- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
7 件中 1 件~ 7 件を表示 |
紙の本
「第二部はハードボイルドの先駆」(331頁)
2023/10/22 21:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語の構成は『緋色の研究』といっしょやが、バールストン・ギャンビット(先行法)の案出など、ストーリーテリングにおけるドイルの彫琢のあとがうかがえる佳品。ゆくゆくはバーカーとアイヴィーがセックスまみれになるのだろうが、最後のオチも納得。二点ほど、マクマードーとエティーの逢引きがスコウラーズの誰にも目撃されていないというのは意外だし(261頁、なお251頁参照)、マクマードーがウィルコックスを殺ったことへの言及がないのは不自然(281頁、316~7頁)。
本作は、謎解き(バールストン・ギャンビットなど)と活劇味(第二部)と勧善懲悪(ただ、単純なそれではなく、日本人的な人情に訴えるところがあるのがなんとも)が三位一体となって実に興趣に富む、ホームズ物の魅力が詰まった一作である。
紙の本
ここには全てが詰まっている
2015/11/05 15:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
言わずと知れたシャーロックホームズの長編ものの一冊。昔呼んだ記憶はあったが、どんな話だったかすっかり忘れていた。今回初めて読むつもりで読み直してみて、舞台設定や謎や話の内容もまるっきり忘れていたことに気がついた。故に第一部のトリックも第二部のどんでん返しもその謎などが明かされるまで全く分からなかったり、見当違いの予想をしていた。勘のよい読者なら両方とも早くに看破出来ると思う。しかしドイルの二部構成の長編は他の同じ構成のものと同様、何故それが行われたかという動機の部分を重視しているので、その動機の解明にあたる第二部では炭鉱の町で男たちの物語が繰り広げられる。法に対する無法と残虐な殺し、友情と裏切り、個人と組織、恋愛と恋敵、そして上述のどんでん返しがあり、個人的に第二部の濃密なドラマに引き込まれた。19世紀のアメリカ、ヴァーミッサの町に一人の無法者らしき男がやって来るところから物語は始まる。この主人公を通して谷一帯を支配している「スコウラーズ」という殺人集団の悪と法との戦いが描かれていて、そのすさまじい闘争や展開にドイルの筆力には感嘆するばかりである。個人的に、主人公の様な魅力溢れる男性が現実にもいたらいいなと思った。今回ばかりはさすがにホームズもこの主人公の前に存在感が薄れてしまっているのもまたこの小説の魅力だろう。
7 件中 1 件~ 7 件を表示 |