読割 50
電子書籍
【期間限定価格】どうにかなる日々(1)
著者 志村貴子 (著)
ちょっとHで切なくアブナイ、僕たちのLOVE・LOVE・LOVE。大人気オムニバス。「無毛信仰」「ハッピーなエンド」「先生のくせに」他
【期間限定価格】どうにかなる日々(1)
どうにかなる日々(1)
どうにかなる日々 (F×COMICS)
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紙の本
えっちだけれどなごみます。
2003/12/04 14:32
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:水品杏子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「マンガ・エロティクス・エフ」に連載された連作「どうにかなる日々」と、いわゆるボーイズラブの短編が収録されている、読みごたえ抜群の作品集である。いずれもちょっとHな雰囲気なのだけれど、ただの「エロ漫画」、ただの「ボーイズラブ」とは訳がちがう志村貴子である。
志村貴子と言えば、「敷居の住人」でブレイクして、いまやいくつかの漫画誌の看板作家だ。2003年11月号の「ユリイカ」の漫画家特集で、砂氏が「敷居の住人」の評論をしているので興味のある人は御覧になるといいと思う。
この作品集「どうにかなる日々」は一皮むけた志村貴子を堪能できる。そう、彼女が短編の名手だったとは。この常に停滞しているような独特の空気感は、実はとても饒舌だ。コマわりはスタンダードで、漫画の技法も古典的と言えそうなのにも関わらず。たとえば人物の気持を表情で語らせるのが上手い。ぎりぎりまで省略した絵は描かれていないことを想像させる絵だと思う。いくつか、際どいシーンもあるものの、この絵柄で描かれると、不思議なことにすべて和やかなシーンに見えてしまう。
この作品集の中でおすすめするのは、「ハッピーなエンド」だ。主人公は「ホモのひと」祐介&「ホモじゃないひと」恵介。仲の良い高校生の双子である。男の恋人ができた祐介に嫌悪感をモロ出しだった祐介が、ゆっくりと理解を示しはじめる、という話。短い会話、短いモノローグ、あとは無言のコマで展開する。ハッキリ言ってクライマックスがない(これが志村貴子の目指している所なのだろうとも思う)ので、一見淡々としているように見えるが、恵介の微妙な感情の動きが心にしみる。ラストで、恵介は、恋人と好き合うことの普遍的な嬉しさを恵介にわかってもらえたら…と遠慮気味に告白する。恵介は答える。
「わかってるよ ちゃんと」
心の中で付け加える。
「わかんねぇけど わかるよ わかりたい」
最後の、「わかりたい」には震えた。やられたな、という感じ。こういう感動の前ではエロという体裁、ボーイズラブというカテゴリが意味を失う。志村貴子の真骨頂ここにあり! と叫びたくなる。
さて。最後にひとつだけ不平を付け加えると、この本、表紙が良くない。「君が好き。ちょっとHで切なくアブナイ、僕たちのLOVE・LOVE・LOVE」という帯は可愛くていいのだが、この帯で、表紙の際どさを隠す、なんていうやり方は、志村貴子の作品の雰囲気にまったく合っていない。ちなみに表紙のイラストも内容とは無関係である。
※ 余談だが、「マンガ・エロティクス・エフ」は、作家性を重視するタイプの雑誌だ(たとえば「コミックビーム」や「フィールヤング」と言った漫画誌に近いような気がする)。現在は、よしながふみ(←激オススメ)/小田扉/中村明日美子、といった作家が連載中、たまに読み切りで、文学的な作品やガロ系の作家が登場したりして楽しい。
「どうにかなる日々」は現在も連載中で、vol.24に掲載された単行本未収録の作品が素晴らしい。「どうにかなる日々」の二巻が今から待ちどうしい。
電子書籍
まだ話の方は
2017/02/11 11:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
この頃はまだ話の方が練りきれてない感じがしました。
おもしろいものもあるにはあるんですが。
絵は今と変わらず可愛いです。
紙の本
出版社からのオススメ
2003/02/05 03:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:太田出版 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『敷居の住人』(エンターブレイン刊)の志村貴子が放つ、ちょっとHで切なくアブナイ、僕たちのLOVE・LOVE・LOVE。表題作(scene1〜4)の他、「無毛信仰」「ハッピーなエンド」「先生のくせに」計7篇収録。