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著者の意図は…?
2013/09/20 13:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:虎男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
理(ことわり)ーーー世の中の理 、人としての理
栄枯盛衰を、伝えたかったのかな?
「生き方を、変えられぬ者は、生きのこれぬ」
世の中は、常に変わって行き、人は変われない
それは、生まれや、しがらみや、思考などが、
変わることを、拒む ましてや 生真面目で、素朴な人には、変われない…
信長でさえ、変われないように、世の中を変えようとしても、理によって変えられない、変わらない 光秀も、変わらない、変えられない
生き残るのは、魑魅魍魎か??
でも、変わらない、変わらない
人は、ごく自然に消滅する 何もなかったように
そして 敗者は、歴史の中で沈黙するのみ
仏教の「無」で「空」で「無常」の、理なのか?
何も持たない、しがらみもない 二人(愚息と新九郎) が 一番 幸せなのかもしれない
やはり、 歴史小説とは違い 考えながら読み、読み終わり後も 考えています。 少し時が足ってから
また再度読んでみたいです
時が過ぎて 変わらない、変われない自分が、
世の中が変化した時に、どう読み解(説)くのか?
どう感じるのか? を…
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投稿者:ねじまき鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
垣根涼介の作品は(全て読んでいるつもりだが)、人としての器が大きく、しっかりと深く深く根をはった登場人物に憧れ、自分もそうありたいと思う本である。 どうすれば、何がそうさせるのか、この年になっても分からない自分が情けなくなる。
最近、芸風が変わりつつあったが、今作品はその嫌みが薄く、楽しく読了でした。
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今まで私の中にあった光秀のイメージがガンラガラガラッと崩れ果てた。
雅で頭脳明晰でありながら陰鬱で人心掌握に欠ける、ちょっと残念な武将、というイメージだったのだけど、なにがなにが!こんなにも人間味にあふれ可愛げのある、愛すべき男だったとは!
愚息や新九郎のような魅力的な漢たちにここまで惚れこまれるんだから、その魅力たるや!
この秋は光秀ファンが世にあふれること請け合い!
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タイトルが光秀でありながら、光秀は脇役であり、なおかつ光秀が何故、本能寺の変を起こしたかという点や、その人物像は結構、使い古された感のあるネタであり、残念ながら作者独自の解釈という新鮮味はない。たぶん、作者としては初めての時代ものへの挑戦であり、確率論という、この時代には数学的には成立してなかったであろう数学を戦国時代に持ち込んでの、この結末は期待が大きかっただけ、少々、肩すかし感が残る。本作品は、やはり光秀は脇役であり、主役は確率論を語る坊主と笹竹にて新しい剣法により理を求める求道者的な武芸者の二人であり、最後に死ぬと分かっていても平然と切り込みを行おうとするあたり、実に作者らしいキャラ造形である。それにしても、この作品はそれほどでもないが、やはり最近の作品は説教臭が鼻につく。ギャングスターの様なそこはかとなく考えさせる作品の方が心地よいのだが。
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垣根作品特有のバイオレンス臭は落ち着いたものの、説教じみているのは相変わらず。けれど、表現に垣間見られるその圧倒的な取材には息を呑む。どれくらいの月日を掛けて書いたのかな。足を運んで調べて調べて感じて。垣根さんの一言一句に男の生き様を見るようでした。
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歴史は勝者によってつくられる。
信長や秀吉という下剋上の梟雄の中にあって、謀反人として貶められた光秀だが、本当は最も優秀で誠実な「もののふ」だったのではないか。光秀の定理は戦国の不条理との狭間でジレンマに陥る。それでもそれを貫き通す、やっぱり光秀こそが「もののふ」だ。
『ヒートアイランド』の著者の野心作!
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食い詰めた兵法者"新九郎"、辻賭博を生業とする謎の坊主"愚息"、落ちぶれた時代の"明智光秀"の3人が京でふとした事で出会って光秀が信長に取り立てられて瞬く間に軍団随一の武将になる姿を描く。新九郎と愚息の出会いから腐れ縁で光秀を影で見守り、最後、本能寺後死する背景を感じ取る。
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久々の垣根さんの新作が時代物とは!
