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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.2
- 出版社: 日本経済新聞社
- サイズ:20cm/483p 図版16p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-532-16437-0
紙の本
ブッシュの戦争
なぜ、戦争を起こすのか。開戦の決断をめぐるホワイトハウスの暗闘と、CIA、軍の秘密作戦の実態を、米国を代表するジャーナリストが圧倒的取材力で描く。【「TRC MARC」の...
ブッシュの戦争
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商品説明
なぜ、戦争を起こすのか。開戦の決断をめぐるホワイトハウスの暗闘と、CIA、軍の秘密作戦の実態を、米国を代表するジャーナリストが圧倒的取材力で描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ボブ・ウッドワード
- 略歴
- 〈ボブ・ウッドワード〉1943年生まれ。イェール大学卒業。ワシントン・ポスト紙編集局次長。著書に「大統領の陰謀」「司令官たち」「グリーンスパン」ほか。
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紙の本
ブッシュ政権の戦争をめぐる内幕
2003/03/05 12:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが全米ベストセラー第1位である。本書は、2001年9月11日の同時テロから、アフガニスタン軍事作戦が終了するまでのブッシュ政権の内幕を克明に追ったものである。
ブッシュ大統領、チェイニー副大統領、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官、テネットCIA長官、ライス補佐官ら、ブッシュ政権高官たちの言動、作戦、意見対立と決断などが鮮やかに描かれている。テロの発生から軍事作戦までの間に、どのような議論がなされたのか、そこに描かれた人間模様、具体的な作戦は、など興味深い記述の連続である。
まず、米CIAは、ブッシュ政権発足前から、ビンラディンがアメリカの三大脅威の一つであることを認識していたのである。
また、9.11同時テロ直後から、ブッシュ政権が素早い対応策を次々に打ち出すことには驚かされる。テロの翌々日には、アフガニスタン軍事作戦のために、パキスタンに対して7項目の要求を通告する。そして、テロから4日後には、戦争計画会議が開かれた。この会議で、アルカイダ討滅はもちろん、イラク攻撃の是非までも議論されたのである。
会議での議論を重ねながら、軍事作戦のための一般大衆向け宣伝戦や協力国への外交工作、CIAの秘密潜入工作などが行われていく。
10月7日に軍事攻撃が開始された。一方、アフガニスタン以外での軍事作戦の必要性をしきりに唱えるのは、ラムズフェルド国防長官である。彼は、軍事作戦の対象として数ヶ国をリストアップしていた。
軍事攻撃開始後3週間を経過するが、目に見える成果が現れない。ブッシュ政権高官たちの苛立ちと思惑は。
「エピローグ」の中で、イラク問題にかなりのページが割かれている。パウエル国務長官のイラク攻撃慎重論とブッシュ大統領の決意は。
私は、本書の中に日本の支援がどのように書かれているのか、興味を持っていた。ところが、…。
本書から浮かび上がってくるのは、きれい事では語れない冷徹な国際社会の現実である。
紙の本
アフガン戦争はどうデザインされたのか
2006/01/22 09:11
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tujigiri - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、2001年の同時多発テロ事件の発生を受け、第一次ブッシュ政権が主にホワイトハウスで積み上げていった意思決定の過程を、膨大な文書や証言を基に時系列順に明らかにしていくノンフィクションだ。
500ページに迫ろうかという結構な厚みを持つこの本では、チェイニー副大統領、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官、ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官、テネットCIA長官ら長官級スタッフとジョージ・W・ブッシュの度重なる会議の記録を中心に、アーミテージやウォルホウィッツら副長官級や国防総省内部、またアフガニスタンに派遣されたCIAエージェントや中央軍司令部などの多彩な視点を交え、緊迫感あふれる戦略決定の内幕を追っていく。
