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普及版 世界文学全集 第2期
著者 清水義範 (著)
東北弁のマルガレーテ、名古屋弁のメフィストフェレス、大阪弁の魔女が口角泡を飛ばす「ファウスト」。有名文士にケンカ議論をふっかける文壇の風雲児・樽谷安。ペンと恋と名誉と栄華...
普及版 世界文学全集 第2期
普及版 世界文学全集 第2期
普及版世界文学全集第Ⅱ期 (集英社文庫)
商品説明
東北弁のマルガレーテ、名古屋弁のメフィストフェレス、大阪弁の魔女が口角泡を飛ばす「ファウスト」。有名文士にケンカ議論をふっかける文壇の風雲児・樽谷安。ペンと恋と名誉と栄華を求める青年の物語「三銃士」。地方名士の開業医夫人・Bさんの自殺未遂事件を巡るスキャンダルの真相「ボヴァリー夫人」他。文学なんか怖くない。おもしろくっても大丈夫! 二十世紀最大、最高の文学全集。
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紙の本
これぞパスティーシュの名人のなせる業!
2001/02/25 20:12
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投稿者:ポンさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
パスティーシュの大家である清水義範が、19世紀と20世紀の世界文学を容赦なくパロディー化した清水版文学全集。例えば、『ファウスト』。メフィストフェレスは、なんと名古屋弁で、ファウストを誘惑してしまうのだ。不思議なことに違和感がまったくない。翻訳は必ずしも標準語でやることもないのではないか、と巷に氾濫する真面目な翻訳の外国文学を横目に見ながら、切に思う。
他に、『三銃士』や『白鯨』、『罪と罰』、『ボヴァリー夫人』『変身』、『異邦人』などのパロディーが収録されている。清水義範曰く、「原典を読んでいない人にもとりあえず面白く、読んでいる人にはそれなりに面白く書いたつもりである。」私も、いくつかの作品の原典を読んだことはない読者の一人であったが、十分楽しいパロディー集だった。また、文学の楽しみ方としては反則かもしれないけれど、清水のパロディーを読んでから、原典に立ち返るというのもやってみる価値がある。それはそれで、また一味違った面白さがあるのではないだろうか。