迅速的な意思決定行政装置は危険。
そのために、衆参両院もある。
「なかなか物事を変えられない。そんなに迅速に対応しない」ための、もともと装置なのです。
(こういう議論は、内田さんは教育についても何度もされていますね)
●上記��、「最近は右傾化と言われるけど、ある意味、シンガポール化、と言える。でもシンガポールはああいう国土風土だから、ああしているんであって、そういうローカリティーを飛ばした議論をしてはいかん」的な。
●政治的に言えば、(他の面でもかな)戦後の日本というのは、当然ながら敗戦国。そして、敗北して占領されたアメリカの、属国です。
そう考えない限り、おかしいことだらけでしょ。
●問題は、その「敗戦」と「属国状態」を認めない、認めようとしない、認めたくない人が大勢いる。ということ。
「敗戦」ではなく、「終戦」と言いたがる、ということから始まって。
●まず15年戦争の認識。日本は、もう、これ以上ないっていうくらいに負けた、という事実。
本土の空爆、軍隊の戦死者、どれをとっても、ほんっとに負けた。
そもそも死者の2/3は、最後の1年で出た。最後の1年は、政治家も軍人も、誰も勝てると思ってなかった。でも降伏できなかった。
どうしてか?天皇制の維持ができないのでは?と思っていたから。だから目をつぶって続けた。
それで、大勢の、ほんっとに大勢の人が死んだ。
●ちなみに、そういうあまりカッコ良くない現象は、別に日本だけではない。
フランスだって、ナチスに属したフランス政府の罪は?つまり、国家としてのフランスは敗戦国なんです。
でも、ドゴールの持って行き方が上手かった。
レジスタンスだって、終わり頃の「様子見風見鶏レジスタンス」が多かったことはカミュが書いている。
●イタリアは、実は、ムッソリーニを倒した政権は、連合国と講和している。厳密に言えば、最後は戦勝国。
●徹底的に負けた日本に、アメリカは「平和憲法」を与えた一方で、冷戦の防波堤として経済成長を与えた。
●その「属国・日本」の運営のために、「戦争を起こしたくせに、敗戦後は権力をもつためにアメリカに服従した連中」を使った。
●それが、安倍首相のおじいさんの岸信介だったりする。CIAのエージェントだったことが、アメリカ側の資料で歴然になっている。日本側からは絶対そういう資料は出てこない(笑)。
●そういう、アメリカに服従した自民党のオリジン的な面々、というのも、複雑性を持っている。多くが、例えば美人の娘をGHQのお偉いさんに愛人にされる、とか、そういう苦い汁も味わっている。
●その世代の政治家たちは、「アメリカの属国として忠実な犬になる」という一方で、「平和憲法や社会党や学生運動があるから、そこまではできませんよ」とアメリカと駆け引きしてきた。
そして、そうしながら時代的に経済成長してきた。(彼らのお蔭で経済成長した、というよりは、経済成長したから、彼らが政権を保てた)
●ハナシは飛ぶが、「明治維新」は、維新後に「薩長土肥のコネ政治」を産んだ。特に、陸軍は長州閥だった。ところが、山形有朋が死んだ頃から、長州支配が弱体化してきた。そこで、維新のときの「敗戦国」だった、「薩長土肥以外閥」が登場。実は、十五年戦争で、日本を焦土に導いた陸軍軍人たちは、ほぼ東北。
この人たちは、コネや情実ではなくて、勉強的実力主義で出世した。その分、イデオロギーで暴走できてしまった。
●ある意味、明治維新人脈に、苦しめられた東北人たちが、明治維新が作った近代日本を滅亡においやった、と言える。
●それと、今も似ているかもしれない。
経済成長が頭打ちになって、これまで、「経済成長していく前提で考えられていた世間の仕組み」が、轟轟たる非難を浴びている。
それを運営しなくてはいけない政治家たちは、どこか、ガラガラポンしたい、破滅願望みたいなものがあるのではないか?「やってらんねえよ」的な幼児性。
●そもそも、靖国神社は、戊辰戦争の際の、官軍兵士戦没者を祀った。敗戦側は祀らなかった。
ま、つまり、近藤勇や土方歳三は祀られてない。負けたから。
●経済成長率、というのは、内戦や紛争があった国で高い数値になる。
もう、日本は今後ならないだろうし、ならなくても幸せに暮らせる国土風土のインフラがある。
それをちゃんと認識しなくては。(これは内田さん、別の本でもよく言ってらっしゃいますね)
●明治維新以降、現代までの、日本と戦争、日本と戦争相手の国との精神史、みたいなもの。
そういう大きな日本史という枠組みをどう見るかは、大きな話題過ぎて、実は政治学などでは、扱え切れない。実は、文学に向いている。
