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紙の本人獣細工
2001/05/31 08:01
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投稿者:Kyowya - この投稿者のレビュー一覧を見る
継ぎはぎだらけの、内蔵も骨も皮膚も、そのほとんどを(ブタ)のものと取り替えられた私の体。私は人間? それとも(ブタ)? 私は誰? 私は何? 表題作他2編。
「脳が人間のものなら人間」そう思うなら、このどちらが“人間”か迷う事はないはずだ。“(ブタ)の脳を持つ人間の体”“人間の脳を持つ(ブタ)の体”。
紙の本人獣細工
2002/02/15 02:25
人獣細工
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投稿者:akizawa - この投稿者のレビュー一覧を見る
人獣細工
☆☆☆☆
移植医の父。いつものように、娘を切り刻む。父の目的は何か? 人間の境界線を問われるものがたりです。
吸血狩り
☆☆☆☆
ブラックユーモア的ホラー。従姉に近づく、黒づくめの大男。日没になると、秘密の小屋へ向かう従姉。秘密の小屋に忍び寄る、8歳の少年。そこで、少年が見たものは…。
本
☆☆☆
思想。あるべき態度は、伝染していく。生物とは何か? 共生しようとして、移動するソフトウェアとは?
内容
ある本をきっかけに、狂いはじめる人。それにつられて…。筆者が、初めてしたためたような作品。
紙の本人獣細工
2002/07/23 18:49
自己の存在を証明するもの
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投稿者:scarecrow - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は「人獣細工」、「吸血鬼狩り」、「本」の3部から構成されている。人間の定義についての疑問を投げかけている作品と言う認識をする人が多いが、私は自己の存在について疑問を投げかけている作品だと思う、そちらの方が全編通してしっくりくる気がするのだ。
自分の体が次々と豚の器官によって置きかえられていく「人獣細工」。自分を構成しているパーツ——例えば眼球や皮膚や臓器、それは紛れも無く自分の一部である、では、それが別の生物のものと取りかえられてしまったら?
「本」は読むものの精神に尋常ならざる影響を及ぼしてしまう本——その本が、あたかもパソコンのハードウェアにソフトウェアをインストールするかのように、人間の脳の使われていない領域へ未知なるものを入り込ませてしまう。外見は自分そのものでも果たして中身は?
そして「吸血鬼狩り」は、「自己の定義」に紛れ込む「他者の認識」がテーマとなっている。ある男の子が大好きな従姉妹をたぶらかす男を吸血鬼だと思い込む。男は確かに夜しか出歩かず、鏡を嫌ったりする。だが吸血鬼だという確証もまたない…果たして少年の判断は正しいのか? そして男の正体は?
本書にはその答えは書かれていない、読者がそれぞれ答えを導き出せば良いものだと思う。もしかしたら、答えなどないのかもしれないが…。
紙の本人獣細工
2002/06/26 18:48
人間とは…?
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投稿者:柿右衛門 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全身の臓器をブタから移植した少女。
それは違法ではなく、あたりまえの事であった。
しかし少女は自分の臓器がブタであることを悩む。
そんな中、彼女の執刀をしていきた医師の父親が死ぬ。
彼女が父の手術記録から探し出したものとは?
この物語は、人間と動物の境とはを問い掛ける物語でもある。
人間には知能があり、感情がある。
しかし、人間の遺伝子を組み込んで作ったブタはどうなのだろうか。
すでにクローン羊は誕生している。
例え法律で禁止したとしても、技術がある以上人間のクローンを作る人が出てくるはずである。
すでにクローンがどこかにいるかもしれない。
そんなこわさも感じさせる話だった。