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明治十手架(上) ――山田風太郎明治小説全集(13)
著者 山田風太郎 (著)
明治初頭、かつての人足寄場、石川島は大牢獄と化していた。その地獄絵図を目の当たりにした元八丁堀与力、原篤胤は美しいクリスチャン姉妹とともに、出獄人保護を行う仕事を始める。...
明治十手架(上) ――山田風太郎明治小説全集(13)
山田風太郎明治小説全集 13 明治十手架 上 (ちくま文庫)
商品説明
明治初頭、かつての人足寄場、石川島は大牢獄と化していた。その地獄絵図を目の当たりにした元八丁堀与力、原篤胤は美しいクリスチャン姉妹とともに、出獄人保護を行う仕事を始める。多くの囚人を更正させようと奮闘する彼らのまわりに集まる犯罪者たち。彼らの前に立ちふさがる冷酷非道な看守や巡査。それらはやがて一つに繋がり自由民権運動の闘士たちを巻き込む事件に発展してゆく。岸田銀行、小林清親、星亨、ドクトル・ヘボンらも登場し繰り広げられるロマンの決定版。
目次
- 警視庁草紙(上)(明治牡丹灯籠、暗黒淵の警視庁、人も獣も天地の虫、幻談大名小路、開化写真鬼図、残月剣士伝、幻燈煉瓦街、数寄屋橋門外の変、最後の牢奉行)/関連年表
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紙の本
虚実が錯綜する「風太郎ワールド」に酔う
2018/12/30 19:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さらさばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本初のキリスト教教誨師となった原胤明の生涯を、本人の談話風に小説化したもの。
風変わりなタイトルは、主人公の原胤明が江戸町奉行の八丁堀同心で、十手もちであったことによります。
その十手が、形を変えて十字架のようになる経緯に、当初はキリスト教に反発を覚えていた原が、洗礼を受けてクリスチャンになるまでの道のりが重なります。
明治維新後も人足寄せ場の見回り役をしていた原は、ある事件のために幼馴染の姉妹と出獄人保護に取り組むことになります。
江戸の町を知り尽くした元同心の存在が面白くない、明治新政府の役人との軋轢をものともせず、快男児・原の活躍が小気味よく描かれています。