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星に帰った少女
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星に帰った少女
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星に帰った少女 改訂版
商品説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
十二歳の誕生日にママにもらった、ちょっと古びたコート。そのポケットに入っていたバスの回数券を使ったマミ子は、知らない遠くの海辺の街へ運ばれていった。イチョウの散りしくお宮の境内で出会ったふしぎな少女は、なぜかマミ子には懐かしい。
時間を超えてふれあう少女らの心を、情感豊かに描いた、ファンタジーの傑作。細やかなタッチの挿し絵で、新版になりました。
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紙の本
過去へのタイムトラベルは可能か?子どもの頃、頭が煮つまるまで考え込んだ思い出の作品
2006/05/01 20:53
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、過去に遡るタイプのタイムファンタジーは、あまり好きではないのです。しばしば見られる、現在が気に入らないから過去を変えようと言う考え方が好きになれないのと、理詰めで考えると、明らかに理論が破綻して頭がオーバーヒートするからです。物語として、いかに辻褄を合わせるか、自然な展開に持っていくか、作家の腕の見せどころでしょう。文句を言うわりには、このジャンルほど玉石混合のジャンルもなく(ファンタジー全般に言えますが)、大はずれと共に、大傑作に出会えることもあるので、止められません。
「星に帰った少女」は、渋い傑作です。主人公のマミ子はママと二人暮らし。母親は一人親だからこそ私が頑張らなくちゃとキリキリしてしまい、娘は良い子でいなくちゃと、不満を胸に溜め込んでいる感じで、互いを思いやる気持ちはあるものの、すれ違う母子です。物語のキーアイテム、お母さんのお古のコートにしても、お母さんにとっては思い出のある大切な物であるけれど、マミ子にはそれを知る術がなく、古臭いコートと不満に思うばかりです。過去への扉を開くものは、古いコートのポケットに入っていたバスの回数券。マミ子はバスが連れて行ってくれた過去で(互いに、それと知らずに)、同じ歳だった母親と出会うのです。
母と娘は、近くしくて、ライバルで、同士。通常、娘はやがて歳をとり、母親と同じ立場に立った時はじめて「ああ、あの人はあの時こう思ったのだ」と共感を覚えるのでしょう。対して母親の方は、かつて娘だった自分を思い出すか、それとも忘れてしまうか。
マミ子は、同じ歳の母と出会うことで、彼女が自分と同じように、弱さを持ち、傷つくことがあり、支えてくれる誰かを必要としている一人の女性だと理解していきます。古いコートと日記帳。祖母から母へ、母から娘へと繋がる「世代」を感じさせるファンタジーです。
紙の本
星に帰った少女
2016/06/21 07:07
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰もが多少は同じ感情を持ったことがあるであろうと思います。タイムトラベル的なお話ですが大人にも読んでもらいたい1冊です。