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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.12
  • 出版社: 河出書房新社
  • サイズ:20cm/204p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-309-01515-6

紙の本

リレキショ

著者 中村 航 (著)

【文藝賞(第39回)】弟と暮らすのが夢だったの。「姉」に拾われ「半沢良」として生れ変わった僕の人生。そして、その日常にウルシバラという予備校生の女の子。彼女の手紙に誘われ...

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リレキショ

税込 1,430 13pt

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商品説明

【文藝賞(第39回)】弟と暮らすのが夢だったの。「姉」に拾われ「半沢良」として生れ変わった僕の人生。そして、その日常にウルシバラという予備校生の女の子。彼女の手紙に誘われて不思議な時間が…。第39回文芸賞受賞作。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

中村 航

略歴
〈中村航〉1969年岐阜県生まれ。2002年「リレキショ」で第39回文芸賞を受賞。

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みんなのレビュー68件

みんなの評価3.6

評価内訳

紙の本

もし、ともだちの弟とのキスがこんなに素敵だったら、誰だって目の色変えて友人の家族構成をしりたくなるよね、いやはや参りました

2003/08/16 21:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

今の時点で、今年読んだ本の中で何が一番だったか、と聞かれたら、今まで散々あげた全ての書名を一旦クリアして、この『リレキショ』をあげざる(なんて節操がないんだろうね)。この本にみえる人間関係の面白さ、淡々とした、それでいてちょっと捩れた世界というのは、ばななの『キッチン』を思わせる。そこで交わされるキスの優しさといったら。いやあ、凄い話だ。いや、凄くない日常というもののリアルさ、これを見ろ、だね。

この小説の語り手は僕、その僕が姉さんに相談しながら履歴書を書くところから、話が始まる。僕の名前は良。弟と暮らすのが夢だったという姉さんの名前は半沢橙子。本を開いてから、わずか十頁なのに、私の頭の中は???で溢れる。じつは、西澤保彦『神のロジック人間のマジック』を同時に読んでいたのだけれど、まずい、と判断して、とりあえず『神マジ』を先行して読むことにした。それほどに、この数ページは謎に満ちている。でも、そんな気配りを吹き飛ばす話だった。

僕は一応、19歳。履歴書を書いているのは、近所でバイトを始めたいから。趣味・特技のところに「護身術」はともかく「アイロンがけ」と書くところや、書類に貼る写真を撮るところで、良の性格の面白さが分かってくるけれど、それは決して奇矯といったふうなものではなくて、むしろ子どものような自然な好奇心が溢れる、というべきもので、その写真を見た姉さんの感想が、これもまた自然で、思わずこんな関係だったら私だって、と言いたくなる。

僕が働き始めたのは、近所のガソリンスタンドで、そこで組むことになったのがサービススタッフの加藤さん。37歳くらいの、僕が冗談ではなく学生さんですか、といってしまうような純朴というか気さくな人。やっと仕事も覚えて、入ってくる車にも「いらっしゃい!」と言えるようになり、加藤さんがやるように車のガラスもさっさと拭くこともでき、二人きりの夜勤の時に、交代でお客さんも扱えるようになっていく。それが、いわゆる手抜きを覚えるとか、慣れるというのではなくて、誠実さをそのままに熟練したというふうなところがあって、それが優しくていい。そんな僕が、貰ったばかりの自転車の手入れをしている時に、やってきてガソリンを入れて行ったのが。

ここまでにしておく。エンジニアと結婚したけれど、今は離婚をしている姉。その姉の友人で、私が途中まで性別を勘違いしていた山崎さん、ウルシバラという少ない登場人物だけで話は進む。最初の、なにか大変なことが起きるのでは、という不安は、良や私のような普通の生活を送っている人間には、身の回りで起きない殺人事件や事故よりはきっと大切な、それでいて今のマスコミにとっては単なる日常でしかないことしか起きない、ということで杞憂に終わるのだけれど、それも含めて、この小説の自然さは堪らない。

それには多分、著者である中村の年齢(1969年生まれ)というのが利いているのだろう。前に片山恭一『世界の中心で、愛を叫ぶ』に「1959年生まれとある、若い作家ではないのだ。案外ここに、瑞々しさが決して、ドキドキするほどのものではない原因があるのかもしれない」と書いたけれど、死などというものを中心に据えなくても、若い感性があれば、現代人の人間関係を完璧に描きうる、という実例がこの『リレキショ』ではないかと思う。

