中元日芽香さん『なんでも聴くよ。 中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』配信記念!特別メールインタビュー
12/7、2作目となる『なんでも聴くよ。 中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』が発売となります。本作を書き終えたときの、率直な感想をお聞かせください。
文章で感情に応答するのは、普段のカウンセリングと違う感覚で難しかったです。というのは、通常カウンセリングでは相談者さんからのリアクションがあるので、それを受けて対話を進めていきます。でも本だと、どうしても一方向的なやり取りになってしまいます。「心理カウンセラー」と「お悩みに答える本」は相性が良さそうだと考えていたのですが、そうとは言い切れないと痛感しました。結果、この本はお悩みに答えているというより、お話を聞いている、と表現する方が適切になりました。まさに『なんでも聴くよ。』という気持ちで書き上げました。
前作の発刊から2年半ほど経ちましたが、この間のご自身の環境や心境の変化があれば教えていただけますでしょうか。
前作の発刊をきっかけに、メディアを通してメンタルヘルスについて発信する機会が増えました。カウンセリングの仕事をしながら、メディアで発信活動を行う心理カウンセラーという活動スタンスがこの2年半で固まったように思います。
プライベートでは、大学を卒業しました。大学の講義や卒業論文の執筆作業を通してメンタルヘルスについて考える時間が充実し、心理カウンセラーの仕事と正面から向き合うことができました。
また、以前はなかなか自分を大切にすることができずにいました。しかし、最近は自分のために努力をし、時に自分を甘やかせるようになりました。
本作執筆のきっかけ、または執筆の理由があればお聞かせください。
カウンセリングを受けてみたい人に向けて、疑似体験ができる本を目指しました。
カウンセリングに抵抗がある人がまだまだ多い現状を実感しています。そんな中で、手軽に持ち運べるカウンセリングルームといいますか、本を開くとまるで相談室の扉をノックした感覚になるような一冊を書いてみたいと思いました。
そもそもカウンセリングってなんだ、とイメージが湧かない人も少なくないはず。この本でカウンセリングルームの雰囲気だけでも伝えられたら嬉しいです。実際には、全国に心理カウンセラーさんはたくさんいて、扱う心理療法や発する言葉はそれぞれなので、あくまで中元日芽香がお話を聞く場合、ということにはなりますが。
本作では、中元さんが相談者の方の人物像を想像し、寄り添いつつ、冷静に事象を分析している姿勢が印象的でした。心理カウンセラーとして相談者の方に向き合うとき、もっとも心掛けていることは何でしょうか。
「答えは相談者さんが持っている」という前提を忘れないようにしています。心理カウンセラーの先入観で選択肢を限定したり、先走った想像でミスリードすることがないよう気を付けてお話を聞いています。
どんな話も柔らかく受け止めるためには、正しい知識や、私自身の人生経験、聞く側の心の余裕が必要であると感じます。人として常に成長し続けることが、良い仕事につながると考えています。
相談者の方への回答では、言葉を選ぶことを強く意識しているように感じます。この意識は前作にもあるように、言葉のチョイスひとつで感じ方が変わる、ということから来ているのでしょうか。
言葉を選ぶことの大切さは前作から今作までの時間経過の中でより強く意識するようになりました。
言葉一つで救われた経験も、反対に刃物のような鋭さを感じた瞬間もあります。意図せず誰かを傷つけてしまうのなら、言葉を発するのが怖いと思った日もあるほどです。
それでも、やはり言葉を介して心を理解しようとするのが心理カウンセラーの仕事です。悩んだ末に、「たくさん言葉を知ろう。慎重に扱おう。その上で言葉を間違ってしまうことも時にあるだろうけれど、話すことを諦めるのだけはやめよう」と前向きに捉えることにしました。私が以前と比較してさらに言葉選びに慎重になった姿勢が、自然と今作に現れたのかもしれません。
対面で話していて言葉選びを間違えてしまった際はその場で訂正ができますが、本ではできないので、執筆する際、いつも以上に言葉を探し表現が適切かどうかを考えました。
「おわりに」には「言葉にできない曖昧な気持ちって非常に多いですが、心の状態を端的に表す言葉がこの本にあったらいいな。」とあります。この本をどんな方に届けたいと思われているでしょうか。
