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成城だより(講談社文芸文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件

電子書籍

成城だより

著者 大岡昇平 (著)

成城に越して来て11年、運動は駅まで15分の片道だけ。体力の衰えに抗しつつ、富永太郎全集に集中、中原中也「山羊の歌」の名の由来を追い、ニューミュージック、映画、テレビ、劇画、広汎な読書、文学賞選考会等、80年代前半の文化、文壇、世相を俎上に載せ、憤り、感動する。70歳にして若々しい好奇心と批評精神で「署名入り匿名批評」と話題を呼んだ日記体エッセイ。上下2巻。

成城だより 上

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成城だより 上

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紙の本成城だより 下

2010/02/10 14:02

生涯かわらぬ旺盛な知的好奇心、晩年の仕事に対する若々しい意志、そして自他に対する公平なまなざし

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風紋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大岡昇平は、若年の一時期と旅行中のほか日記をつける習慣がなかった。1970年代のなかば、ものわすれがひどくなったのを自覚して簡単な日録をつけはじめた。これを膨らませ、エッセイとしたのが本書である。初出は、第1回目は「文學界」昭和55年1月号から12月号まで、第2回目は昭和57年3月号から58年2月号まで、第3回目は昭和60年3月号から61年2月号まで。
 著者70歳からほぼ6年間にわたる日々を、2回の中断をはさんで、垣間見ることができる。最後のあとがきは77歳の誕生日(昭和61年3月6日)に記された。3年後、昭和63年12月25日に大岡昇平は鬼籍に入る。

 『成城だより』の主題は大きく分けて四つ。
 第一に、社会や身辺の出来事である。たとえば、KDD汚職、その他官庁公団のカラ出張、カラ接待、カラ超勤手当のこと(昭和54年11月14日)。あるいは大江健三郎が武満徹の新作レコード「イデーン2」(裏は「ウォータ、ウェイ」「ウェイヴズ」など「水についての音楽」)を土産に訪問のこと(昭和54年11月13日)。
 第二に、加齢による身体的機能の低下である。たとえば、「白内障手術してより空間感覚かわり、その上、椎骨血管不全、つまり立ちくらみあり、よろよろ歩きにて、コンサートに行けず、音楽のよろこぶべき来訪なり」(昭和54年11月13日、「音楽」は先に引用した武満徹のレコードを指す)。
 第三に、仕事、作家だから書くことである。『富永太郎全集』の編纂および「堺事件」の再構成への取りくみ。この二つの仕事は、本書を書いたころ、徹頭徹尾、常に大岡の意識の底にあった。このほか、新刊書の校正があり(『フィクションとしての裁判』)、旧著の再刊にあたって手直しがあり(『ハムレット日記』ほか)、岩波書店版著作集の刊行があった(『事件』に50枚加筆修正ほか)。短い雑文は数知れず。
 第四に、読書。半端ではない。小説や評論はもとより少女漫画から高等数学まで読みまくっている。ジャック・ラカン『エクリ3』ほか、当時流行の思想も丹念に追っている。

 第一点は、本来の日記の性格をとどめる。一種独特の私小説として読むことも可能だ。言葉を節約するため採用した文語は、それまでの大岡昇平の私小説にはない味わいを醸しだしている。私小説だから、研究家にとっては晩年の大岡昇平の起居を知る格好の資料となる。さらに、昭和史の一時期のトピックを知るよすがともなるのは、「今日の出来事」に対する老作家の飽くなき好奇心のおかげである。
 第二点は、高齢者による高齢者の万民のための自己観察である。若年時から自分を冷徹に見つめて分析し、客観的に記述してきた大岡昇平のこと、自分の身体的衰弱に対しても態度は変わらない。白内障手術うんぬんは、嘆き節と受け取られそうな文面だが、高齢者即虚弱な存在とする社会通念に毒されている読者向けの自己卑下的サービスだ。かえって、老いた肉体に対抗するかのように、いつまでも若々しく知的好奇心に満ちた大岡の精神が際だってくる。身体が健康な高齢者は、自分の行く末を予想する手がかりになるし、身体虚弱な高齢者は、アランのいわゆる「魂は物質に抵抗するもの」という教えの、大岡昇平ふうの実践に鼓舞されるだろう。
 第三点は、体力低下と余命わずかという意識から絞った仕事への取りくみだ。昭和61年の簡易生命表によると、当時の男性の平均寿命は75.23歳(女性は80.93歳)だ。要するに、もういつ死んでもおかしくない年齢だったのだが、積年の課題にけりをつけるべく力を注いだ・・・・といっても仕事は二つだけではすまなかった。『富永太郎全集』は大岡昇平の生前には結局刊行できなかったし、『堺攘夷始末』は未定稿のまま絶筆となった。常に現在を生き続けた作家にふさわしい尻切れトンボである。
 第四点は、老いてますます盛ん、の「盛ん」なのは、大岡昇平の場合は知的好奇心だったことを示す。たとえば、数学は推理小説とならんで、大岡の終生変わらぬ「道楽」であった。大岡の論理癖は数学で鍛えたらしい。スタンダールは複素数を知っていた、スタンダールにとって現実と芸術の関係を実数と虚数の関係になぞらえていたのではなかったか、という指摘もある。こうした蘊蓄を傾けて、桑原武夫・生島遼一共訳『アンリ・ブリュラールの生涯』(岩波文庫。人文書院版全集も同じ)の誤訳を指摘したりもする(昭和57年1月30日)。先輩への礼をつくしながらも、「数学少年スタンダールの沽券に関わる重要な箇所」だし、スタンダール生誕200年を翌年に控えているから黙っていられない、と気張る。微に入り細にわたる考証は大岡昇平の面目躍如で、ちっとも年齢を感じさせない。

 『成城だより』は、要するに、一作家の生涯かわらぬ旺盛な知的好奇心、晩年の仕事に対する若々しい意志、そして自他に対する公平なまなざしを見事に証する記録である。

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