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『山田君のざわめく時間』単行本配信記念 中丸雄一 特別インタビュー

アフタヌーンで連載中の「山田君のざわめく時間」がついに単行本配信!
配信を記念して著者の中丸雄一さんに、たっぷりお話を聞いてきました。
記事読めばもっとマンガの内容を楽しめます!

「山田君のざわめく時間」どんなマンガ?細かいことがやたらと気になり、様々なことに内心「ざわめいて」しまう青年・山田雄一(やまだおいち)。そんな彼が、なんでもない毎日の中に潜む「なんか変じゃない?」「実は謎」「理解できない…」に振り回される新日常系ストーリー。

中丸さん特別インタビュー

―以前、子供の頃に漫画家を志されたことがあり、その後漫画家になることを諦めてアイドルを目指されたとお聞きしました。漫画家を志されたきっかけや背景を教えてください。

事務所に入る前の子どもの頃は、週刊少年ジャンプをはじめ他のマンガ雑誌もそうですが、マンガが売れに売れまくっていた時代で。友達も含めて、周りはみんなマンガを読んでいたような時代だったんです。

―マンガを読むのが当たり前の環境だった?

そうです!
もっと前から絵を描くことが好きだったということもあって、そんなことが重なってマンガを読んでいくうちに「こういう職業があるのか。」「なんか楽しそうだな!」と思って。漫画家になるための参考書とかも読んで、道具も初心者なりに揃えて…。

―丸ペンやGペンも揃えられた?

はい。僕はもうやるって決めていたんですが、でも、もちろんアナログじゃないですか・・・。書いたことあります?Gペンとかで。

―あります。

あれ、絶対無理じゃないですか(笑)。中学生があんな難しいペンで絵を描くのは。
ストーリーの考え方も分からないし、そこで一瞬にして挫折はしましたが、背景としてはそんな感じで、その気になっちゃいました。

―その後、東村先生がきっかけで再度マンガ家にチャレンジされることになったかと思います。今、改めて漫画を書いてみていかがですか?

まず、幸運だったなと思いますね。というのも、芸能活動を始めてからも10年ぐらいイラストを描く連載を持たせてもらっていたり、今はマンガを描けるソフトもあるので。「描き続けていたこと」と「マンガを描くための間口が広がっていること」が重なって。ストーリーについても、僕は定期的に一人舞台をやっているんですけど。そこで自分なりに舞台の組み立て方や台本をゼロから完成まで作ることも経験しているので、それらの条件が三つ揃って「これ組み合わせたら漫画いけるぞ。」って気づいて、始めました。
だから自分ではラッキーだったなって思っています。色々なことが重なって。

―そして、単行本がついに。単行本化が決まった時はどう思われましたか?

「ついにか。」という感じですね。というのも、勝手にその気になって行動を起こしていたので。でも、そうでもしないと、ことが動かないというか。30代後半で、今さらそんなにチャレンジしなくてもいいじゃないかみたいな意見もあると思うんです。でも、それでも自分の中で夢が再熱しちゃっていたので。もう「単行本を出す!」ということは勝手に決めていて(笑)。

―そっちを先に決めていたんですね?(笑)。

はい。もう絶対に出すぞって勝手に決めていました。単行本を出すまでの過程で何をしたらいいのかもわかっていなかったんですけど。
子供の頃の夢でもあったし、いつも応援してくれるファンの皆さんの前では、ライブだったりいろんな場でよく言っていたんです。「今年の目標は?」とか聞かれると、「単行本出します。」って。何のめども立ってないのに。言った方が、自分の尻を叩くみたいなこともあると思って言い続けていました。そういう経緯もあって、やっとたどり着けた喜びですね。

―これまでの経緯やお気持ちなど中丸さんご自身のお話をお伺いしてきましたが、マンガ連載が決まった時の周りの皆さんの反応などはいかがでしたか?

うーん・・・。いや、なんか・・・。KAT-TUNのメンバーもそうだし、YouTubeチャンネルのメンバーもそうなんですけど。勝手に、もっと「え、マジで!!!」みたいなリアクションが来るって想像していたんです。でも、そんなに反応がなかったですね(笑)。
「ほぇ~。」「すごいじゃん、おめでとう~。」みたいな。もちろんエールをもらったり、褒めてくれたりはしたけど、そんな感じでしたね。

―連載中に、少しずつご自身で描くスピードが早くなってきていることを感じて「もっと描くのを早くしたい。」とコメントされていたのを拝見しました。連載中の成長意欲の強さを感じましたが、ご自身の中で自分の成長についてはどう感じられていますか?

