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使える売買システム判別法 ──確率統計で考えるシステムトレード入門
著者 山本克二(著)
システムトレードで最も重要なのは、「これまでの実績」ではない。「これからの実力」を見極め、“常勝チームの監督”になることだ。システムトレードとは「売買ルールを決めて、それ...
使える売買システム判別法 ──確率統計で考えるシステムトレード入門
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使える売買システム判別法 確率統計で考えるシステムトレード入門 (現代の錬金術師シリーズ)
商品説明
システムトレードで最も重要なのは、
「これまでの実績」ではない。
「これからの実力」を見極め、
“常勝チームの監督”になることだ。
システムトレードとは「売買ルールを決めて、それに従い、機械的にトレードをすること」。実際の相場を見ながら臨機応変に判断するのではなく、あらかじめ決めておいた条件がそろったら自動的に注文する手法である。
この手法であれば、注文に迷うことはない。また、コンピュータにプログラムをすれば、FX(外国為替証拠金取引)や株式、先物、CFD(差金決済取引)など多様な市場で、24時間全自動売買を実践することも可能だ。最近では、個人でも本格的な売買プログラムを組んだり、専門会社が作成した自動売買システムを手軽に利用したりできる環境が整ってきた。
ただし、システムトレードで成功するために重要なのは、単純に過去に“実績”のあるシステムを作成したり、利用したりすることではない。なぜなら、売買ルールがたまたま当時の値動きに合っていただけかもしれないし、単にパラメータ(変数)を過去データにこじつけただけかもしれないからだ。
では、そうした偶然性を排して、システムの真の実力を評価するためにはどうしたらよいか。そこで役立つのが「確率統計の知識」である。
本書では、信頼区間、仮説検定、T検定、二項分布といった手法から、システムの本質的な「リスク」と「リターン(期待値)」を推定する方法について紹介している。
ただ、確率や統計というと難解なイメージがある。そこで本書では、すべてエクセルの計算式で表した。読者はここで紹介された式を利用することで複雑な計算が簡単にできるだろう。
また、選び抜かれたシステムの能力を自分の「資産運用」に最大限に発揮させるためには、効率的な資金配分が課題となってくる。いわゆる「システムポートフォリオ」の作成だ。
そこで本書では、エクセルで最適なポートフォリオを求める手順についても言及し、許容リスクのなかで最高のリターンを期待できる組み合わせを探っている。 本書を利用して売買システムを選ぶ目を養い、理想のポートフォリオを構築してほしい。
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紙の本
ブラックボックス
2010/05/28 00:36
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヂャリや - この投稿者のレビュー一覧を見る
おなじみのコイン・トス。
「裏・表」のでる確率は50%。なのに10回中5回ぴったり裏が出るのは100人中25人だそうだ。驚いた。半分はいるのではとイメージしてしまう自分に。
本書の二項分布の説明に詳細は譲るが、俄然興味がわく。
システムとは、話題の自動売買からアナログ的なマイルールまでを包括する。ゴールクロスで逆に売り、デットクロスで逆に買うといった検証も面白いかもしれない。
メインはルールそのものではなく、システムの構造をブラックボックスとして、その指示の有効性を検証しようという大胆な発想にある。
結果、正の期待値ならば、そのシステムは使えば使うほど利益になる。カジノの経営者なら大いにうなづくところだ。
売買システムを判定している著者は、さぞかし莫大な利益を上げていると推定できる。「システムのライフサイクルに合わせて”旬”のシステムを使う」ことができたと本書にあるからだ。トレンドの時はトレンド用のものを、ボックスのときはボックス用のシステムをと使い分けるのはすごい。ただし今から相場が調整なのかトレンドなのか「極論すると相場を予測することは不可能」とも。あくまで極論だそうだ。
もっとも本書で力説しているとおり「最大ドローダウン」を想定してないと、砂上の楼閣、机上の空論、資金が風前の灯となってブラックホールに吸い込まれることは間違いない。
私の勉強不足かあるいは試行錯誤中なのか、統計の手法を売買システムに当てはめる方法の説明が難しい。肝の部分であるのに。だからこそ理解したとき、大きな価値があるのかもしれない。
ふとコイン・トスによる売買システムの検証を思いついた。表なら買い、裏なら売り。正の期待値が出たら、それはコインに何か仕掛けがあるのかもしれない。でないとしたら、まさにブラックボックスだ。