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紙の本
恐怖の谷 (創元推理文庫 シャーロック・ホームズ全集)
著者 アーサー・コナン・ドイル (著),深町 眞理子 (訳)
シャーロック・ホームズのもとに届いた暗号の手紙。悪の首魁モリアーティー教授の配下からのそれは、サセックス州の“バールストン館”のあるじに危険が迫っていることを告げるもので...
恐怖の谷 (創元推理文庫 シャーロック・ホームズ全集)
恐怖の谷【深町眞理子訳】
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商品説明
シャーロック・ホームズのもとに届いた暗号の手紙。悪の首魁モリアーティー教授の配下からのそれは、サセックス州の“バールストン館”のあるじに危険が迫っていることを告げるものであった。そして実際、その館で凄惨な殺人事件が発生する。捜査に乗りだしたホームズが解き明かした驚愕の真相とは?第一部と第二部の双方に意外性が秘められたシリーズ最後の長編、新訳決定版。【「BOOK」データベースの商品解説】
シャーロック・ホームズのもとに届いた暗号の手紙は、サセックス州の領主館のあるじに危機が迫っていることを告げるものだった。そして現実に事件が発生。捜査に乗りだしたホームズが解き明かした驚愕の真相とは?【「TRC MARC」の商品解説】
シャーロック・ホームズのもとに届いた暗号の手紙。悪の首魁モリアーティー教授の配下からのそれは、サセックス州の〈バールストン館〉のあるじに危険が迫っていることを告げるものであった。そして実際、その館で凄惨な殺人事件が発生する。捜査に乗りだしたホームズが解き明かした驚愕の真相とは? 第一部と第二部の双方に意外性が秘められたシリーズ最後の長編、新訳決定版。解題=戸川安宣/解説=北原尚彦【商品解説】
シャーロック・ホームズのもとに届いた暗号の手紙は、サセックス州の〈バールストン館〉のあるじに危険が迫っていることを告げていた。そしてそのとおりの惨劇が、現実に発生する……。ホームズの推理譚の第一部に続き、第二部ではアメリカの荒涼とした〈恐怖の谷〉での凄絶な物語が描かれる。永遠の名探偵、最後の傑作長編が新訳決定版で登場!【本の内容】
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紙の本
「第二部はハードボイルドの先駆」(331頁)
2023/10/22 21:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語の構成は『緋色の研究』といっしょやが、バールストン・ギャンビット(先行法)の案出など、ストーリーテリングにおけるドイルの彫琢のあとがうかがえる佳品。ゆくゆくはバーカーとアイヴィーがセックスまみれになるのだろうが、最後のオチも納得。二点ほど、マクマードーとエティーの逢引きがスコウラーズの誰にも目撃されていないというのは意外だし(261頁、なお251頁参照)、マクマードーがウィルコックスを殺ったことへの言及がないのは不自然(281頁、316~7頁)。
本作は、謎解き(バールストン・ギャンビットなど)と活劇味(第二部)と勧善懲悪(ただ、単純なそれではなく、日本人的な人情に訴えるところがあるのがなんとも)が三位一体となって実に興趣に富む、ホームズ物の魅力が詰まった一作である。
紙の本
ここには全てが詰まっている
2015/11/05 15:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
言わずと知れたシャーロックホームズの長編ものの一冊。昔呼んだ記憶はあったが、どんな話だったかすっかり忘れていた。今回初めて読むつもりで読み直してみて、舞台設定や謎や話の内容もまるっきり忘れていたことに気がついた。故に第一部のトリックも第二部のどんでん返しもその謎などが明かされるまで全く分からなかったり、見当違いの予想をしていた。勘のよい読者なら両方とも早くに看破出来ると思う。しかしドイルの二部構成の長編は他の同じ構成のものと同様、何故それが行われたかという動機の部分を重視しているので、その動機の解明にあたる第二部では炭鉱の町で男たちの物語が繰り広げられる。法に対する無法と残虐な殺し、友情と裏切り、個人と組織、恋愛と恋敵、そして上述のどんでん返しがあり、個人的に第二部の濃密なドラマに引き込まれた。19世紀のアメリカ、ヴァーミッサの町に一人の無法者らしき男がやって来るところから物語は始まる。この主人公を通して谷一帯を支配している「スコウラーズ」という殺人集団の悪と法との戦いが描かれていて、そのすさまじい闘争や展開にドイルの筆力には感嘆するばかりである。個人的に、主人公の様な魅力溢れる男性が現実にもいたらいいなと思った。今回ばかりはさすがにホームズもこの主人公の前に存在感が薄れてしまっているのもまたこの小説の魅力だろう。