読割 50
電子書籍
ダライ・ラマに恋して
著者 たかのてるこ (著)
人生最悪の大失恋に絶望するさなか、 “世界一ラブ&ピースなお坊さま”の笑顔に出会って一念発起。「この笑顔に直接会って、未来を明るく変えたい!」。心に暗雲を抱えながらも、人...
ダライ・ラマに恋して
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ダライ・ラマに恋して (幻冬舎文庫)
商品説明
人生最悪の大失恋に絶望するさなか、 “世界一ラブ&ピースなお坊さま”の笑顔に出会って一念発起。「この笑顔に直接会って、未来を明るく変えたい!」。心に暗雲を抱えながらも、人生を賭けた、てるこの無謀な大冒険が始まった! 生のダライ・ラマに出会うまでの長い道のり一部始終、感動の私的ノンフィクション。旅人OL、再びインドへ!!
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紙の本
もっと周囲に居る人のことを考えよう。
2008/10/05 20:00
11人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダライ・ラマに恋して たかのてるこ 幻冬舎文庫
いいことがたくさん書いてある良書です。絶望する日本人の救いの書になりえます。巻頭にあるたくさんの写真を見ていると、中国チベット自治区には、家庭内暴力とか、ひきこもりとかはなさそうです。
作品「ミャンマー」乃南アサ著と同様に、日本人が空気のように感じている「自由」について考えさせられます。民族単位で好きか嫌いかの抗争が絶えない。チベット人は中国人が嫌いだし、中国人と韓国人は日本人が嫌いです。外国に住む人の暮らしの中に飛び込んで、周囲の人たちに溶け込んでいく作者の記述からは、地元の生活ぶりがよく伝わってきます。ことに信仰についての記述が、同著者の他の本でも詳しくて、意味が深い。人間として生まれたこと、それが「幸福」。チベット仏教の教えです。命は繰り返す。死んでも再び違う人間となって生まれ変わる。わたしは人間に生まれ変わりたいとは思いません。ストレスに満ちた日本人の生活からそれを望みません。チベット人は、信仰によってストレスが少なくて、心が満たされているのでしょう。
ひとつの発音で複数の意味をもつ「ジュレー」という言葉が紹介されています。おはよう、こんにちわ、こんばんわ以外にもさまざまな喜怒哀楽の場面で「ジュレー」と互いに声をかけあいながら励ましあっています。
書中で、日本人の感覚ということで、作者の例が紹介されています。コンビニと結婚して、テレビが家族、そこにわたしが付け加えると、パソコンが友だちで、携帯電話が心のよりどころとなります。
前世の自分を記憶している少女デルダンのお話はドラマのようでした。247ページにある前世の記憶が少しずつうすらいでいく様子は、ちょっと質が違うのですが、東野圭吾著「秘密」に登場する交通事故死した妻と娘のようでした。
「カルマ」という言葉にはいろいろと考えさせられました。カルマ=因果関係です。原因と結果です。あのときあのことがあったからこうなった。わたしは、自分の人生を振り返って、なぜ、あのとき、自分はあの場所にいたのだろうかということを、いくつかの場面を思い出しながら思索にふけりました。宿命と運命の違いに関する記述もあり、久しぶりに生きていることについて深く考えました。くわえて、平衡感覚(バランス)についても考えました。陰と陽、プラスとマイナス、晴れる日もあれば雨の日もある、勝つこともあれば負けることもあるのが「勝負事」、儲かるときもあれば損をすることもあるのが「商売」、すべてには二面性があって、どの位置で妥協するかが判断するということです。
日本では、宗教を熱心に信仰していると、変人に思われてしまう。ところが外国では、信仰がない人は野蛮人と思われる。どちらが人間として崇高なのか。お金もうけのことばかりを考えていれば幸せなのか。100戦100勝をめざすのが日本人。日本人の性質に対する外国人の評価が高くない理由がそこにあります。生きとし生けるもののすべての幸せを祈るのがチベット人、自分と自分の親族の幸せだけを祈るのが日本人と記されています。案外、江戸時代の鎖国は、現代にある日本人の心にも今だ続いているのではないかと感じました。島国であるが故(ゆえ)なのでしょう。日本人は地球上に日本人しかいないと思っているのでしょう。
紙の本
ダライ・ラマに出会う旅路
2008/12/19 17:57
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イム十一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者がチベット仏教の師ダライ・ラマ14世と邂逅するまでの道のりを綴ったチベット旅行記です。
著者のチベットでの様々な体験や現地の人々との会話がテンポよくユーモラスに書かれていて面白く、また著者がチベット仏教と出会いその思想を学び考えていくことで変化していく「生死」や「因縁」に対する心情は、非常に興味深く読めました。また巻頭のカラー写真や所々に入っている写真もチベットの人々の生活や雰囲気が伝わってくるいいアクセントになっていたように感じました。
ダライ・ラマやチベット仏教に全く興味・関心のない人でも大変面白く読めるのではないかと思います。
著者のチベットでの体験を通して仏教思想の奥深さも解りやすく味わえる、そんな一冊ではないかと思います。