政策や戦略に対する評価や批判、あるいはそれらを示唆するような記述はほとんどなく、事実だけを積み重ねたレポートだと思われたい。
本書にいれば、アフガン戦役にいたるまでの第一次ブッシュ政権の特徴は以下のとおりだ。
・ブッシュ自身はタリバン討伐をイラク攻撃にそのまま接続させたくなかった。
・チェイニーとラムズフェルドは当初からイラクをテロと結びつけて叩きたがり、何度も具申した。
・ブッシュはターゲットをウサマ・ビン・ラディンのアルカイダだけに絞らず、テロ全体を標的とするよう戦争目的を拡大し、パウエルの意向を受け入れてテロ方位網の世界化を模索した。
・その一方で、アメリカ単独の戦争遂行も視野に入れていた。
・封じ込めに消極的だったクリントン政権がイラクに対してたびたび実行した海上からのミサイル攻撃を「砂を叩くようなもの」とし、ブッシュ政権がその轍を踏まないよう、オプションから遠ざけた。
・北部同盟のカブール占領の是非を講じるなど、アフガン戦役からの出口戦略に注意をそそいだ。
・ブッシュの強い意向によって国防総省とCIAの指揮系統の一体化が進められたが、軍の独立性を重んじるラムズフェルドはたびたびこの体制を嫌う言動をとった。
・ホワイトハウスはオマーンやウズベキスタンなどの周辺国家との調整に難航し、ことにアフガン南部での軍事拠点の確保に手詰まっていた。
・戦争が終結に向かうにつれ、反タリバン勢力のなかでは北部同盟に較べて軍事的にさほど重要ではなかったカルザイの存在感が増していった。その理由は国民の75%を占めるパシュトゥン人を懐柔し、新しい政権を安定させるためである。
今や「ブッシュの戦争」と言えばイラク戦争のことと認識されているのだろうが、イラク戦争へと至るアフガン戦役がどのような戦略を必要としていたのかを、一度あらためて理解しておく必要があるのではないだろうか。
ちなみに、本書「ブッシュの戦争」の中では日本に関する記述はほんの数行しかなかったことを記しておく。
紙の本
超大国アメリカの政権を握る人々。
2003/05/04 14:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まるチーズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アルカイダ、タリバンに対する、ブッシュ政権の政策立案過程を中心に描写しています。登場する国家や人物も、ホワイトハウスの視点で表現されています。
ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官、パウエル国務長官に加え、大統領の個人的な相談役であるライス国家安全保障問題担当大統領補佐官の存在が印象的でした。
緊急事態に、少ない情報から事態を予測し、対応を模索する人々が、感情と理論の間で揺れ動いている姿が伝わってきます。
地球の裏側にあるアフガニスタンでの情報収集、同盟国への対応、国内のテロへの恐怖と警戒、軍事行動などをめぐり、ブッシュ政権内部の、ハリウッド映画のような奇麗事ではない生々しい雰囲気が描かれています。
テロ事件後、すでに1年半以上が経過し、世界情勢も変わりました。テロ直後の政権内の動きと、その後のブッシュ政権はどのように変化したのか? アフガニスタンでは、アメリカ軍を全面に押し出した武力行使には慎重だったのに、なぜイラクではそうならなかったのか? 本書の最後の方で、イラク問題と国連に関してちらっと触れていますが、この続編が出たら是非読みたいです。
紙の本
なまのブッシュ大統領
2003/06/26 15:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YOMUひと - この投稿者のレビュー一覧を見る
今日、世界に圧倒的な影響力をもつアメリカの首脳達がどう考え、何を話し合っているのか、我々はマスコミでその結果だけしか知ることができないことがほとんどである。マスコミ(日本の)は現象の表層を追いかけるに忙しく、またいまいち信頼性に欠け、最近の出版界も含め、案外、この点について信頼に足る情報が不足しているのである。
本書は、このような我々の情報欲求に応え、さらに報道された結果の裏側にどんな事情があり、葛藤や経過が秘められていたかも明らかにしてくれる。
そして、ここに展開される、いわば生の、ブッシュ大統領やパウエル国務長官、ラムズフェルト国防長官、テネットCIA長官、そしてライス補佐官達の姿に我々は興味津々とならざるをえないだろう。
2001年の9・11当日から、アフガニスタンへの空爆開始を経て、アフガニスタン制圧までの、ブッシュ大統領を中心とした記録である。著者はワシントン・ポスト紙のピュリツアー賞受賞記者である。
