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オリヴァー・トゥイスト
18XX年初頭、イギリスのとある町の救貧院で一人の男の子が生まれ落ちた。母親は子供を産むとすぐに、ぼろ布団の中で息を引き取った。過酷な環境の中で育った孤児オリヴァーはその後、葬儀屋サワベリーなどのもとを転々とするも、残酷な仕打ちに見まわれ続ける。ついにロンドンに逃れたオリヴァーを待ち受けていたのは凶暴な盗賊団一味だった……。若きディケンズが19世紀イギリス社会の暗部を暴露し、痛烈に風刺した傑作長編小説。
オリヴァー・トゥイスト(上)
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2002/05/31 11:29
天真爛漫な「お話」の魅力
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投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはごく初期の25歳の時の、いわゆる孤児物。救貧院で生まれた孤児の主人公がいじめられたり、犯罪グループの手下にされたりしながらも純真な心を失わず、やがて出生の秘密が明らかにされ、最期には勧善懲悪メデタシメデタシのハッピーエンドを迎えるという、絵に描いたような通俗小説。いま読むとあまりにも無邪気で、ご都合主義で、ストーリーテリングや人物造形も未熟で、お話自体も単純過ぎるのだけれど、逆に言えば現代の作家には絶対に書けないような大らかさ、天真爛漫さにあふれた「お話」の魅力を味わうことができる。