- カテゴリ:中学生 高校生 一般
- 販売開始日: 2014/04/11
- 出版社: 集英社
- レーベル: 集英社スーパーダッシュ文庫
- ISBN:978-4-08-630186-2
電子書籍
ナッツ・クラッカー ―リンゴの誘惑 The toxic apple―
著者 狩野鏡 (著)
【SD名作セレクション(テキスト版)】世界の食料は石油から作られ、食料問題が解決したごく近い未来。下町に二人きりで暮らす兄弟がいた。兄の大樹は弟の密に頭が上がらず、いつも...
ナッツ・クラッカー ―リンゴの誘惑 The toxic apple―
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ナッツ・クラッカー リンゴの誘惑The toxic apple (集英社スーパーダッシュ文庫)
商品説明
【SD名作セレクション(テキスト版)】世界の食料は石油から作られ、食料問題が解決したごく近い未来。下町に二人きりで暮らす兄弟がいた。兄の大樹は弟の密に頭が上がらず、いつもからかわれている。だが一方で、石油食品と天然食品を見分けられる能力を有し、石油食品アレルギーの密を守る砦でもあった。そこへ大樹の能力をすり抜けた毒リンゴが現れ、密かが食べてしまう。その毒リンゴこそ、過去からの招待状だったのだ――。※この商品にはイラストが収録されていません。
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紙の本
ライトなふりしたミステリー。含んでる毒と重さは甘い毒リンゴ並。
2004/06/07 01:19
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投稿者:アイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一言でいうと“ライトなふりしたミステリー”ライトノベルと思って読むとアテが外れるのでライト調のミステリーと思ってください。含んでる毒と重さは甘い毒リンゴ並。赤色1号とサッカリン、みたいな。
toxic apple…「ヤバげなリンゴ」が招いた殺人事件にオトコマエな橘兄弟と賑やかすぎる社長令嬢が挑むというストーリー。でも、本当はそんな単純な話でもないんです。始まりは他人事だったのにいつしか主人公たちは事件の奥深くに巻き込まれてしまいます。これってただの偶然? 災難? 一見強引な結末ですが、最後まで読むとそれなりに納得。でもナッツ(作品中で謎っていう意味)は残る。なんだかそれがはがゆくってまた最初に戻ってしまう。複雑でちょっと小難しい系だけど、読ませてくれます。
2回目読むときは筋を追わなくてもいいので、兄弟の微妙な空気とか会話とかに注目(笑)しながら読むと楽しいですよ〜。
鋭い舌と強靱な体そして天然ボケわんこの兄・大樹と、かわいいくせに兄貴虐めとコスプレが趣味(?)の弟・密。アブナイ弾けっぷりのお嬢様・なつめ。プラス、娘に甘い(を通り越してる)なつめのお父さんや超くすぐったがりの捜査官。みんな変な癖や趣味があってちょっとアブノーマル(笑)。でも、橘兄弟もなつめも、 犯人さえも重いものを抱えていて、歪み方が今の私たちにリアル。
大樹の「守る」っていう意味と密の「義務になりたくない」っていう言葉のすれ違いがちょっと切ないです。二人とも大事なものはたった一つなのに。この本の登場人物はみんな不器用で一途なんだよね。兄弟愛あり、片思い(?)あり、黒い思惑もあり、殺人ありの話です。
表紙でかつがれ本文で騙されイラストさんのあとがきで最後のダメ押しをくらってください。作者さんはこの本が初出版のようですがシロウトっぽさも愛想もありません(笑)今後ちょっと楽しみな人です。