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海将(下)
著者 白石一郎 (著)
海を知り船を自在に操る小西行長は、豊臣秀吉の西国征服で重要な役割を果たす。だがその心のうちは、宇喜多家に仕えながら小西家の繁栄を願い、悩みに揺れていた。才智の男として歴史...
海将(下)
海将 下 (講談社文庫)
商品説明
海を知り船を自在に操る小西行長は、豊臣秀吉の西国征服で重要な役割を果たす。だがその心のうちは、宇喜多家に仕えながら小西家の繁栄を願い、悩みに揺れていた。才智の男として歴史に名を残した行長の表と裏を丹念に描いた感動の歴史大作。吉川英治文学賞に輝いた海洋歴史小説の第一人者の筆が冴える(講談社文庫)。
目次
- 第八章 梟雄死す
- 第九章 中国大返し
- 第十章 大坂城
- 第十一章 天下平定
- 第十二章 大名への道
- あとがき
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紙の本
人生の選択
2002/07/07 22:36
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投稿者:ばんばん - この投稿者のレビュー一覧を見る
羽柴秀吉、後の豊臣秀吉に早くから人生をかけた小西行長、その父隆佐のコンビは、秀吉の神がかり的な出世につられ、ぐんぐんと力を発揮していく。優れた主君の下で、力を認められ、思う存分力を発揮できるというのがいかに気持ちのいいことか。なにも、想像してみなくても、自分の仕事を振り返ってみても容易なことであろう。ただし、その大きな成功が現実なものになるにつれ、暗い影がさしはじめる。理想的主君だった秀吉の変化、戦争を終わらせるはずだった国内戦争の終結が外国にまでくりだそうとする果てしない戦争へ、キリシタンへの弾圧、次々とおそいかかる難題は少しずつ見え始め、その中で栄華の頂点である24万石の大大名への昇進を受ける。彼はその絶頂期に多くの難題を抱えるのだ。そしてこの本は、その選択をなさずに終わる。
歴史を振り返る我々は、この小説がそこで終わっても、その続きを史実ということで知ることが出来る。そのとき、上巻での宇喜多直家の言葉を、ゆっくりとかみしめる必要がありそうだ。