読割 50
電子書籍
果しなき流れの果に
著者 著者:小松 左京
巨大な剣竜や爬虫類がいた六千万年も前の中生代の岩層から、奇妙な砂時計が発見された。その砂は、いくら落ちても減らず、上から下へ間断なく砂がこぼれおちて、四次元の不思議な世界...
果しなき流れの果に
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
果しなき流れの果に (角川文庫 緑 308-6)
商品説明
巨大な剣竜や爬虫類がいた六千万年も前の中生代の岩層から、奇妙な砂時計が発見された。その砂は、いくら落ちても減らず、上から下へ間断なく砂がこぼれおちて、四次元の不思議な世界を作り出していた。常識では考えられない超科学的現象……! さらに不可解な事件が起きた。この出土品の発見場所の古墳へ出向いていた関係者が、次々と行方不明となり、変死を遂げてしまったのだ――。強大な内なる闇に対抗するための、遥かな時間と空間を超えた壮大な戦いを、迫力に満ちたイマジネーションで描く日本を代表するSF長編作。偶然発見された、貴重な創作メモを収録。作家の思考の流れを詳細に辿り、創作の原点を明らかにするエキサイティングな特典解説つき!
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍
ようやく理解できて来た
2020/07/12 14:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:忍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
5度目の再読でようやく理解できてきました。
初読時は、冒頭部分の黄金の電話の音に吠えるティラノサウルスやいつまでも流れ落ち続ける砂時計、主人公野々村のエピローグ(その2)と(その1)しか理解できず、その後もめまぐるしく移り変わる場面に追いつけず、野々村と松浦がごっちゃになってしまっていたのですが、ほかの作品と作家本人の思いが理解できるようになったことで、ようやく本書の内容がわかるようになりました。
この作品を理解するには、デビュー作の「地には平和を」と超ベストセラーの「日本沈没」を読んだうえで、小松左京がなぜそれらの作品を書かねばならなかったのかを理解する必要がありました。また、本書が目指していた方向を理解するために「神への長い道」、あるいはそれとは逆の負のベクトルを持った「結晶星団」、「ゴルディアスの結び目」をサブテキストとして読んでおくべきかと思います。
ただ、そこまで読み込んでいっても、まだストーリーを追えただけで、根本的なところはまだ腑に落ちていない状態です。乱暴な切り分けで考えると「正VS負」or「光VS闇」の関係にあるのが「超越者VSルキッフ」であり「アイ≒松浦VS野々村」になりますが、野々村がなぜルキッフ側についたのかがよく分からないし、松浦が光と闇の中間位置にいて微妙にぶれているのが気になる。松浦という名前が、拝火教のアフラ・マヅダからきていて、それがヒントになるのではないかと考えているのですが、まだよくわかりません。
ということで、いつかまた再チャレンジしてみたいと思います。