順当だなと思います(笑)。やっぱり、これだけ最先端の月刊誌に載せてもらえているんだと思うと、メンタル面も引き上げてもらっているような感じですね。
もともとクオリティの差というのはわかった上での挑戦だったんですが、実際に他の作品と横に並んだときは愕然としました。

―ご自身の向上心が漫画にも生きているのだろうなと感じます。
漫画の内容に関連してお聞きします。主人公・おいちの心のざわめきは、中丸さんご自身のざわめきが漫画の中に表現されている部分もあると思うのですが、最近何かざわめいたことはありましたか?

ちょくちょくあるとは思うんですけど…。今単行本に向けてペン入れをしている時期なんですが、自分の中で「ネタを探している期間」「ネームを描く期間」「ペン入れする期間」って大まかに3つあって。ネタを探している期間だと結構アンテナ張ってざわめいたことはメモしているんですが、今はペン入れに集中しているので最近はあまりざわめいてないですね…。

―主人公の名前の「おいち」は中丸さんの幼い頃のあだ名というお話もお伺いしたのですが、おいちと中丸さんの似ている点と、逆に全然違う点があれば教えてください。

おいちとは結構似ていると思っています。基本的にざわめく内容も普段自分が思っていることを書いていますし、性格的にも近いと思いますね。というのも、全くゼロからキャラを生み出すことは難しいのかなと現状は思っていて。自分がヒントになれば、描きやすいと思うんです。なので、今は自分を反映しつつ描いていますね。
もっと向上していけば、自分とは全く違うキャラクターが描けるのかもしれないです。

―では、第1話のマッサージ屋さんでのエピソードも、実際体験されているのでしょうか(笑)?

はい、自分でもありました。
ただ、不思議なもので。ネームを10本20本くらい書いて、プロの皆さんに見てもらったときに、僕の中ではお尻のエピソードってその中で一番納得のいっていない話だったんですよね。でもこれが一番面白いっていう意見をもらって、そういった経緯で一話目になりました。

―主人公がご自身に近いというお話があったと思うのですが、「ごうわん君」などの他のキャラクターにもモデルがいらっしゃるのでしょうか?

さっきの話の経緯で、主人公のおいちはもうほぼ自分じゃないですか。そうなると、話を膨らますためにあと2人必要だと思って。その対比となるような性格の子が欲しいと考えて、ごうわんと斉藤を作りました。
そのふたりも全く知らない人だと描きづらいので、ふたりにも自分の一部を乗せて作っていますね。
ごうわんは都市伝説が好きっていう性格で、そこは完全に僕を反映しています。
斉藤はパソコンとか機械が好きな一面を持っていて、僕も撮影機材が好きなので、そういう要素を斉藤には反映しましたね。ふたりにはそういった要素を乗せていて、性格はおいちに乗せている感じです。

―最後の質問になります。今回、電子限定の特装版には以前描かれた習作ネームが収録されるということなのですが、お話しできる範囲で、そのネームの内容や、どんな思いを込めて描かれていたのかなど、お伺いできますでしょうか。

そのネームがボツになった主な理由について、僕ものちに聞いたんですけど。新人さんあるあるらしいのですが、風呂敷をめいっぱい広げて自分の描きたいイメージをとにかく広げるけれど、ゴールまで回収できないで破綻するみたいな。
そういう気持ちで読んでほしいですね。こうやって破綻していったんだ、みたいな(笑)。「まだまだ広がりそうだなー!中丸さん、広げてるねー!(笑)」って。

―実は先に序盤だけ少し読ませていただいたのですが、序盤ですでに「壮大…!」って思いました!

やっぱり(笑)? あれでもだいぶカットしているんですよ!
AIの話はまだ出てきてないですか?ここから竹取物語伝説にAIっていう要素が加わってきて、これはちょっと難しいな…?となっていきますので、みなさんもお楽しみに!

最後の最後まで笑いと驚きにあふれた楽しいインタビューでした!
中丸さん、ありがとうございました!
電子ではインタビューの最後に触れた壮大すぎる習作ネームも収録された特装版も配信中✨

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