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電子書籍
イリヤの空、UFOの夏 その1
著者 著者:秋山 瑞人 , イラスト:駒都 えーじ
「6月24日は全世界的にUFOの日」 新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され...
イリヤの空、UFOの夏 その1
イリヤの空、UFOの夏 その1 (電撃文庫)
商品説明
「6月24日は全世界的にUFOの日」 新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され、その最後の夜、浅羽はせめてもの想い出に学校のプールに忍び込んだ。驚いたことにプールには先客がいて、手に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った……。
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紙の本
なんだか懐かしくて切ないボーイ・ミーツ・ガールストーリー
2003/07/19 18:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:katsuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学2年の夏休み最後の日の午後8時を5分ほど過ぎていた。浅羽直之は一人、学校のプールにしのび込み泳いでやろうと決意し、スイングドアを開けて夜のプールサイドに出た。そこには先客がいた…。この話は現代よりも進んだ未来のような世界で存在する面白くて切ないボーイ・ミーツ・ガールストーリーである。
感想としてはとても楽しい。挿絵がないのに頭の中ではその光景が鮮明に浮かんできてしまう。読んで損なし、今後のイリヤに期待がかかる。
紙の本
どんな世界でも中学生は中学生!
2002/07/20 17:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AKI - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰の心理描写も入れていないのにそのキャラの今考えていることが分かってしまう…それによってそれぞれの人間関係が読者自身の中で構築されていく感じです。ストーリー上の重要なところは何一つきちんとは明かされていない…なのにこの世界での裏と表で何が起きているのかが、朧気に分かってしまう。そんな美麗な文体の本です。
それは私たちの現代とは少しずれた現代の世界の中で、主人公は今の世界がどんな状況に有るのか分かっていないながらも楽しい中学生活を送っている。しかしそんな彼の感じている気持ちは誰もが一度は味わって来たで有ろう気持ちと一緒…というところに、より引き込まれて行く作品です。
紙の本
UFO少女
2002/07/06 12:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
風景描写と人物描写のうまさ、がなにもかいていないキャラクターの性格を表現している、リズミカルに読み抜ける。
本編のなかでは隠している用にかかれているヒロイン、伊里野の正体もタイトルを見れば一目瞭然で、うまいタイトルをつけたと感心させられる。
もちろん内容の良さも相まっているこそのタイトルであり、著者の文章の達筆さに感心させられる。
大人から子供まで幅広く読めるところが一番の利点だろうか。
紙の本
正攻法
2002/01/11 12:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しい転校生との出会いから始まるミステリアスな日々。そんな恥ずかしい話が、実に現代的でビビッドに描かれる。この作者は相当な力量の持ち主なんでしょう。世界観の設定と、それを次第に読者に明かしていく構成、人物描写の冴えとこちらの琴線にいちいち引っかかってくる文章の巧さ。
紙の本
コレが正しい学生生活?
2001/10/05 17:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:maxwell - この投稿者のレビュー一覧を見る
突然やってきた転校生はちょっとミステリアスな美少女でした。
出だしはありがちです。ものすごく。だけど、なによりもキャラクター達がはじめっから縦横無尽に走り回るその舞台は、飽きることがありません。ごくふつうの情景を、なにかおもしろく描くという著者特有の文体が、中学校という誰もが経た情景を懐かしく、おかしく思い出させてくれて、これはこれでおもしろいです。
多少、舞台設定のせいかミリタリー系が多いですが、幅広い世代に楽しめるものだと思います。
紙の本
僕らの夢見た青春
2005/06/04 04:06
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:suguzr - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生はその有り余る現実離れした想像力を持て余す。想像だけは限りなく膨らむけれど、結局のところ何もできやしないのだ。
大体、部活動にしても一年間で人材の三分の一は入れ替わってしまうわけだし、中学生の一年はあまりにも速い。何も出来ぬまま瞬く間に三年間は過ぎ、さらに年月を経て、想像を現実に変える力(経済力、技術)を手にしたときには、いつの間にかもう馬鹿な事のできない大人になってしまっている。
中学生は計画はできる。ただしそれを実行する力も金も知識もない。しかし<水前寺>はそれらを実行する力を持っている。”十五歳にして175センチの長身で、全国模試の偏差値は81で、100メートルを十一秒で走り、顔だってまずくはない”こんな中学生はいないと仰る方もいるだろう。しかし、何もかもがハイスペックのこの男こそ、私達が中学生の頃に夢見た仲間の姿なのだ。そして、<水前寺>に、米軍を電話一本で動かすような、大人の力を付加した<榎本>こそ私達が夢見た大人の姿。注意して欲しいのは、夢見た「仲間」、「大人」の姿であり、決して「自分」のことではないということだ。
彼らはその力ゆえ主人公にはなれない。彼らは夢見られる対象であり、夢の中の友人である。主人公は、彼らに振り回される、何の力も持たない平凡な普通の中学生、<浅羽>だ。彼は、何の力も持たないゆえに、選ばれた。<榎本>に、著者に、読者に。
夢は、起きている時には見る事ができない。
書評サイト「積書生活」
紙の本
せつない系学園物語?
2002/04/06 15:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:縞子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台はちょっとおかしな現実。現代日本のはずなんだけど、ちょっとずれた現実だ。
ちょっと気弱で間抜けだが、本当は芯の強い中学生・浅羽直之。彼のもとに突如奇妙な美少女・伊里野可奈が現れる。彼女は人間関係をかたくなに拒絶するが浅羽にだけは心を開く。この二人の出会いはまさに青春真っ盛り、さすが学園コメディータッチだ、と思わせる演出がニクイ。少女と少年の心の交流をあの独特な秋山文体で描いていく。
1巻が終わっても肝心なことはまだ何も明らかになっていない。少女の正体や、目的。あるいはこの物語自体のテーマ。今はただ、もの悲しさだけが伝わってくる。
紙の本
楽しめる一冊
2001/12/10 23:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さとる - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫の地球儀などでお馴染みの著者の最新作。
戦争が身近な、パラレルな現代日本が舞台。新聞部員の浅羽直之が、UFO目当てでの張りこみの最終日深夜学校のプールに忍び込むと、そこには先客がいた。イリヤと名乗る奇妙な少女との出会いから物語が始まる。
戦争が身近で、月イチで防空訓練が行われたりという設定だが、それでもそこにいる少年少女は等身大の存在。だから、こういった世界設定が好きという人でなくとも、楽しんで読めるのではないだろうか。
バックになにかスケールの大きな設定があるようだが、ボーイ・ミーツ・ガールと銘打ってあるだけに、主人公たち二人に焦点が合わせられている。それがかえって作品を上手くまとめているように思える。短編の形式で進められていくあたりも、コンパクトに気軽に楽しめて良いと思う。今後の展開が素直に楽しみだと思える。