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エンダーズ・シャドウ(上)
著者 オースン・スコット・カード (著) , 田中一江 (訳)
孤児のビーンはロッテルダムのストリート・キッドの集団のなかで、たちまち頭角をあらわしていく。やがて、ビーンは、国際艦隊児童訓練プログラムの徴兵係により、バトル・スクールに...
エンダーズ・シャドウ(上)
エンダーズ・シャドウ 下 (ハヤカワ文庫 SF)
商品説明
孤児のビーンはロッテルダムのストリート・キッドの集団のなかで、たちまち頭角をあらわしていく。やがて、ビーンは、国際艦隊児童訓練プログラムの徴兵係により、バトル・スクールにスカウトされるが……エンダーの部下ビーンの視点で描くエンダーのもうひとつの戦いとは? 『エンダーのゲーム』姉妹篇。
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紙の本
まるで劇の舞台裏を覗くかのような面白さがある
2001/06/25 19:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こじましゅういち - この投稿者のレビュー一覧を見る
異星生物バガーが幾度も地球に侵攻をしかけてくる、そんな時代。ロッテルダムの街はストリートキッドたちが徘徊する地獄の底のような場所だった。しかし、そこを持ち前の才覚でたくましく生き抜いていく小さな少年がいた。彼の名はビーン。彼の優秀な知能は、やがて国際艦隊児童訓練プログラムの徴兵係の目にとまり、ビーンはバトル・スクールの一員となる。そこで彼が見たのは、自分より優秀な指揮官としての才能を見せる少年、エンダーだった…。
エンダーの部下として戦ったビーンの目を通して語られる、『エンダーのゲーム』の外伝。物語の舞台こそ同じだけれど、ビーンの視界を通して世界を見るのは、まるで劇の舞台裏を覗くかのような面白さがある。言うまでもないことだけれど、『エンダーのゲーム』を読んだ人ならば必読でしょう。
しかし、ただの舞台裏モノには留まっていない。この話では、ビーンそのものがエンダーに負けず劣らずの魅力的なキャラクターなのだ。常人を凌ぐ優秀な頭脳と、小さな身体でスラムで生き抜いてきた逞しさ。そんなビーンが、様々な難局を才覚で切り抜けていくのを見るのはそれだけでも楽しい。しかも彼は鋭い。エンダーはゲームの中を駆け抜けてきたが、ビーンはゲームの裏の真実を見極める。そんな彼が主人公だからこそ、この物語はただの裏話以上に面白いのだ。
エンダーシリーズの中でも、娯楽性は一番。他のシリーズと直接のつながりはないので、『エンダーのゲーム』さえ読んでいれば、順番を気にすることなく読めるのもポイント高いですね。
紙の本
お見事!
2002/04/20 12:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
一気読み。何なんでしょうね、この下巻はほぼエンダーのゲームと同じエピソードで展開も大体分かっているのに、それでも読み始めると止まらないこの面白さの秘訣は。やっぱり元ネタがそれだけ良かったということだろうなぁ。
といってもやはりビーンが主役になっていることでまた違った魅力がありますね。どちらも天才タイプだけれど、ビーンの方がエンダーよりもドライな印象。特にアシルに対する冷静沈着な事前工作などは憎いほど。ラストもゲームに隠された意味に気づかない状態で壊れかけていたエンダーに対して、その真相を知りながらゲームに参加していたビーン。さすがストリート・キッズとして生き抜いてきた経験は伊達じゃない。
といったこともあってか、こっちを読んでると神童的な印象が強かったエンダーが、やけに人間臭く思えてきますね。人格者だけれどこの本だけをみればインパクトはビーンの方が強かった。まぁ、それ以上に同じ内容の物語に別のエッセンスを加えて破綻なくまとめた作者の筆力に脱帽です。