もともと詳しくはないけれど、私の中にあった“明智光秀”像がすっかり変わりました。
新九郎と愚息というキャラクターがまたすごくいい!!
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新たな明智光秀像を描いたと思います。確率論の話も面白かった。
最後はダーウィンの「変化出来るものが生き残る」という言葉を思い出しました。
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歴史小説だけど歴史以外にも処世術だったりそういったことを教えてくれる一冊。光秀の本能寺の一件はむしろこの本にあることが理由なのかもと。全てのことには理があるというように。それにしても四つのお椀を100にした時のすっきりとした感じ…戦国の世は自分には生き抜けないなと笑
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垣根涼介の初めての時代物の作品。いつものハードボイルドさは無いが、3人の人間関係がとても良い方向に動いていた。あそこで、賭け事の話と重なる所が名場面だと言える。なかなか面白かった٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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垣根涼介さん初めての時代モノでした。光秀の苦悩など面白かったですが、実在の人物であったゆえに、これに縛られてしまったような。
個人的に勝手に期待していた、鳥肌が立つようなハードボイルドな展開には至らず、やや物足りない感がありました。
次回はフィクションの時代モノを期待しています。
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明智十兵衛光秀。 町侍で剣に秀でた新九郎と、世知、理に長けた坊主の愚息。 没落した名家を立て直そうと、戦国時代を生きる光秀。そして新九郎、愚息という君主を持たない自由に生きる二人と出会う。 そして信長につかえその後の歴史はご存じの通り。 光秀がなぜ信長を討つことになったのか。 何より光秀の人物像が、真面目で謙虚で努力も怠らない武士として描かれ、 家来とその家族を思う気持ち、友への心など私個人の中の裏切り者のイメージと180度違う。 歴史としてはあり得ないかも?でも、小説としては「あり」です^^!
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垣根涼介さんの戦国もの!? ってまずはびっくり。
で、読んでみたら面白かった。
久しぶりにひと晩で読了って本やったよ。
■ ■ ■ ■ ■
愚息さん&新九郎さん
ハードボイルドの書き手である作者さんに
このふたりの持つ味は合ってたって思うなぁ。
かっちょいいコンビ。
■ ■ ■ ■ ■
熙子さん
垣根作品にでてくる主要女性って似てる率高くね?
嫌いなキャラじゃなく、むしろ好きやけど
なにかしら反感も同時に抱いてしまうのよ。うむむ。
■ ■ ■ ■ ■
細川藤孝さん
悪人ではなく、悪党 かぁ。
面白いキャラで、ホンモノの藤孝さんに興味でてきたりする。
■ ■ ■ ■ ■
主人公・光秀さん
生真面目な印象のある光秀さんと、『数』って合う!
もしか、これがマリアージュってやつ?
戦国史に残る最大のミステリ=本能寺の変 を具体的に書くことのない光秀さんのお話。
切り口としてはすんごい新しいかも。
かも知れんけど、
どうしても『肩すかし』感は抱いちゃうよね。(笑。
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斎藤道三側についた明智は離散。
愚息となのる坊主と剣の達人、新九朗。二人の助けで必秀は信長の家臣に
初陣の山の城を落とす戦略では愚息に相談。
結果を出し、秀吉よりも重宝される。
二人を信長に紹介。二人は信長の誘いを断る。
光秀だけが、出自がよかった。
光秀だけが、信長に意見した。
光秀が信長を倒した後、細川藤考に援軍を頼むが断られる。
光秀は側室をおかず。妻に先立たれた後に本能寺の変。
年老いた愚息と新九朗の前に藤考が現れる。
秀吉の韓国攻を嘆く。光秀が生きていれば、秀吉の天下はない。
その原因は藤考。斬り殺そうとするが、藤考が会釈。踏みとどまる。