これを読んで、どうしても私達は羨望の念を禁じえない。ここには、確かに本来の政治家達が存在するし、政治と言論人との間に、わが国には見られない関係のモデルが存在するからである。
グラウンド・ゼロでブッシュが行った即興の演説、アフガン戦争におけるCIAと特殊部隊の共同作戦の実態とそのウェイト、ブッシュがこだわったアフガンへの人道援助物資の投下、閣内での対立に際して、ライス補佐官の潤滑油としての役割等々は、評者にとって特に印象深いシーンであって、これらはこの記録に一層の奥深さを与えているといえるであろう。
紙の本
「連合」は目的か手段か─対テロ戦争の課題
2003/03/21 17:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:宮島理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2003年3月20日、米英を中心とする多国籍軍によるイラク戦争(第2次湾岸戦争)が開始された。本書は、米ブッシュ「戦時政権」トップの声を数多く拾い集めながら、そのリアリズムに基づいた意思決定に肉薄する。
イラク戦争は「9.11」から始まった新しく長い戦争の一環である。「9.11」の直後から、ブッシュ政権内では早くも現在につながる「連合」の問題に直面していた。
パウエルは国連の承認を得るためにもアルカイダに目標を絞るべきと提言していた。一方、チェイニー副大統領は「連合」は目的ではなく「テロリズム一掃の手段」と反論した。ラムズフェルド国防長官はテロ支援国家としてイラク問題を早期から提起していた。
2001年9月19日という、テロのショックも覚めやらぬ時から、ブッシュ大統領が次のように冷静な見通しを示していたことにも驚く。「2年後には、アメリカに味方するのはイギリスだけになっているかもしれない」。今日、そこまで厳しい事態には陥っていないが、仏露独は「連合」から離脱してしまった。
アフガン攻撃が終わり、ブッシュ政権ではあらためてイラク問題が浮上した。ラムズフェルドが強硬論を唱える一方で、パウエルは依然慎重な態度を崩さなかった。
パウエルは「単独行動主義(ユニラテラリズム)」を戒め、国連あるいはその他の手段で「連合」を形成することを提言した。ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官は、パウエルの提言に賛同しつつも「国連は、第1次世界対戦後の国際連盟とたいして変わらない代物になっている」と看破し、国連を「牙を持たない討論団体」と断じた。
結局、ブッシュ政権はライス流リアリズムを採用した。「連合」は目的ではなく手段である。これを国連=世界秩序の軽視と考えるか、世界秩序維持のための新たな「重荷」の発見と受け止めるか。世界秩序に関する永遠の課題を本書は提示している。
(宮島理/フリーライター 2003.03.20)
紙の本
アフガン、イラク、北朝鮮──攻撃はこうして始まる!
2003/02/04 20:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全米ベストセラー第一1位! ピュリツァー賞記者が放つ超話題作。
著者紹介●ボブ・ウッドワード(Bob Woodward) アメリカを代表するジャーナリスト。ワシントン・ポスト紙編集局次長。1943年生まれ。イェール大学卒。ワシントン・ポスト紙の社会部若手記者時代に、同僚のカール・バーンスタイン記者とともにウォーターゲート事件をスクープし、ニクソン大統領退陣のきっかけを作ったことで知られる。この報道で同紙はピュリツァー賞を受賞した。著書に『大統領の陰謀』(バーンスタインとの共著)のほか、『グリーンスパン』『権力の失墜』『司令官たち』『大統領執務室』などがある。
●本書をとりあげた日本のメディア
TBS「報道特集」(2003年1月26日)/朝日新聞「天声人語」(2002年11月20日付)、連載「ブッシュのアメリカ 新帝国の実像」/毎日新聞・連載「どうなるイラク危機」/日本経済新聞・連載「二つの危機」/産経新聞/東京新聞/北海道新聞/聖教新聞/スポーツニッポン/NHKラジオ/フォーサイト(2003年2月号)/ニューズウィーク日本版・特集「テロ戦争の司令室」(2002年12月4日号)など
●本書に収録されたブッシュ大統領の発言
「その瞬間、われわれは戦争を行うことになるだろうと、心に決めた」
(9・11テロの第一報に接したときを回想して)
「わたしが大統領だったのを悔やむだろうよ。この報いはかならず受けさせる」
(9・11テロについて)
「武力の行使について、われわれはすべての方面に合意を求めるつもりはない」
(国連への協力について)
「わたしは教科書どおりにやる人間ではない。直感の人なんだ」
(自分について)
「いまアメリカは独自の立場にある。われわれは指導者だ。そして、リーダーは行動力を兼ねそなえていなければならない」
(アメリカについて)