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ヴァージニア・ウルフ短篇集
著者 ヴァージニア・ウルフ (著) , 西崎憲 (編訳)
『ダロウェイ夫人』等の長篇や評論で知られるウルフのもう一つの世界、短篇小説の魅力を集めた一冊。新婚夫婦の愛情の変化をウサギに託して描く「ラピンとラピノヴァ」、散文詩のよう...
ヴァージニア・ウルフ短篇集
ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫)
商品説明
『ダロウェイ夫人』等の長篇や評論で知られるウルフのもう一つの世界、短篇小説の魅力を集めた一冊。新婚夫婦の愛情の変化をウサギに託して描く「ラピンとラピノヴァ」、散文詩のようなスケッチ「青と緑」、行き交うものたちの意識の流れを描写した「キュー植物園」、都会の孤独を寓話風に描いた「ミス・Vの不思議な一件」など、繊細で緊密な作品世界17篇を新訳で紹介する。
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紙の本
緩慢な自殺のように
2002/06/30 08:48
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近短篇の書き方がわからない。長編は、その読み方をその作品そのものによって提示することが可能なのであるが、短篇には場所の論理が必要なのである。しかるにその場所の論理がいまの僕には見えない。いろいろな短篇を読み返しているのだが、かえってわからなくなってくるのはどういうことか。ウルフの短篇は非常に面白いが、しかし僕にはこれらの作品は根本的に破綻しているというか、ものすごくパーソナルな作品に見える。何故こういう作品を書くことが可能なのか。僕も思いきってパーソナルになって良いのか。ウルフは世界を敏感に感じすぎる。この気持ちは良くわかる。でもそれを書き続けることがどういう事態を招くのか、そのことをうっすらと知りながら彼女は書き続け、そして死ぬ。それは、いったいどういうわけなのだろう? 文学とは緩慢な自殺なのか。