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凍りついた香り
著者 小川洋子 (著)
今でも彼の指先が、耳の後ろの小さな窪みに触れた瞬間を覚えている。まずいつもの手つきでびんの蓋を開けた。それから一滴の香水で人差し指を濡らし、もう片方の手で髪をかき上げ、私...
凍りついた香り
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凍りついた香り (幻冬舎文庫)
商品説明
今でも彼の指先が、耳の後ろの小さな窪みに触れた瞬間を覚えている。まずいつもの手つきでびんの蓋を開けた。それから一滴の香水で人差し指を濡らし、もう片方の手で髪をかき上げ、私の身体で一番温かい場所に触れた――。孔雀の羽根、記憶の泉、調香師、数学の問題……いくつかのキーワードから死者をたずねる謎解きが始まる。
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紙の本
異空間へ
2017/08/13 23:34
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投稿者:りんご - この投稿者のレビュー一覧を見る
喪失感。静けさ。情熱。
心の奥底を、ちくちくと刺激する。
存在。ってなんだろう。
記憶。って。
胸がぎゅっとなる、そんな一冊。