登場人物やその関係が全て魅力的で、それが少しも絵空事に思えない。とりあえず、私は自分と年齢が近い橙子と山崎の関係が好き。彼女たちのことなら小さなことでも、ドキドキしてクスッする。この世界が欲しくなる、人に優しくしたくなる。そう、大変な物語なのだ。もしこの本に欠点があるとすれば片山の『世界中』に比べて、ブックデザインが洗練されていないこと。もしこの本が、内容に相応しい衣裳を纏うことが出来たなら、この物語は日本の若者を熱狂させるに違いない。

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紙の本

[履歴書とリレキショ]中心点はふたつ。

2003/01/29 15:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗山光司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 真っ白な履歴書用紙を前にして、人は少なくとも就職等の目的を明確にした社会に共有される小さなHPを立ち上げるべく書き込みと、クリシェ的証明写真を貼り付けるに違いない。自分の欲望を赤裸々に書いた捏造の物語ではなく、他者の希望に添ったささやかな「他人が見たい僕」を多少なりとも演出して、適当であるけれど、「他人に取り込まれた僕」を嘘を付かないで、正直に書くであろう。兎に角、就職という目的に敵った「僕の履歴書」は、そのようにして、世間に流通する。
 ただ、そんな履歴書に主人公の僕は、ちょっぴり苛立つ。だから、故意に証明写真をズラして撮影したり、「リレキショ」と呟くことで、もう一人のあるはずである「僕」を納得させたのであろう。でも、あるはずである「僕の履歴書」はどこにあるのか。作者は『リレキショ』を書くことで、やがて、「僕の履歴書」を発掘するシミュレーションを試みたのであろうか。その意味で私は青春小説というよりはメタ小説として読んだ。
 「リレキショのボク」は「優しい拾い魔」のお姉さんに拾われて、弟になり、姉さん好みの半沢良を名乗る。物語の発端はガソリンスタンドで夜勤アルバイトをするために履歴書を書くことから始まる。名前と弟以外は決まっていない。それ以外の僕を履歴書で立ち上げるのだ。適当はいいけど、嘘はダメ。正直に大胆に書くこと、意志と勇気を持ち続けて。
 僕の規則正しいアルバイトが始まり、その[新人君の僕]を観察する少女(ウルシバラ)の眼があった。受験生ウルシバラは自分の部屋で規則正しく問題集を解いていく清らかな集中力を持ちながら、全方位型の好奇心を宿す娘である。少年は捕捉される。=ウルシバラは肘をついて双眼鏡を構え(略)それはまるで、双眼鏡と一体となった生物のように見える。生物の名は「観察」。=
 やがて、深夜、フルフェイスのヘルメットを被った少女が原付を押しながら、音もなく僕の前にあらわれる。そして、何の違和感もなく自然に白い封筒が手渡される。手紙はウルシバラワールドへの招待状なのか。それとも、ラブレター?
 手紙の返事は午前3時半、僕はスタンドの端で体操を始める。世界は様々な光で囲繞されていた。光の何処かにウルシバラの部屋があるはずだった。/僕は光の集団に向かって、お辞儀をした。そして口の中で、勉強頑張れウルシバラ、と唱えた。/僕は膝に手を当てると、ゆっくり屈伸運動した。(略)それらが終わると、僕は再び前方に向かって丁寧にお辞儀をし、回れ右をして事務所に戻った。/まるで良くできた鳩時計のようだと、思った。(107頁)
 お姉さんとその友人の山崎と二人の年上の女に囲まれた居心地の良い輪の中で僕の生活は進行する。ある日、おしゃべりなガソリンスタンドの先輩に意地悪して、「実は僕、星川っていうんです」と告げる。その日、ウルシバラが手紙を持ってやってくる。デートのお誘いだった。
 僕はリレキショを胸に初デートに出かける。僕は胸のポケットから封筒を取り出した。深夜の神社の境内で懐中電灯の光に浮かび上がるリレキショ。ふたりはくすくす笑いながら、空欄に書き込みを加えていった。共同作業。朝が来た。ふたりは土を掘り返してリレキショを埋める。春になれば、星川の[私の履歴書]がもっこりと、大地から顔を出すのか。それとも、半沢良のハンドルネームで[僕のHP]が軽やかにネット上に浮遊しているかもしれない。どちらのボクも僕なのだと思う。中心点はふたつ。ウルシバラもふたつ。四輪駆動が走り去る。

