電子書籍
昭和天皇と弟宮
著者 著者:小田部 雄次
兄、昭和天皇を補佐し陸軍・海軍へと身を投じた弟、秩父宮・高松宮を待ち受ける軍部の陰謀。皇弟による皇位簒奪を危惧した、元老西園寺公望の真意とは? 天皇と弟宮の生きざまや葛藤を克明に描き出す。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
昭和天皇と弟宮
05/23まで通常1,408円
税込 704 円 6ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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紙の本昭和天皇と弟宮
2011/05/27 01:27
天皇と直宮。
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題は「昭和天皇と弟宮」だが、三笠宮殿下の登場頻度は少ないので、秩父・高松の両殿下が準主人公格だろうか。もっとも秩父宮殿下は昭和15年に肺結核で表舞台から退場されるので、戦時中は高松宮殿下が準主人公だ。
秩父宮殿下には遺稿集はあるが、戦時中の事は殆ど描かれていないが、「高松宮日記」があるから、高松宮殿下について書くには資料的には困らないだろうか。
保阪正康氏が同じテーマで描かれているが、小田部氏の方が淡々として筆致でまとめ上げられている。意外と直宮様方についてまとまって書かれた本は少ないものだ。
最終章で秋篠、常陸、三笠、及び寛仁親王の各宮と天皇について描かれている。桂、高円の両宮は殆ど登場しない。
ところで小田部氏には「梨本宮伊都子妃の日記」と「李方子」という著書があるが、朝鮮王公族について何か描かれてほしいものだ。方子妃殿下の「流れのままに」はゴーストライターが日記を元にして書いている、というので、もしその日記が見つかったら(大正八年分は最近見つかって韓国にある)、昭和25年に発表された張赫宙氏の小説「李王家悲史 秘苑の花」が活字史料では古い部類に入るので、「秘苑の花」に出て来る、あるいは出てこない何か分かる事があるかもしれない。