心は目に見えないので、自分の心の状態を把握することは非常に難しいのですが、「あえて言葉で表すなら、このキーワードが近いかな」と表現することで、心の状態を把握するヒントになる場合があります。
この本は、自分が今どうしたらよいかわからなくて、困っている人に届けたいです。「とりあえず進んでみよう」とか「しばらく休んでみよう」など、アプローチのヒントが見つかったら素敵だなと思います。
また、周囲に支えたい存在がいて、どのように声掛けをしたらよいか悩んでいる人にも手を差し伸べる言葉が見つかるかもしれないと期待しています。
今後、どのようなテーマで執筆したい、またはご自身の今後の展望があればお聞かせください。
自分自身の経験の続編が書けるような面白い人生を送りたいと常々思っていますが、日常はそうドラマティックにならないものです(笑)。
「身体をケアするのと同じように、心をケアする大切さも知ってほしい。適切なタイミングでカウンセリングを受けることができれば、心の健康を守ることができるはず」という考えのもと、日々仕事をしています。普段行っているカウンセリングも、メディアでの発信活動もどちらも丁寧に日々取り組んでいきたいです。
最後に、これから読まれる読者の方にメッセージをお願いいたします。
カウンセリングに興味をお持ちの方、悩んでいることがあって答えを探している方、なんとなくタイトルや表紙を見て気になった方。どのような経緯でこの本の存在を認識してくださるのか想像しながら執筆作業をしました。
この本には様々なお悩みが寄せられています。自分以外の人がどんなことで悩んでいるかについて触れる機会はあまりないと思います。カウンセリングの現場とは本来、とてもプライベートな空間です。その相談室にこっそり見学に来た感覚になる本です。または、この本に登場する相談者さんとご自身を重ね合わせて、今まで誰にも言えずにいた本音を打ち明けたように感じていただくこともできるかもしれません。
この本を手に取っていただいたご縁から、「今後悩んだ時に心理カウンセラーを頼れば、何か解決の糸口が見つかるかもしれない」と頭の片隅に置いていただけるようになったら嬉しい限りです。
- キャンペーン名
- 文藝春秋 中元日芽香『なんでも聴くよ。中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』直筆サイン本プレゼント企画
- キャンペーン概要
- 本ページよりエントリー及び記載の対象商品をご購入されたお客様から抽選で合計5名様に【中元日芽香サイン入り『なんでも聴くよ。中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』】をプレゼントいたします。
- プレゼント内容
- 中元日芽香サイン入り『なんでも聴くよ。中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』
- 応募対象商品
- 電子版『なんでも聴くよ。中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』
電子版『ありがとう、わたし 乃木坂46を卒業して、心理カウンセラーになるまで』 - 対象者
- 以下の条件をすべて満たす方が対象となります。
①エントリーが完了しているお客様。
②キャンペーン期間中に対象作品を購入している。
③会員情報に住所を登録している。- ※キャンペーン期間中であれば、対象商品購入後のエントリーでも、キャンペーンの対象となります。
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- 対象期間
- 2023年12月7日(木)~2023年12月20日(水)
- 発送先住所について
- プレゼントは会員情報として登録中の住所に発送いたします。
会員情報に住所登録がお済みでない方は、マイページ内「会員情報変更」から住所をご登録してください。 - 注意事項
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- キャンペーン期間を過ぎて購入、またはエントリーされたお客様は対象外となります。
- プレゼントの発送は2024年1月下旬を予定しています。
- キャンペーン内容は予告なく変更になる場合がございます。