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女騎手
著者 著者:蓮見恭子
九月、阪神競馬場。レース中に一頭の馬が暴走し、落馬事故が発生。勝利した女性騎手・夏海は、事故の裏で馬の所属する厩舎内で、馬主と調教師が対立していたことを知る。折しも落馬した騎手の父親が厩舎で何者かに襲われ、重傷を負った。親子は狙われたのか? 幼馴染みの騎手のため、トレーニング・センターや阪神競馬場で事情を探っていた夏海は、元同僚や新人騎手に会う中である疑いを抱き──。新鋭の描く競馬ミステリー!
女騎手
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紙の本女騎手
2022/08/20 11:30
競走馬は経済動物
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投稿者:如月 弥生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はギャンブルはやらないが競馬は好きだ。馬が騎手と共に疾走する姿は美しい。競走馬の物語は映画も含めていくつか観たり読んだりした。しかし、この「女騎手」にはこれまでに読んだ小説から得られた爽快感は全くない。馬が新記録を樹立したり、不登校の少女を立ち直させたりするような清々しさはない。基本的にこの小説は傷害事件の真相を追うストーリーなので仕方がない。その事件の動機に競走馬の経済動物としての哀れさが強調されているのが辛い。救いようのないダークな世界だったがミステリーとしては面白かった。