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足引き寺閻魔帳
著者 澤田ふじ子 (著)
京都、堺町綾小路に名ばかりのお堂と小さな庫裡をかまえる地蔵寺。東山知恩院の末寺で、檀家もないこの寺には、もうひとつの顔があった。怨みを抱く相手の足を引っぱり、ひそかに誅伐を加えてくれる<足引き寺>――。闇の仕事師は住職の宗徳、町絵師のお琳、羅宇屋の与惣次、西町奉行所に出仕する蓮根左仲、そして紀州犬の豪。今日も地蔵寺の賽銭箱に、願文と銭が投げ入れられる……。傑作時代連作。
足引き寺閻魔帳
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紙の本足引き寺閻魔帳
2002/07/20 23:06
晴らせぬ恨みを晴らす。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
京都を舞台にした必殺シリーズといった感じ。それでも史実に基づいた「足引き寺」を取り上げて独自の世界を繰り広げ、キャラクターにも魅力があり、単なる必殺の亜流に終わってはいない。十二分に澤田ふじ子氏の世界になっている。公事宿シリーズと同じく、これもシリーズとして数冊執筆され続けているようなので嬉しい。先が楽しみだ。
紙の本足引き寺閻魔帳
2002/06/14 03:20
京の仕置き人
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミオメロディ - この投稿者のレビュー一覧を見る
京都には無念の恨みをはらしてくれるという足引き寺がどこかにあるという。名乗りこそあげていないが、地蔵寺は秘かにその役目を果たしている。TVでも必殺シリーズが流行ったけれど、まさにその類の話だ。同著者の公事宿シリーズに比べて話に暗さが強いのは設定上仕方ないとしても、貧乏住職宗徳と罪の匂いに鼻が利き、人情も解する忠犬豪が雰囲気をやわらげるのに十分役立っている。