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緑陰 たったひとりのあなたへ
お願いだから……このまま突き放さないで。先生の……ぬくもりをください……っ偶然発見した幻の名作「幻影」に強い印象を受けた美術館の学芸員・佐保雅和は、顧問の榊原秀一郎の助け...
緑陰 たったひとりのあなたへ
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緑陰 たったひとりのあなたへ (二見シャレード文庫)
商品説明
お願いだから……このまま突き放さないで。先生の……ぬくもりをください……っ
偶然発見した幻の名作「幻影」に強い印象を受けた美術館の学芸員・佐保雅和は、顧問の榊原秀一郎の助けを得て、作品全点の収集に乗り出す。しかしそれは佐保が自ら封じた、とある記憶を呼び覚ます鍵だった。不安に陥る佐保を時に助け、時に導きながら見守り続ける榊原……。そんな榊原に一時のぬくもりを求めた佐保だったが、やがて二人の関係にも変化が――。運命的な出会いと別れが織りなす、薫り高いミステリアス・ロマン。
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一風変わった作品でした
2021/11/22 10:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:某読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
春原先生にしては、設定が病院じゃなく、絵画をテーマにした、ちょっとミステリアスなストーリーでびっくりしました。
紙の本
陰と陽
2001/06/08 03:25
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:宮 - この投稿者のレビュー一覧を見る
春原先生の本は「病院」または「お医者さん」のイメージが強かった。ゆえに緑陰が「美術館」「学芸員」と聞いて、イメージがわかなかった。
読んでみて、人の心の寂しさや優しさを春原先生らしく表している本だと思った。春原先生の本をよむといつも心がふんわりと暖かくなる。
緑陰は絵のタイトルだがその絵は描き手の心を表した作品だ。陰それは確かに人の中に存在する。ラストに主人公は自分がもたらした陰に気をとらわれているが、他人にとってそれが陰とはかぎらない。緑陽という絵が書き上げられたのがその証拠だ。緑陽が描かれたことで、描き手も主人公も新たな道を歩むことができる。
心の陰を陽とするも陽を陰とするも自分しだいだと思った。
紙の本
ミステリーと切ない気持ち
2002/04/23 10:28
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まゆみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま本屋で見つけて買ってみたら、すごくはまりました。なんといっても全体が本当に文学的な感じで話の進み方もたんたんとしていながらも、心理的な描写も細かいです。佐保の記憶がない理由と、突然あらわれた絵画の謎をおっていくのがミステリー調になっています。主要登場人物が皆、切ない気持ちで相手を思いやっている感じがいろんな所に溢れていて全ての謎がわかった後も爽快というよりは、ホワーとした暖かい気持ちになれる作品です。続編でのほのぼのした感じも本編の切なさを救ってくれる感じがします。
紙の本
意外な過去
2001/11/17 21:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
文学的ですよ、コレ。レベル高いと思います。お子様向けではなく、大人向けです。ミステリー調ですね。失った記憶・過去の自分、何故か惹かれる絵画。凄く私的にツボな話です。雰囲気といい、イラストといい、全てが良いです。落ち着いた感じもとてもいいです。佐保の過去は結構意外であり、そう来たか、と結構感動。そういう展開もありかと話に広がりを持たせてくれた感じがするのです。かと言って、その過去ばかりを追うことなくあくまで現在に主点をおきいた恋愛小説。そこがとても好きです。決して恋愛小説から離れることはありませんでした。ホントに文学的な感じでとても良かったです。主人公をいい人にだけ仕上げていくのではなく、いいヒトであった佐保の暗い過去。実はとてつもない記憶に辿り着くまでの苦悩。そんなところもいいです。貴巳とてショックだったとはいえ、声と引き換えに手に入れることが出来ないはずだった最愛の人を手に入れた。そして最後の「緑陽」がとても憎かったです。光が挿したという感じがホントにした。解放というのかな、そういうメッセージが込められた絵だと見ていない私が思えるほどなのだから。ラブラブな二人。と、言っても、穏やかでまったりとした時間を過ごす二人の姿も見られたし。ズンと心に来る作品だったと思う。あさとえいりさんのキレイで細い線のイラストがまたぴったりで、かなりハマった。大人な作品を好む方に、是非にお勧めします。