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「青春は無限に明るく、また無限に暗い。」―岡本太郎にとって、青春とは何だったのか。パリでの旺盛な芸術活動、交遊、そしてロマンス…。母かの子・父一平との特異ではあるが、敬愛に満ちた生活。これらの体験が育んだ女性観。孤絶をおそれることなく、情熱を武器に疾走する、爆発前夜の岡本太郎の姿がここにある。
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「今日の芸術」岡本太郎著をやっと読み終わりました。
ただいま私の中に岡本太郎ブーム到来という感じです。
実はこの本、ちょっとショックなことに文庫版の再販を買えば500円前後らしいのに、廃刊と勘違いして、中古のしかも文庫版初版を入手。マニア的には価値がありかもですが倍の値段を出して買ってしまいました。でもまあそれを補えるほどの内容なので、良し。としましょう。
この本は1954年にはじめて出版され、その10年後1964年に新版、さらに9年後の1973年に文庫版が出ているのですが、文庫版の序文に岡本太郎氏自身が「この本は、十年、二十年と、ますます若返ってくるようです。」と書いているいう言葉通り、21世紀の今この本を読んでも本当にちっとも古い感じがしません。
本書の大きな流れの中で、芸術という言葉が、自分の生命から溢れ出てくるような本然のよろこびという意味で使われています。見るものを圧倒し世界観を根底からくつがえしその人の生活自体を変えるほどの力を持ったものとも言えば良いのでしょうか。
アバンギャルドとして常に孤独に問題と向き合い、突き抜けること。
生きることが苦しいということを認めることからはじまる、ある意味、青春であったり、新しくて認められない価値観であったり。
芸術の本でありながら人間としてのあり方を問いている本だと思いました。
岡本氏は爆発してるだけじゃなかったのですね。(あのテレビCMは幼き頃見たとき実はちょっと怖かった)
魅力的なキャラクターに間違いはないと思ってましたが、ナカナカ深い人柄でハマります。
本書の内容とはちょっとズレますが、下記の言葉は、デザインを考える上で重要なポイントかも。
・力学的に言って、また機能的に、もっとも合理的なものが形式を決定する
・流行の「創造」と「模倣」の二つの要素が時代を作っている
デザインは芸術かということに関しては諸説あるので、私としては今回は言及をさけますが、アバンギャルドとして一歩突き抜けるのではなく、突き抜けるけど、一歩引けるのがデザイナーとしてのスキルなのかなという気がしました。一歩引くのは、一歩前に出ないのと同じくらい難しい気がしますが。
本当に岡本太郎氏のように自由な精神を持って生きていきたいものです。
時間があったら他の岡本太郎本も読む所存です。
美術館にも記念館にも行きたいなあ...。
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岡本太郎の著書を読むのは「今日の芸術」に続き2冊目。
エッセイ集みたいな感じで一言でこの本を表現することは難しい。直接芸術の話はこの本には出てこないが、彼のものを見る目が全て芸術への探求心に繋がっているのは非常に感じました。
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金沢の21世紀美術館にて購入。青春回想の独り旅が1番よかった。驚いたのは太郎さんものすごい文才のあるんじゃないか??言い回しなどはフランスの影響もあるのかもしれないが、とても綺麗な感じを受けた。「青春は無限に明るく。また無限に暗い。それは私の芸術、生きがいを支え、はぐぐんでくれるのである。今までも、そして、これから先も。」
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今まで岡本太郎は「芸術は爆発だ!」が先行して感情的な人かと思っていたけど、そうではない。哲学や社会学、民俗学など幅広い学識があり、自分の芸術についても懊悩した人だ。本書は渡欧中の青春時代、父母の記憶、そして女と性のモラルについてのエッセー。
父母の章では特異ではあるが深い敬愛で結ばれた夫婦のあり方に感動。そして、恋愛や女性観についても大いに賛同。非常に現代的かつ人間的な魅力の深い人だった…という感想では表現しきれないので、是非岡本太郎を識るきっかけの一冊に読んでみて下さい。
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青山の岡本太郎記念館にてBUY。
完全にタイトル買いですね。
内容はというと、パリで暮らした青年時代や両親のこと、性のモラルになどについてのエッセイになっています。
でも、結局、岡本太郎が一貫して言っているのは「自由」についてだと思います。
芸術にしろ、人生にしろ、「自由」であることが喜びであり幸せだと言っているような気がします。
とはいえ、僕としては、岡本太郎の本の中では、ランクが低いというか、他の本のほうがガツンと来たので、いずれ、そちらも紹介いたします。
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変な人やと思ってたんやけど
がんばってがんばった結果
人は強くなるんだな
弱い人間には得られない境地に
私もいつかたどり着きたい
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繰り返し記述される感情や表現。
擦り切れない強さを感じると共に、そこに臨場感は感じられない。
難しいな。
やはり、此の人は絵で藝術を示した人なのだろう。
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結論から、やっぱり岡本太郎の本は面白いなと思いました。ただ「父母を憶う」の章が岡本敏子さんの本に書いてあった内容そのものだったや岡本太郎の青春だから凄い女性関係の書いてある本かと思いましたがそうでもなかったので★1つひきました。
全体として、「1.青春回想2.母を憶う3.女のモラル・性のモラル」の3章だけの本でしたが、岡本太郎の幼少期~戦時中の間での話が中心だった気がします。
異性の話~パリ、日本の話が印象的でした。
個人的に面白かった一節
・異性がただの憧れや羞恥感の対象であり、謎である限り、私は決して自由ではあり得ないし、人生や芸術などの真の姿を結局は知ることはできない。
・女性の魅力は、第一にポーズや身のこなしのよさ、鮮やかさにある。
・あらゆる古いこだわりを捨てて、できるだけ自由に、明朗に性経験をすべきだと思います。
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岡本太郎がいかに天才だったかが分かる。
もちろん彼にはたくさんのお金があったわけだけれど…
激動の時代を生き抜いて芸術家として成功したのは
ひとえに彼の力量
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傍から見れば、芸術家として恵まれた環境も、
岡本太郎本人にとって、いわゆる世間一般の人々との意識の違いを見せつけられる、圧倒的に孤独な部屋だった。
心に孤独と、その孤独を誰にも理解されない絶望を抱えながらも、陽気な笑顔を貼り付け、立ち回っていた、という一節が印象的。
岡本太郎展見に行くのがますます楽しみになる。
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パリ時代の生活、かの子と一平の思い出が詳しく記述されている。太郎が残した唯一の小説『青春の森』も収録。P83のパリ時代の太郎の写真、やけに幼くてかわいいな。
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岡本太郎の若い頃のエッセイ集
文章も書いてるとは知らなかったけど興味本位で買ってみた。
若い時に書いたからか、文章が潤ってるどころじゃなく
ドロッドロしてて濃い、もうありきたりな言葉では表せないほど。
リアル、というとカッコよく収まってしまうから何か違う……。
ひどく生々しい。
作品から感じるあの強烈なエネルギーと似たようなエネルギーを感じた。
まぁさすがにあれらの作品には及ばないかなー
思うに、岡本太郎のエネルギーを何かで表そうと思ったら
活字だけでは不十分なんだろう。
といっても実際に作品を見たことはほとんどないので是非見たい。
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もっと後の報に読んでもよかったかも。
岡本太郎さんの青春の日々。
男女のこと、性のこと。
恥ずかしがる日本人は、読むといいかも。勉強になる。
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芸術家・岡本太郎さんの自伝的エッセイ。晩年にテレビに出ていたころの彼しか知りえない人は、この本を読んで、彼の評価を改めると良いんですけどね。誤解を恐れない人です。