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紙の本

かたくなで、ひたむきな、意思と勇気

2006/04/13 01:10

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る

深夜のガソリンスタンドでラジオ体操をやる姿とか、ヘルメットを被ったまま原付のガソリンを入れてもらう女の子とか、酒のつまみを一生懸命つくって酔っ払う姿とか・・・なんとまあ、かたくなで、ひたむきなのだろうか。世の常とは違う世界かもしれないけれど、同じような、意思や勇気が、僕らにあるのだろうか。

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紙の本

フワフワとつかみどころのないポストモダンな小説。アイデンティティが解体された若者がつながろうとする者は……

2002/12/19 13:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pipi姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 第39回文藝賞受賞作。「キッズアーオールライト」と2作同時受賞となったが、「リレキショ」は癒し系、「オールライト」はバイオレンス系、とまったく作風が異なる。しかしどちらも若者の、世界とのつながりの実感のなさを描いている点では素材は同じと言える。

 主人公は19歳の半沢良。だが、彼のその名も経歴もすべてが創作。ガソリンスタンドにアルバイト応募するために書いた履歴書には、住所、氏名、生年月日、特技など、一通りのことが書かれている。だがそのすべてが彼の真実の履歴とは異なる。

 彼が選んだ経歴も名前も、実は彼の決然たる意志ではない。それは彼の「姉さん」に、「なりたいものになればいい」と言われて書いた履歴なのだ。そして履歴書どおりの自分になろうとするが、それがほんとうになりたい自分であったのかどうかはあやふやだ。やがて半沢良にはガールフレンドができて、彼女は半沢良の人物像を(名前まで)創造してしまう。でもそのことに半沢良はそれほど戸惑っているふうもない。

 ここに描かれているのは、「僕って何」と悩みも迷いもしない一人の若者。彼の人格は他者に依存している。他者が描く自己を彼は生きる。彼の真実の履歴など、誰も知りはしない。読者も、おそらく作者さえ。

 半沢良という若者は、この世界を漂っているだけの存在に見える。確からしさがない。ストーリーも、どうでもいいような日常会話がだらだらと続く退屈なものだ。
「姉さん」とその友人の会話にも、半沢良は深く立ち入ることがない。いつも心はどこかよそにある。あるいは、どこにもないのかもしれない。

 今を生きる若者が感じる「世界の実態のなさ」を、この作品は描いている。それでも、そのような不確かなつながりかたではあるけれど、確かに主人公は他者とのつながりを求め、他者の中の自己を生きようとする。
 他者が作り上げたアイデンティティを生きるとき、主人公半沢良は心優しい若者だ。しかし、彼がただいちど「本名」を名乗るとき、その美しい調和の世界が破られる。彼はいらいらし、相手のおしゃべりをさえぎり、自分の本当の名前を名乗る。彼にとって、「真実の世界」は居心地が悪いのだ(作者が意図したのかどうか、その「本名」が、在日朝鮮人がよく使う日本名である)。

 退屈でとりとめのない話なのだが、文章の巧みさで読ませてしまう。なんとなくほっとしたものが漂う読後感も悪くない。

 「キッズアーオールライト」の書評も書いたので、よければ併せてお読みください。二作まとめて読んでやっと一作分の値打ちって感じもあります。

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紙の本

著者コメント

2003/02/20 17:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村 航 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 彼と一緒に彼を創ることを決意したところから、この奇妙な物語りは走り始めました。彼と彼女たちがやろうとしたことを、僕は耳をすまして観察しました。思ったとおり、それはとても楽しげで密やかな行為でした。聴こえたのは彼らの意志と勇気でした。

  銀色の舟を静かに浮かべて、
  雲を追いかける旅をはじめよう。

  往きたいのは何処で、欲しいものはなあに?
  たおやかな心と、意志と勇気だ。

 意思と勇気をこめて創った、僕のリレキショです。読んでいただけたら、すげえ嬉しいです。

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2005/09/04 19:15

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2006/02/03 17:59

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2006/07/18 13:28

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