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眠り姫
時と場所を選ばず突如眠りに落ちてしまう睡眠障害、ナルコレプシー。少女のころからこの奇病に悩んでいた31歳のキャロルは、ある日発作を起こし、何日も続く昏睡に陥ってしまった。その間、彼女の娘のエレナが男友達とともに他殺死体で発見されるという事件が起こった。キャロルは詳しい事情を知らないはずなのに、催眠状態に誘導されると、驚くべきことを語りはじめた。「娘たちを殺したのは夫のロジャーである」と…。
眠り姫 上
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紙の本眠り姫 下
2003/06/15 22:44
緊迫感漂うタイムリミット・サスペンス
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投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
無実の男が死刑囚に! 執行間近、ヒロインのサイコセラピストは、はたして彼を救えるのか? 患者の守秘義務と人道的観点との板ばさみになってもだえ苦しむヒロイン! なにしろ無実の男は純愛に殉教しようという聖人であるので、彼の運命の行方にハラハラさせられる。面白い。
しかし、あえて物語の欠点を記すならば、途中で展開が読め、意外性が少ないこと、全てがズルく運びすぎ、作者の作為を感じてしまい作中世界にのめりこめないことだろうか。タイトルにもなった事件の鍵を握る女性を守りたいのはけっこうだが、事実から彼女の目をそらし続けることが本人のためかしら? 私はもう一人の被害者にして犠牲者の女性(けっして好ましい人格ではないけれども)の生き方の方が潔く天晴れと思った。そのため、あのクライマックスに感動できなかったのかもしれない。