電子書籍
昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
著者 保阪 正康
菊池寛賞受賞の栄誉に輝く「保阪昭和史」の到達点! 肉声の持つ迫力! ーー歴史の決定的瞬間に居合わせた者、戦後を寡黙に生き抜いた者……。真珠湾攻撃時の日本大使館員から、A級戦犯の最期の声を聞いた宗教家まで、文献にはない迫力ある証言の数々。取材した相手の数のべ4000人、菊池寛賞受賞に輝く昭和史研究の第一人者が、次代へと語り継ぐ貴重な肉声を一冊に!<『一語一会』改題作品>
昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
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紙の本昭和史忘れ得ぬ証言者たち
2012/06/13 15:43
保阪昭和史の原点
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
これこそ「保阪昭和史」の原点であり、真髄である。プロローグで述べられている保阪の原点(三島由紀夫の自決と死なう団事件)にはじまった、昭和史の真実を後世に残すため聞き書きした延べ4,000人のなかから、珠玉の65人のインタビューをまとめたものである。65人のほとんどが、現在では亡くなっていて昭和も遠くなりつつあるのだと実感させられた。
体当たり取材の保阪もすごいが、証言者たちはさらにすごい。多くの証言者が自己を客体視し、保阪に助言を与えていたりするのである。例えば、犬飼道子の「感情と評価は別ですよ」とか、石井秋穂の「事実はひとつですが、解釈は多様です」のように、歴史を見る時、忘れてはならない言葉が語られている。
松本清張が、膨大な文献を収集して読み、大胆な推測を交えて『昭和史発掘』を書いたのに対し、保阪は、当事者の証言を集め、文献の穴を埋めながら『昭和史講座』を発刊している。清張の犯人探し的な歴史発掘は確かに面白いが、史実から遠く離れてしまうことも多いように感じる。私は、慎重な保阪のアプローチに共感する。今後の世代のためにも、証言集第2弾、第3弾を出してほしい。
さて、ひとつだけ内容に触れておくと、最近夏に、(学校の課題図書か?靖国問題と絡めているのか?)岩波文庫の『新版 きけわだつみのこえ』が、本屋に平積みになったりするが、はたして、この本が新版になった背景を知る人がどれだけいるだろうか。中村克郎とのインタビューを読んでほしい。そして、詳しく知りたくなった人は、『「きけわだつみのこえ」の戦後史』を読んでみてください。
最後に、1・2苦言を呈すると、現在(2005年7月)の帯に『「菊池寛賞受賞」(ここまで大文字ゴシック、ここから明朝で字が小さくなる)の栄誉に輝く、「保阪昭和史」の到達点!』とあるが、これではこの本が菊池寛賞を受賞したようで、誇大広告に近い。
もう一点は、著者がこの本でやたらと「僥倖」という言葉を乱発していることである。同じ表現を何度も使われると、言葉が力を失う。少し残念だ。
電子書籍昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
2023/12/15 17:44
思い思いの言葉に込められた重い想い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
主に聞き取りという手法で現代史に迫ってきた
著者による、談話取材対象者回顧の書の
電子書籍版です。
4000人もの取材対象者の中から
本書で取り上げた人物の中に、
軍人や政治家や官僚ばかりではなく、
要人の妻などの女性も含まれていることに、
時代を見つめる著者の平衡感覚を感じます。
電子書籍昭和の空白を読み解く 昭和史 忘れ得ぬ証言者たち Part2
2023/12/14 22:25
当事者の語りで昭和に思いを馳せる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の取材対象者についての思い出を綴る本の
続編の電子書籍版です。
本篇が収録するのは26人についての思い出。
政治家や軍人以外の声もおさめるという方針は、
前編から引き続いて貫かれております。
紙の本昭和の空白を読み解く
2022/02/09 00:02
当事者の語りで思いを馳せる昭和
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者による取材対象者の思い出本の
続編です。
本編は26人についての思い出を収録。
政治家や軍人以外の声もおさめるという方針は、
前編から引き続いてい貫かれていてマルです。
紙の本昭和史忘れ得ぬ証言者たち
2022/01/28 00:35
言葉は想いが込められているだけに重い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
主に聞き取りという手法で歴史を紡いできた
著者による、談話取材対象者回顧の書です。
取材対象となった4000人もの中から
本書で取り上げた人物の中に、
軍人や政治家や官僚ばかりではなく、
要人の妻などの女性も含まれていることに、
時代を見つめる著者の平衡感覚を感じます。