長く、司馬遼太郎さんがそういう地平を作ってきた。実は今、村上春樹さんがやっている。
(村上春樹さんのお父さんの戦争体験など。確かに、村上春樹さんは控えめながら、「日本が20世紀以降に国家としての戦争でアジアにしたことは、”悪いことなんかしてない”では済まされない。明確に謝り続ける必要がある」というような趣旨の発言もされていますし、実は小説世界の中でも、そんなようなそこはかとない香りを漂わせていますね)
●最近の安倍政治の言論弾圧/自粛的な風潮について。
教師などが、政治的な発言をするな、と言われる。まあ、主に反安倍的な左翼的なことを言うな、ということなんだけど。
でも、これはおかしい。
政治的な発言をせずに、学問を教えることはできない。
いろんな政治的な発言を、学生に聞かせるしかない。
(これは大賛成です)
●安倍政権としては、尖閣で軍事衝突があったら、すぐにある種の戒厳令でメディアを統制するでしょう。
それは現実的なシナリオ。
それを深層心理で臨む安倍政権の心理は、ほぼほぼ合理的なものではないとおもう。
怨念と言うか、幼児性というか。
そして、そっち方向で、成長ストップの国内の不満を支持層に変えている。
●しかし、アメリカはそれは嫌だ。
なぜなら、アメリカは、「アメリカの利益の為の戦争」を、日本人がアメリカ人の代わりに戦ってほしい。
だけど、「日本の利益の為の戦争」で、アメリカ人が戦うなんてことはあり得ない。
日本にとってもだけど、尖閣なんて、アメリカは、果てしなくどうでもいい。そんなことのためにアメリカ人が死んだら、大統領選挙で負ける。
●だから、早晩アメリカは、安倍を首にするかもしれない。
つまり、安保や基地問題でアメリカの犬になってい���のは、GOOD。
だけど、日中、日韓で訳の分からん軋轢を日本政府自らが増やしているのは、かなりBAD。
●だから、アメリカは実は、安保の運用で、日本の軍隊をアメリカの戦争に投げ入れたい。
でも、憲法を変えるのは実はアメリカはあまり望んでいない。
どうしてかっていうと、それをやると中国と韓国はかなり、不愉快になるから。
●70年代80年代、2000年代も、「アメリカだけじゃなく、経済的に中国ともうまくやろう」という政策は、自民党内にも動きはあった。
だが、大まか言うと全てアメリカに怒られた潰されてきた。
●慰安婦問題。済州島の強制連行が証拠が無かったと言うだけで、まるで慰安婦自体がなかったかのような右傾化論調。過剰な朝日新聞へのバッシング。
こういう、暴走族の面子みたいな、自国批判へのアレルギーは、まるで破滅衝動と同じ。
以上
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「敗戦経験を正面からクールかつリアルに総括するという事業が七〇年にわたってネグレクトされてきた」(P20)
今読んでおくべき本だと思った。ひとつひとつなるほど!となるのだけど、自分の中でまだ消化しきれていないように思う。
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内田先生の舌鋒鋭いのには慣れているが、白井さんも「はじめに」から鋭く、ワクワクしながら読み始めた。
”上は内閣総理大臣から下はヘイトスピーチの市民活動家に至るまで、郷土への愛着は何ら感じられない一方、幼稚な戦争趣味と他国民への攻撃性だけが突出した悪性のナショナリストたちが、愛国主義の旗印を独占しています。” 7ページ
”シェイクスピアの『リヤ王』の中の台詞に「今は末世だ、キチガイが目くらの手を引く」(福田恒存訳)という言葉があります。” 9ページ
『リヤ王』にこんなセリフあったんだ。
『永続敗戦論』は衝撃的だった。白井さんの今後のお仕事、研究に注目していきたい。きっと、目を開かせてくれるだろう、何度でも。
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内田樹さん、白井聡さんの対談。まだ『永続敗戦論』を読んでないのですが、これも話題になってることと、内田さんとの対談ということで読みやすいかと思い、読んでみた。とにかく、気持ちが暗くなる。日本人が、気持ちのどこかで破滅を願っているとか。そういうひとが確かにいるのかどうか、数はどれくらいいるのかとかはわからへんけど、それでも時代の雰囲気とかを見てるとけっこう頷けてしまうねんな、これが。「時代を見つめる」習慣がこれからますますなくなっていくやろうと思うと、こういう作業をしてくれるひとの存在は本当に貴重やと思う。